Koji Murataの映画メモ

映画に関するコメントのみお受けします。

外国映画 2009年

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 さて2本目。今度はクラシック・コメディーに。
 ジーン・ネグレスコ監督『百万長者と結婚する方法』(アメリカ、1953年)。
 ページ(ローレン・バコール)とポーラ(マリリン・モンロー)、ロコ(ベティ・グレイブル)の三人は売れないファッション・モデルで、大金持ちと結婚するために、ニューヨークの高級アパートを賃貸することに。生活のために、勝手に備え付けの家具を質に入れてしまうのだから、恐ろしい。
 三人はそれぞれ、何とか中年から初老の金持ちを掴む。だが、ロコは貧乏な森林警備隊員イーベン(ロリー・カルホーン)に恋をし、ド近眼のポーラも近眼の紳士(実は彼女らの住むアパートの家主)と恋に落ちる。ページだけが初老の紳士と結婚にまでたどり着くのだが、自分が愛しているのはトム(キャメロン・ミッチェル)という若者だと気づく。ページとトムも結ばれるのだが、実はトムこそ百万長者の青年だった。
 美しいカラーで、美女と美術が楽しめます。この頃は英語も上品なものです。「もちろん」といのに、of courseではなく、 naturallyを美女たちは連発しています。
 近視メガネをかけたマリリンも可愛いものです。
 何も考えずに楽しめる一品です。
 因みに、「億万長者」ではなく「百万長者」です。念のため。

 コペンハーゲンから成田への機内で2本。
 まずはデンマーク映画に挑戦。
 カスパー・バーフォイド監督"Kandidaten"(2008年)。"The Candidate"つまり候補者の意味。
 ヨナス・ベックマン(ニコライ・リー・カース)は若くてハンサムな敏腕弁護士で、才媛の恋人ルイーズ(ローラ・クリステンセン)と暮らしている。ヨナスの父も高名な弁護士だったが、犯罪王の殺人事件の弁護を引き受け、敗訴した直後に自動車事故で謎の死を遂げた。ヨナスは今でもそのことが脳裏から離れない。
 ヨナスは父の所属していた超一流弁護士事務所に就職しようとする。しかし、父のパートナーだったマーティンは、ヨナスが父の事故死を忘れられないでいることを理由に、この「候補者」を受け入れない。
 その日の夜、ヨナスは友人に誘われてナイトクラブに出かけ、キャメリアという女性と出会い、一夜を共にする。だが、ホテルで目がさめると、彼女は殺されており、ヨナスのもとには脅迫のDVDが届く。
 命がけで捜査に乗り出すヨナス。実はキャメリア殺害はすべて狂言で、マーティンの陰謀だった。彼が件の犯罪王に脅されて、父を殺した犯人だったのだ。ヨナスは携帯電話にマーティンとの会話を録音して、動かぬ証拠を突きつけるのだった。
 コペンハーゲンの美しい街の風景が楽しめることと、全体に暗い映像が独自の魅力をもっていることを除けば、ニューヨークやロスを舞台にしたハリウッド映画の焼き直しである。それほど、アメリカのエンタメ映画の影響が強いということだろう。
 もちろん、私にはデンマーク語はわかりませんから、英語のサブタイトル(字幕)に頼りました。

9月1日 外国映画76

 今日、ダブリンからコペンハーゲンに到着しました。またまたホテルの横が映画館。
 そこで、ラリー・チャールズ監督、サシャ・バロン・コーエン脚本・主演の『ブルーノ』(2009年、米英)を鑑賞。前作『ポラット』は話題になっていたし、この作品も「ニューズウィーク」で酷評されていたので、確かめてみようと思いました。確かに、酷い。醜悪の一語です。
 主人公のブルーノは、オーストラリア人のゲイのファッション・レポーター。ヨーロッパではやっていけなくなって、「有名になりたい」とアメリカに渡る。ゲイ丸出しの服装と話し方で、過激なレポートを繰り返し、あちこちでトラブルを引き起こしていく。性描写も過激。
 半ばドキュメンタリー風のモキュメンタリーという手法がとられており、インタビューされた人々や周囲の人々が驚き呆れ、怒りを爆発させる様子を、おもしろおかしくとらえている。
 しかし、これでは同性愛への差別を助長するだけで、例えば、「ハーヴェー・ミルク」などとは大違い。同性愛のみならず、宗教間対立を煽り、人種差別的である。私がここで書いているような「世間の良識」を笑い飛ばすのが目的なのだろうが、やっていいことと悪いことがあると思います。最後には、エルトン・ジョンやU2もボノなど、超大物芸能人も登場しています。彼らは作品の趣旨に賛同しているのでしょうか。芸術家、有名人なら、この程度の逸脱は許されると思っているのでしょうか。
 80分ほどの作品でしたが、どっと疲れました。日本では来年3月公開とか。
 因みに、バロン・コーエンはPLOの過激派に脅迫されている由。決して驚きませんが。

