Koji Murataの映画メモ

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邦画 2009年

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9月20日 邦画114

 今夜は神戸の自宅で母とビデオを2本。
 まず、渋谷実監督・水木洋子脚本『もず』(1961年、文芸プロにんげんくらぶ)。
 東京の下町の小料理屋に住み込みで働いている50歳の女中(淡島千影)のもとに、松山から三十路に近づいた娘(有馬稲子)が訪ねてくる。離婚して東京で美容師になりたいのだという。親子は20年ぶりの再会だった。しかし、母は会社社長(永井智雄)の愛人でもあり、娘はその自堕落な生活を軽蔑して、母のもとを去る。
 母はようやく娘を探し出し、一緒に暮らすことになる。小料理屋はクビになったし、愛人とも別れた。だが、母を軽蔑する娘と娘の男性関係を案じる母との間では、諍いが絶えない。やがて、母が病で倒れる。入院費用を借りるため、母の元愛人を訪ねた娘は、彼に抱かれることに。ようやく金を手にした娘が病院に到着すると、母はすでに不帰の客となっていた。
 補かに、山田五十鈴(さすがの迫力)、乙羽信子、川津裕介、佐藤慶、高橋とよなど豪華な顔ぶれ。
 母と娘の女性心理が延々と描かれているのだが、冗長の感は否めない。
 淡島は1924年生まれだから、当時37歳、有馬は34年生まれで27歳。親子にするには無理があります。
 とはいえ、淡島は熱演だったし、有馬も松山弁まで仕込んで力演でした。
 なぜ「もず」なのだろう、と問うと、母子が「もず」のように騒がしいからではないか、というのがうちの母の説でした。なるほど。

9月20日 邦画113

 今日は自宅でDVD。
 山中貞雄監督『河内山宗俊』(日活、1936年)。
 美人のお浪(原節子)は、甘酒を売って生計を立てている。心配なのはヤクザな弟・広太郎のことだ。ヤクザの森田屋の用心棒・金子(中村翫右衛門)とならず者の河内山宗俊(河原崎長十郎)は、ともにお浪に好意を抱いている。広太郎は名前を偽って、宗俊の根城に出入りしている。金子と宗俊の二人は、知り合って、やがては意気投合するようになる。
 そうした中、広太郎は武家の小柄を盗み、さらには森田屋の身請けした女郎と駆け落ちして上死なせてしまう。森田屋はお浪に300両もの大金を求め、彼女を売り飛ばそうとする。宗俊は一世一代の大芝居で、宮家の名代の高僧に扮し、松平出雲守の屋敷から大金を騙し取る。ところが、その間にお浪は売り飛ばされてしまい、広太郎は森田屋を殺してしまう。
 森田屋の追っ手が迫る中、宗俊と金子は命を捨てて広太郎を逃がし、お浪を救おうとするのだった。
 コメディ・タッチながら、最後は命がけで人助けをする二人の男の義侠心が描かれている。
 原節子が初々しく美しい。当時まだ16歳だったはずです。前進座を代表する長十郎と翫右衛門は、さすがの風格です。
 若き日の加東大介も、女衒の役で登場します。
 江戸の庶民の暮らしぶりが、丁寧に描かれています。
 

9月19日 邦画112

 今夜は自宅で松林宗恵監督『社長太平記』(東宝、1959年)。1956−71年まで続いた「社長シリーズ」の第七作。
 錨商事は、婦人下着の製造販売を手がけている。社長の牧田(森繁久弥)は元海軍水兵で、養子のため会長である妻の母(三好栄子)には頭が上がらない。
 牧田は料亭の女将(藤間紫)らと浮気を重ねているが、大森専務(小林桂樹)や朝比奈庶務課長(加東大介)が支えている。雨川営業部長(三木のり平)は宴会好きだ。実は、大森は海軍の元軍曹、朝比奈は巡洋艦の艦長であった。牧田と大森、朝比奈の立場は、今では逆転しているのだ。大森は朝比奈の娘(団令子)に惚れているが、彼女は社長秘書の中村(久保明)と密かに交際している。逆に、大森はバーのマダム(淡路恵子)に惚れられているが、社長が彼女にご執心だ。
 関西から大手の桜商会(専務役は山茶花究)が進出してきた。錨商事と桜商会はそれぞれ、デパートの仕入課長(有島一郎)に接待攻勢をかける。ようやく錨商事が契約を勝ち取るが、同社の工場が火事で全焼してしまう。牧田社長は太平の夢を破られて茫然自失となるが、朝比奈と大森の奮闘で商品は無事だったのだ。
 会社の朝礼がビルの屋上でおこなわれ、電話交換手(水野久美)が社内の情報を握っている。
 海軍から会社へ――日本人の帰属意識と価値観の転換を示していよう。
 出演者の男優の多くが亡くなっているが、森繁と小林、それに久保が存命。小林は今年で86歳になります。三國連太郎と同い年ですね。
 松林監督は最近亡くなりました。合掌。

