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最後に、アラン・レネ監督『去年マリエンバートで』(1961年、フランス・イタリア)。
バロック調の高級ホテルに、多くの男女が滞在している。幾何学的な庭園が広がる。ある男(ジョルジョ・アルタッツイ)が美しい女性(デルフィーヌ・セイリグ)に話かける。去年どこかで会い、二人は愛し合って駆け落ちを約束して1年後に再会したのだと。女は知らないという。女の夫と思われる男性(サシャ・ピトエフ)は男と賭けをやり、いつも勝つ。
この二つのエピソードが繰り返され、他の登場人物はしばしば突然静止する。ついには、女は駆け落ちに同意し、二人はホテルを出るが、幾何学的な庭園が迷宮となって脱出できないことが示唆されて、終わる。
映画史に残るミステリアスな作品。白黒の映像が美しい。
迷宮のように出口のない現代社会を風刺した、不条理劇なのでしょうが、断定的な解説は野暮というもの。
2時間ほど、三人の男女とともに迷宮に身を任せればよい。ただし、劇場を出ても迷宮かもしれないが。
フランス版『砂の女』という印象をもちましたが、既存の映画の文法を否定している点では、こちらのほうがはるかにラディカルでしょう。
どなたかも最近ご覧になったということでしたね。
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