Koji Murataの映画メモ

映画に関するコメントのみお受けします。

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 シネヌーヴォへ。
 小林正樹監督『化石』(東宝、1975年)。原作は井上靖。
 一代で建設会社を大きくした一鬼(佐分利信)は妻を亡くし、2ヶ月のヨーロッパ旅行に出かける。パリで美しい日本女性(岸恵子)に出会うが、同時に自分が癌に冒されていることを知る。やがて、件の美女が喪服姿で一鬼の幻想に現れるが、それは死神だった。
 帰国後、一鬼は友人(宮口精二)が癌で亡くなるのに出会い、故郷を訪ねて義母(杉村春子)や弟(中谷一郎)に再会する。ところが、会社が経営危機に陥り、一鬼は昼夜を問わず働きづめる。再会した戦友(宇野重吉)からは、生き残った自分たちの人生はおまけのようなものだと言われる。
 一鬼は手術を受けて、危機から脱する。しかし、パリで美女と対面した時のときめきはすでになく、自分の人生が無味乾燥した「化石」になっていると悟るのだった。
 他に、山本圭や小川真由美、栗原小巻、井川比佐志ら。
 近藤洋介や横森久ら懐かしい脇役の顔も。
 佐分利は渋いのですが、加藤剛によるナレーションが主人公の心理を逐一描写するので、説明的で冗長。しかも3時間20分の長さで、率直に言って後半は辟易としました。
 「逝く者はかくの如きか 昼夜をおかず」(論語)。主人公の心境です。
 京都シネマへ。
 黒木和雄監督『父と暮らせば』(2004年)。
 昭和23年の広島。美津江(宮沢りえ)は被爆者として生き残り、図書館で働いている。そこに、原爆を研究しようとする若い学者(浅野忠信)が図書館を訪ねてきて、二人の間には淡い恋心が芽生える。しかし、原爆で多くの友を亡くして生き残った彼女は、自分だけ幸せになってはいけないと思っている。そこに、死んだ父・竹造(原田芳雄)の霊が現れ、娘に強く生きるよう諭すのだった。
 原作は井上ひさし。
 原田の広島弁は大したものです。ユーモラスな演技の中で、赤鬼退治(アメリカの寓意)の童話を一人芝居するところは鬼気迫り圧巻です。
 被爆時の回想で、動けなくなった父が娘に、「最後の親孝行だと思って逃げろ」と叫びます。劇場内でもすすり泣きが洩れていました。
 黒木さんも、井上さんも、原田さんも、みな旅立ってしまいました。合掌。
 

12月20日 邦画100

 皆さん、メリークリスマス!かなり遅れてブログを書いています。
 20日夜、自宅でDVD。
 ソン・ヘウン監督『力道山』(日韓、2004年)。
 柔道からプロレスに転じた力道山(ソル・ギョング)の半生を描いた作品。
 妻・綾(中谷美紀)との夫婦愛や、パトロンだったヤクザの親分(藤竜也)との愛憎半ばする関係が描かれている。
 特に、木村政彦をモデルにした井村との対決は印象的。
 力道山をプロレスに導いたのがハロルド坂田だったとは知りませんでした。『007ゴールドフィンガー』でオッドジョッブを演じた人物です。
 興行と任侠の世界、人種差別など、日本の闇の部分を覗き見ることができます。

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