9月14日 邦画111

 今夜も自宅でビデオ。
 今井正監督『夜の鼓』(松竹、1958年)。原作は近松門左衛門の「堀川波鼓」。
 因幡の池田家の参勤交代。納戸役の彦九郎(三國連太郎)も、一年ぶりに国許に戻ってくる。美しい妻のお種(有馬稲子)をはじめ家族が待っているのだ。ところが、自分の留守中に妻が京都から来た鼓の師匠・宮地(森雅之)と不義密通したとの噂が広がっていた。
 彦九郎ははじめは相手にしなかったが、やがてそれが事実と知り、泣く泣く愛する妻を殺害、京都の堀川下立売に住む宮地をも仇討ちする。
 貞淑な妻は、夫の僚友(金子信雄)の誘惑を退けるが、その折、夫の帰国が一年半も遅れるとの嘘を信じてしまう。その心の寂しさと僚友との揉め事を他言させないため、お種は宮地と酒の勢いで関係を結んでしまったのである。自分が酒を飲んだ湯飲みで相手にも酒を飲ます――「付け差し」のシーンです。
 有馬の妖艶なこと。
 お種は町家から下級武士の家に嫁いでおり、鼓の師匠・宮地も町人。不義密通に身分の問題が絡んでいるのです。
 他にも、東野英治郎、加藤嘉、浜村純、殿山泰司、柳永二郎、菅井一郎、毛利菊枝、奈良岡朋子ら、脇役陣も実に重厚。子役に中村萬之助(今の吉衛門)。

9月13日 邦画110

 今夜、自宅でビデオをもう一本。
 安田公義監督『博徒一代 血祭り不動』(1969年、大映)。市川雷蔵最後の作品。
 桜田丈吉(雷蔵)は渡世の義理でヤクザ(伊達三郎)を殺し、その後の博打場での過ちを音二郎(近衛十四郎)に救われる。
 6年後、出所した丈吉は、たった一人の弟分・勇一(金内吉男)のいる北陸の町にたどり着く。北陸一の長丸組初代組長(石川健二郎)が高齢を理由に引退し、その跡目を若い北松(金田龍之介)に譲ろうとしていた。しかし、年長の国五郎(遠藤辰雄)も跡目を狙っている。勇一は国五郎の代貸しになっており、網走から仮出所してきた音二郎は北松の代貸しで後見人だった。しかも、音二郎は丈吉の殺したヤクザの妹・お園(亀井光代)の面倒まで見てくれていたのだった。
 やがて、丈吉は勇一を庇うために、音二郎と対決する羽目に。そして最後には、卑劣な国五郎一家に単身殴りこむのだった。
 ラスト・シーンで卑怯な弟分と対峙する丈吉が、背中の不動の刺青を見せる。これが題名の由来。だが、雷蔵はすでにやせ細っている。メイクで隠しても、頬もやせている。
 作中、お園が丈吉に「死なないで」と哀願する。丈吉は死なないが、雷蔵は亡くなってしまった。この作品の公開が2月で、雷蔵の死去は7月17日でした。
 雷蔵に覇気がないせいもあるが、近衛の貫禄に完全に押されている感じがする。近衛演じる音二郎が本当にカッコいい。
 金田龍之介もまだ若い時分だが、この名優も亡くなってしまいましたね。確か『落語娘』が遺作だったと思います。
 他に、冨田仲次郎や木村玄ら。ラスト近くで、冨田が雷蔵に斬られるシーンが迫力あり。

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