Koji Murataの映画メモ

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 久しぶりに池袋の新文芸座へ。
 リサ・チョロデンコ監督・脚本『キッズ・オールライト』(2010年、アメリカ)。
 ニック(アネット・ベニング)とジュールス(ジュリアン・ムーア)はレズビアンのカップルで、前者は医者、後者は自称「景観デザイン」が仕事だ。二人は同じ男性から精子提供を受けて、ジョニ(ミア・ワシコウスカ)とレイザー(ジョシュ・ハッチャーソン)という姉弟を産み育ててきた。
 ジョニは高校を卒業して、大学進学を目前にしている。弟に頼まれて、自分たちの遺伝子上の父ポール(マーク・ラファロ)を捜し出した。予想以上にポールは好人物で、一家は彼を夕食に誘う。今度はポールがジュルースにガーデニングを依頼した。彼女はニックとの仲が最近うまくいかず、ポールと肉体関係を持ってしまう。それがニックの知るところに。
 幸せだった家族に波紋が広がるが、ジョニが大学に引っ越す日に、家族は和解するのだった。
 ベニングは『アメリカン・ビューティー』にも登場します。
 日本では考えにくい家族から、人間の普遍的な愛や情感を描いています。
 登場人物は皆どこかに弱さを抱えており、しかし善良です。
 佳作だと思います。
 東京に向かう新幹線でDVD。
 サム・メンデス監督『アメリカン・ビューティー』(1999年、アメリカ)。
 平凡な郊外の中産階級の家庭。
 42歳になるレスター(ケヴィン・スペイシー)は仕事に疲れ、妻キャロリン(アネット・ベニング)との関係も冷え切っている。高校生の娘ジェーン(ゾーラ・バーチ)は反抗的だ。そんなレスターは娘の友人に一目惚れしてしまう。妻は不倫をはじめる。
 隣家はゲイのカップルだが、反対側の隣家に権威主義的な海兵隊大佐一家が引っ越してくる。そこの長男は元麻薬中毒のビデオ・オタクで、ジェーンを撮影し続けている。若い二人は愛し合うようになる。だが、大佐は息子がレスターと同性愛関係にあると思い込み、逆上する。実は、大佐自身がゲイで、そのことを抑圧して生きてきたのだ。
 ある豪雨の夜、思わぬ悲劇が「美しいアメリカの家庭」を襲うのだった。
 現代アメリカ社会の抱える様々な矛盾や暗部を、軽妙な筆致で描いています。
 平凡の中に異常が潜んでいます。それは日本社会も同じでしょう。
 「不惑」を越えた中年男性の悲哀は、他人事ではありません。
 "gross!"(いやらしい!)とい言葉が盛んに登場する作品でした。
 自宅でビデオ。
 エリッヒ・フォン・シュトロハイム監督・主演『愚なる妻』(1922年、アメリカ)。 
 モナコのモンテカルロ。
 ロシアの偽貴族カラムジン伯爵(シュトロハイム)とその従妹たちは、贋札で金儲けをしている。
 そこに、アメリカの公使が着任する。カラムジンたちは公使夫妻を篭絡して、自分たちの信用を高め、詐欺を働こうとする。伯爵は公使夫人を誘惑する。彼女が「愚なる妻」である。しかも彼女が愛読している小説のタイトルも「愚なる妻」である。
 結局、カラムジンの企みは失敗し、仲間に殺されてしまう。
 しかし、シュトロハイム演じる偽伯爵は、実に猥褻で偽善的な人物である。
 シュトロハイムが映画史に異彩を放つのも、よくわかります。
 

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