Koji Murataの映画メモ

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邦画 2009年

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12月15日 邦画144

 東京から京都までの新幹線車中でDVD。
 松田定次監督『水戸黄門 天下の副将軍』(東映、1959年)。
 水戸黄門(月形龍之介)は将軍綱吉(若山富三郎)を世継問題で諌めたばかり。そこに、実子で高松藩主の頼常(中村錦之助)が乱心しているとの噂を聞く。さっそく、光圀は助さん(東千代之介)と格さん(里見浩太郎)、それに用人(大河内伝次郎)を伴い、高松に向かう。事実なら、自ら頼常を手討にする覚悟である。
 実は、頼常は乱心を装って、家老・佐伯将監(山形勲)一味の陰謀を暴こうとしていたのだ。家老一味を退治した光圀は「高松藩のために、もう一度頼常に力を貸してくれ」と、高松藩士たちに膝を屈する。光圀と頼常は久しぶりに親子水入らずのひと時をもつのだった。
 他に、黄門一行に同行する町娘おはるに丘さとみ、高松藩の留守居役に進藤英太郎(珍しく、よい者)、その娘で頼常の腰元役に美空ひばり、板前に扮した公儀隠密に大川橋蔵ら、豪華な顔ぶれ。
 ひばりと里見が美声を披露する。乱心を演じる錦之助は堂に入ったもの。親子の情愛と御三家の威信を、月形の黄門は見事に両立させています。
 そう言えば、今年は錦之助の13回忌にして、ひばりの没後20年です。

12月9日 邦画143

 今夜も自宅でビデオ。邦画と外国映画を合わせて、今年で250本目になります。まずは目標達成です。
 久松静児監督『渡り鳥いつ帰る』(東宝、1955年)。原作は永井荷風、脚色は八住利雄、音楽は団伊玖磨。
 東京は向島の売春街・鳩の街の娼館「藤村」が舞台。この店の亭主伝吉(森繁久弥)は空襲で妻(水戸光子)と幼い娘とはぐれ、今では娼館の女将・おしげ(田中絹代)と同棲している。だが、伝吉の妻子は生きており、働き者の中年男(織田政雄)と幸せに暮らしている。彼らは正式に結婚するため、伝吉に離婚届けに判を押すよう求めるが、伝吉は妻子に未練があり、躊躇し続けている。
 この伝吉の物語を軸に、男に捨てられた娼婦(桂木洋子)、母(浦辺粂子)と娘を抱える娼婦(久慈あさみ)、癇癪もちの娼婦(浦路恵子)、北海道から出てきたふてぶてしい娼婦(高峰秀子)、それに娼婦から足を洗った純情な流しの娘(岡田茉莉子)らの物語が、オムニバスのように展開していく。久松監督の代表作『警察日記』と同じような構造である。
 最後には、伝吉は酔って川に身投げして水死し、男にふられた娼婦も睡眠薬を飲んで川縁で自殺する。期せずして、二人は心中をしたことになってしまう。伝吉がかわいがっていた籠の鳥も死んでしまった。
 田中が金に執着しながら伝吉を手放したくない中年女を好演し、森繁も例によって情けない男を見事に演じている。
 売春防止法が施行される直前の作品です。

12月6日 邦画142

 今夜は自宅でビデオ。
 森一生監督『てんやわんや次郎長道中』(大映、1963年)。脚本は八尋不二。
 金が出ると噂の男金の宿には、多くの流れ者が集まってくる。好色の代官(名和宏)と結託して、この宿場を三人の悪党(夢路いとし、喜味こいしら)が仕切っている。そこに現れた旅がらす(市川雷蔵)が、身売りされた娘(坪内ミキ子)を助け、金山の乗っ取りを図る代官と三悪人を退治する。実は、この旅がらすこそ、清水次郎長だった。
 他に、森の石松に藤田まこと、ミヤコ蝶々、南都雄二、芦屋鴈之助、芦屋小鴈、茶川一郎、平参平、白木みのるら、懐かしくも癖のあるお笑いの人々。
 雷蔵もとぼけた演技を披露している。
 金山、三悪人、流れ者と、ストーリーは黒澤明的で西部劇的だが、気楽な明朗時代劇である。

11月30日 邦画141

 今日は自宅でビデオ。
 稲垣浩監督『大阪城物語』(東宝、1963年)。原作は村上元三、特撮は円谷英二、音楽は伊福部昭。
 大阪城内で、淀君(山田五十鈴)は秀頼(岩井半四郎)への徳川方の非礼に憤慨している。片桐且元(志村喬)の諫言も空しく、徳川と豊臣の戦が近づく。なんとか戦を回避しようと、加藤清正の盲目の姫(久我美子)や薄田隼人正(平田昭彦)らが奔走、千姫誘拐を企てる。一味は阿伊(香川京子)という女を通じて、浪人の茂兵衛(三船敏郎)にこの誘拐を命じる。
 誘拐は失敗するが、仲間のはずの伊丹屋(香川良介)が実は徳川に内通する裏切り者だった。茂兵衛は忍者・霧隠才蔵(市川団子)の助けを借りて、阿伊や盲目の姫を救出、さらに、伊丹屋が徳川方に売ろうとしていた舶来の武器を、戦場を突破して大阪城に運ぶのだった。
 大阪の陣の和議が成立し、茂兵衛は直参200石に取り立てられたが、侍を捨てて阿伊と大阪を離れることにする。
 豪華なキャストで、丹波哲郎が端役で登場したりする。
 前半はサスペンス調、後半は西部劇調で、娯楽作品として少し詰め込みすぎの感がある。
 馬を駆ける三船の姿は『七人の侍』の二番煎じ調か。
 岩井半四郎の秀頼は、あまり科白はないが品よく映じていた。山田の淀君は、大阪城よりも『蜘蛛巣城』を連想させる。 

11月29日 邦画140

 今日は同志社の134年目の創立記念日で、田中絹代の生誕100年に当たる誕生日(戸籍上=本当の誕生日は12月29日だそうです)。
 本日はしかし、久しぶりに市川雷蔵作品を。私の観た雷蔵映画はこれで88本目です。
 加戸敏監督(まったく知らないが)『濡れ髪剣法』(大映、1958年)。
 遠州松平5万3千石の若殿様の源之助(雷蔵)は、自分の周囲にいる者たちがお追従者ばかりで自分がいたって未熟だということを、許婚の鶴姫(八千草薫)によって思い知らされる。
 そこで、源之助は修行のために江戸に出奔、この間、芸者(阿井美千子)や口入れ屋の親子(荒木忍と中村玉緒)らに助けられ、何と自分の藩の江戸屋敷に足軽として奉公することになった。
 そこで、源之助改め平源平は、父の重病をよいことにお家乗っ取りを図る家老(香川良介)一味の陰謀を知り、見事にこれを阻止するのだった。
 「道楽と本気では本気が勝つ」と口入れ屋に諭され、源之助は開眼する。
 典型的な明朗時代劇で、「雉も鳴かずば撃たれまいに」など、主人公が折に触れてことわざを発する。
 他に、島田竜三や潮万太郎、小川虎之助ら、いつもの顔ぶれ。
 阿井は年増の芸者や三味線の師匠などやらせると、実にピカイチ。
 ただ、雷蔵の殺陣がいかにも弱いのが残念。


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