Koji Murataの映画メモ

映画に関するコメントのみお受けします。

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7月31日

 ギャレス・エドワーズ監督『ゴジラ』(2014年、アメリカ)を観ました。確かに、迫力満点です。芹沢博士(渡辺謙)も登場し、60年前の第一作ともつながっています。1954年のビキニでの水爆実験はゴジラを退治するためだったという設定です。
 別の怪獣二頭とゴジラは死闘を展開します。彼らは何を象徴しているのか?フィリピンで孵化し、日本の原発を襲い、ハワイ、西海岸へと進む。しかも、ゴジラとの対決の場所の一つはサンフランシスコのチャイナタウンです。日米関係の従属性も明らかです。311から911へ、21世紀をトラックバックしたような設定になっています。
 こうした社会性と並んで、お決まりの家族のドラマにもなっています。
 全体として、ハリウッドの定石通りの作品といった印象でした。
 
 スパイク・ジョーンズ監督・脚本『her 世界でひとつの彼女』(2013年、アメリカ)も話題作です。
 孤独な主人公(ホアキン・フェニックス)がコンピューターのOSによる声の彼女サマンサに恋をしてしまう物語で、哲学的な問いかけでもあります。発想もストーリー展開も、十分にユニーク、映像も美しい。
 もちろん、この先には『ターミネーター』や『マトリックス』の世界が待っているかもしれません。なにしろ、サマンサは『2001年宇宙の旅』のHALの「親戚」でもあるのですから。
 

7月25日

 暑いですね!
 最近、東京で観た映画を二本。
 萩庭貞明監督『ナニワ銭道』(2014年)。原作は青木雄二。
 的場浩司主演で、Vシネマを少しだけ豪華にしたような作品。ただし、大杉漣をはじめ、窪田正孝、谷村美月ら、有名どころも顔を出しています。
 次に、ファン・ドンヒョク監督『怪しい彼女』(2014年、韓国)。
 女一人で息子を育ててきたオ・マルスン(ナ・ニム)。息子が国立大学教授になったのが自慢だ。
 ある日、彼女が「青春写真館」に立ち寄ると、20歳(シム・ウンギョン)に戻ってしまう。そして、孫たちとバンドを組むことに。さらには、テレビ局のイケメン・プロデューサーとも恋に落ちるのだが。
 戦後韓国社会の変遷を背景に、見た目は若いのに、中身は老人というギャップの主人公が活躍する。
 人生は二度生きられるのか?
 これは今の日本社会にとっても興味深い問いだと思います。

7月21日

 いい映画を立て続きに三本!
 まず、アレハンドロ・ホドロフスキー監督『リアリティのダンス』(2013年、チリ、フランス)。
 監督の幼少時代を回顧風に描くが、実際の監督が幼い頃の自分としばしば対面する。
 舞台は1920年代、軍事政権下のチリ。監督の父ハメイ(プロンティス・ホドロフスキー)はユダヤ人の共産主義者で、家庭では暴君としてふるまう。彼の内なるファシズムが崩壊する物語でもある。母の台詞はすべてオペラで、「シェルブールの雨傘」のよう。実際、母親役はオペラ歌手です。しかし、こちらのほうが父よりリアリティを獲得する。カラフルな寓話で、フェリーニを観ているような錯覚に襲われます。
 次に、ウェス・アンダーソン監督『グランド・ブタペスト・ホテル』(2013年、イギリス、ドイツ)。
 1930年代の東ヨーロッパの名門グランド・ブタペスト・ホテルには、伝説のコンシェルジェ、グスタヴ(レイフ・ファインズ)がいた。彼が大富豪の未亡人から遺産を相続したため、殺人の冤罪を着せられる。グスタヴの薫陶を受けたロビー・ボーイの少年ゼロとその恋人が、彼を救おうとする。
 回想に回想が重ねられる。人生への警句に満ちた、お洒落でファンタジックな作品で、シュテファン・ツヴァイクに捧げられている。他に、エイドリアン・ブロディやウィレム・デフォー、ハーヴェイ・カイテル、ジュード・ロウ、ビル・マーレイら、豪華な脇役陣で楽しませてくれる。
 最後に、ピーター・ランデスマン監督『パークランド』(2013年、アメリカ)。製作はトム・ハンクス。
 1963年11月23日のケネディ暗殺から、犯人オズワルトの殺害と葬儀(ケネディの国葬に重なる)までの4日間を、ドキュメンタリー・タッチで描いた作品。
 大統領暗殺はたいへんな悲劇だが、それにとどまらない。手術した医師や看護婦の無力感、シークレット・サービスの挫折感と地元警察との対立、FBIの動揺、オズワルト一家の苦悩、たまたま事件を録画してしまった人物(ポール・ジアマッティ)の憔悴などが、群像劇として織りなされ、悲劇の重層性を掘り下げていく。
 パークランドとは、ケネディとオズワルドがともに運び込まれた病院の名前。
 ジョンソン副大統領の動きやケネディの遺体をワシントンに持ち帰る際の騒動など、多くのエピソードを学びました。秀逸!!
 

7月15日

 一昨日、50歳の誕生日に、自宅で母とDVDを鑑賞。
 木下恵介監督・脚本『今年の恋』(1962年、松竹)。
 横浜の会社重役の息子(田村正和)と東京の料理屋の息子は、高校の親友同士だ。
 だが、双方の兄(吉田輝雄)と姉(岡田茉利子)は、会うと喧嘩ばかり。しかし、弟たちの心配をしながら遠出をするうちに、いつしかお互いに惹かれあう。
 京都で除夜の鐘をつきながら、二人は恋人になるのだった。
 木下にしては、軽いノリのコメディ。静岡出身の木下らしく、富士山が巧く用いられている。
 他に、東山千栄子や浪速千栄子、三遊亭圓遊、三木のり平、若水ヤエ子ら、ベテラン勢が色を添える。

7月11日

 ムーヴィックス京都で、落合賢監督『太秦ライムライト』(2013年)。
 伝説の斬られ役・福本清三の初主演作品で、京都太秦の撮影所を舞台に、去りゆく時代劇の斬られ役たちを描く。ヒロイン(山本千尋)とのプラトニックな関係も描かれ、チャップリンの『ライムライト』を下敷きにしている。
 福本は確かに渋いが、全体として、お約束とおりの作り。
 「太秦にエキストラはいない。みな役者さんです」という台詞があったが、エンド・ロールにはエキストラ管理業務と出てくるので、がっかりしました。
 他に、松形弘樹や小林稔侍、萬田久子ら。時代劇のスターは顔が大きくなくては!

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