8月30日 外国映画75

 日本は総選挙ですね。私は目下ダブリンです。日曜日なので、ホテルの横の映画館へ。入ってみると、その広さに驚きました。
 ジュード・アパトウ監督"Funny People"(アメリカ、2009年)を鑑賞。エリック・バナが出演しているというので観たのですが、バナはなかなか登場せず、全体としてB級のコメディでした。しかも、2時間20分ほどあって、冗長です。
 有名コメディアンのジョージ(アダム・サンドラー)は、人気、富、女性と、ほしいものをすべて手に入れている。ところが、ある日医師から血液の深刻な病と告げられる。自暴自棄になったジョージは、三流の寄席に立ち寄る。そこで、売れないユダヤ系のコメディアン・アイラ(セス・ローガン)と出会う。アイラはコメディアンの友人二人と共同生活を送っている。
 ジョージはアイラを助手に雇う。アイラはジョージの病を知り、家族や友人に会うよう勧める。ジョージはこれまで身勝手な生活を続け、両親や友人をほとんど顧みていなかった。ジョージは昔の彼女ローラ(レスリー・マン)とも再会する。二人の間に愛情が蘇る。
 その頃、ジョージは奇跡的に病から回復した。彼はアイラを伴って、ローラを訪ねる。ローラには二人の娘がいる。ジョージとローラが肉体関係を結んだところに、中国出張だったはずの夫クラーク(エリック・バマ)が突然戻って来る。
 前半は我儘者が人間性を回復する話で、どこか「クリスマス・キャロル」のよう。後半は、陳腐な三角関係のラブ・コメディです。バナがオーストラリア訛りで話すのが、お愛嬌。また、彼と二人の娘は、中国語を話します。さすが、中国の時代ですね。
 ジョージもアイラも、舞台の裏で一生懸命ネタ帳を覚えている。日本でもアメリカでも、お笑いの道は厳しいようです。因みに、エリック・バナももともとコメディアンです。
 

8月24日 外国映画74

 ワシントンのチャイナタウンに立派なシネマ・コンプレックスが出来ていました。
 そこで、クウェンテイン・タランティーノ監督・脚本"Inglourious Bastards(アメリカ、2009年)を鑑賞。
 第二次世界大戦でナチス占領下のフランスが舞台です。
 ナチ親衛隊のハンス・リンダ大佐(クリストフ・ウォルツ)は、「ユダヤ人ハンター」と呼ばれている。ある農村のフランス人家庭に潜伏するユダヤ人一家を見つけ射殺するが、若い娘スザンヌ(メラニー・ロウレント)だけをとり逃す。
 他方、ユダヤ系アメリカ人からなるナチス狩りの8人組が編成される。隊長はアルドー・レイン中尉(ブラッド・ピット)で、一人100人のナチを殺すことを目標にし、数を数えるために死体の頭皮を剥ぐよう命じる。また、襲った部隊で一人だけナチスを生かしておき、その口から恐怖が流布するようにする。
 さて、パリでは大規模なナチスの映画祭が予定されている。ドイツ軍の兵士フレデリック(ダニエル・ブリュール)がイタリア戦線で米兵300人を殺し、その武勇を顕彰するプロパガンダ映画をゲッペルスが製作したのである。上映の当日にはヒトラーやゲーリング、マルティン・ボルマンまで来ることになった。
 これを知った米英はヒトラー暗殺を計画、ナチス狩りの8人組も協力することに。さらに、映画が上映される映画館の持ち主が、実はエマニエルと名を変えたスザンヌだった。フレディックは彼女に恋している。しかも、この映画祭の警備責任者は、あのリンダ大佐だったのである。
 アメリカでも今月公開されたばかりですが、かなりのヒットのようです。
 タランティーノのことですから、残酷な暴力シーンも多いですが、どこかコミカルに仕上がっています。監督によると、これは「スパゲティ・ウェスタン」なのだそうです。
 ブラピがアクセントの強い英語を話し、敵役のリンダ大佐は語学の天才で、ドイツ語、英語、フランス語、イタリア語まで自在に操ります。クリストフ・ウォルツは巧みな演技で、カンヌ映画祭でも最優秀男優賞を受賞しています。
 ヒトラーやゲッペルス、チャーチルと並んで、ドイツの名優エミール・ヤニングス(嘆きの天使の老教師役)も登場します。
 やがて日本でも公開されるでしょうから、勇気と好奇心のある方は是非どうぞ。


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