Koji Murataの映画メモ

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 KIYOさん、1000本おめでとうございます。
 
 京都南座の山田洋次特集に再び。
 『武士の一分』(2006年)。原作は藤沢周平。
 東北の某藩。三村(木村拓哉)は30石の下級侍で、藩主の毒見役を務めている。ある日、毒見で食べた貝にあたって、失明してしまう。その三村を、妻の加世(檀れい)と中元の徳平(笹野高史)が献身的に支える。
 しかし、三村は妻と上級武士・島田(坂東三津五郎)との不倫を知る。実は、夫の家禄を保つため相談にいった加世を、島田が手籠めにしたのだった。三村は加世を離縁し、島田への復讐のために、剣の修行に励み、島田に果たし状を突きつけるのだった。これが三村の「武士の一分」だった。
 他に、桃井かおりや緒方拳ら。
 檀れいの「〜がんす」という放言がかわいい。
 長身の木村と小柄な三津五郎との決斗シーンも、シンプルで迫力があります。
 藩主役の歌澤寅右衛門は、「大儀」意外に台詞がないものの、印象的。
 
 東宝シネマズ二条へ。
 ティモ・ヴォレンソラ監督『アイアン・スカイ』(2012年、フィンランド、ドイツ、オーストリア)。
 2018年、支持率低迷に悩むアメリカの女性大統領(ステファニー・ポール、サラ・ペイリンそっくり)は、黒人モデルのワシントン(クリストファー・カービー)らを人工衛星で月に送る。「黒人を月に!」「Yes, she can!」がキャッチフレーズだ。
 ところが、月の裏側には、ナチス残党の秘密基地があった。ワシントンはナチスに捕えられ、白人にされてしまう。彼を案内人にして、ナチスのクラウス・アドラー准将(ゲッツ・オットー)とその恋人レナーテ(ユリア・ディーツェ)らは地球に忍び込む。野心家のアドラーは、遅れて地球に到着したナチスの月面総統(ウド・キア)を殺害し、本格的な地球侵略に乗り出す。他方、レナーテはナチスのイデオロギーと現実の乖離に悩み、ワシントンを密かに愛するようになる。
 月からのナチスの侵略に、アメリカ大統領は狂喜する。戦時大統領になれたからだ。「アメリカがまともに戦って勝てた相手は、ナチスだけ」なのだ。やがて、アメリカの誇る宇宙戦艦「ジョージ・W・ブッシュ」が出撃、ナチスも最終兵器搭載の「神々の黄昏」号で迎え撃つ。
 荒唐無稽で痛快な風刺コメディー。
 レナーテは、チャップリンの映画『独裁者』の10分短縮版を観て育っている。
 月面ナチスの国歌は「ラインを越えて行進」というドイツの軍歌で、これはイェール大学の校歌になり、そして、同志社の校歌にもなっています。映画『カサブランカ』でも歌われています。
 アメリカが風刺されているようで、より深く、現代の大衆民主主義とナチズムとの距離の近さが射程にある。やたらインスタント新党の登場する今の日本も、笑ってばかりはいられません。しかし、本当におもしろい作品でした。

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