Koji Murataの映画メモ

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外国映画 2010年

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 京都シネマに。
 プーピ・アヴァーティ監督・脚本『ボローニャの夕暮れ』(イタリア、2008年)。
 この監督は、パゾリーニと『ソドムの市』の共同脚本をした人です。
 第二次世界大戦前のイタリア、ボローニャ。
 高校の美術教師(プロフェッサーと呼ばれている)ミケーレ(シルヴィオ・オルランド)は、繊細な一人娘のジョヴァンナ(アルバ・ロルヴァケル)のことが愛おしく、心配で仕方がない。そんな父子を母デリア(フランチェスカ・ネリ)は、少し醒めた目で見ている。
 劣等生だがプレイボーイの青年に、ジョヴァンナは心惹かれている。ミケーレはその青年に、娘に優しくするよう求める。青年にとっては進級がかかっていた。
 ある日、学校の体育館で、ジョヴァンナの親友だった女子生徒が殺された。実に、犯人はジョヴァンナだった。自分の好きになった青年を奪われるの逆恨みしたのだ。ジョヴァンナは刑務所付属の病院に収容される。
 戦争は日に日に激しくなるが、失職した父は娘の病院に通い続ける。母は娘と会うことさえ拒む。ジョヴァンナは無意識のうちに美しく社交手な母と自分を比べて、劣等感に悩んでいた。しかも、母が親しい隣人の警察官と心では愛し合っていることに、気づいていたのだ。
 やがて、戦争は終わる。隣家の元警察官は、ファシストとして処刑された。ようやくジョヴァンナは退院するが、母の消息は不明だった。
 平凡な家族を見舞った悲劇と戦争の悲劇が重なる。その中で、幸せそうな家族の複雑な関係と心理が浮き彫りになっていく。
 オルランドの切なそうな演技とロルヴァケルの引きつった演技が出色。

 いよいよ押しつまってきましたね。
 三条ムーヴィックスで、ステーブン・アンディトン監督・脚本『バーレスク』(2010年、アメリカ)。
 アリ(クリスティーナ・アギレラ)は。アイオワの田舎からロサンジェルスに出てきた。そこで偶然夜のバーレスクの踊りに惹かれて、テス(シェール)の店でウェイトレスとして働くことに。ウェイターのジャック(カム・ジガンデー)が親身になってくれた。
 だが、テスの店は借金のため差し押さえ寸前で、不動産成金のマーカスが狙っている。アリの歌唱力が評価されて、彼女を中心に出し物が企画される。アリはジャックに惹かれているが、ジャックにはニューヨークにフィアンセがいる。そんな中で、マーカスがアリに接近する。果たして、テスの店とアリの恋の行方は。
 『ショーガールズ』や古くは『フレンチカンカン』を思わせる、ショービジネス内幕物の華麗な物語。ストーリーはいたってありきたりで平板だが、アギレラとシェールの歌唱力はすごい。さらに、デザインや衣装の豪華なこと。ショービジネスものらしく、ゲイ・テイストも効いています。

 京都もなみ会館で、カメン・カレフ監督『ソフィアの夜明け』(ブルガリア、2009年)。
 ブルガリアの首都ソフィア。
 イツォ(フリスト・フリストフ)は麻薬中毒から立ち直ろうとしているアーティストで、今はアルコールに溺れながら木材工場で働いている。弟のゲオルギは厳格なだけの父とその後妻に反発して、ネオナチ集団に入ろうとしていた。
 ゲオルギの仲間たちが、路上でトルコ人観光客を襲って大怪我をさせた。通りかかったイツォは彼らを助けようとする。被害者の娘とイツォの間に淡い恋が芽生えるが、トルコ人一家はこれ以上ブルガリア人と関わることを嫌って、ソフィアノ町を去ってしまう。
 ソフィアの夜明けに、兄弟は人生の再出発を誓うのだった。
 主役のフリストフは、撮影終了直前に事故死したそうです。
 トルコ人一家は夕食の間に、中国のチベット弾圧を話題にしていました。
 人種差別の被害者が人種差別に陥ってしまいます。
 社会主義の大義を失った小国の、やるせない社会の不満が伝わってきます。

 皆さん、メリークリスマス!
 久しぶりに京都シネマに。
 ウニー・ルコント監督『冬の小鳥』(2009年、韓国・フランス)。
 1975年の韓国。9歳になるジニ(キム・セロン)は父に連れられて、カトリックの孤児院に預けられる。父は戻ってこない。「父よ、父よ、なぜ私を見捨てられたのか?」というキリストの叫びが、ジニの心に響く。
 最初は孤独だったジニも、スッキ(パク・ドヨン)という年上の親友ができた。だが、彼女も約束を破って、一人アメリカ人夫妻に引き取られてしまう。
 ジニとスッキは傷ついた小鳥を庭で発見し、小鳥が死ぬと庭に埋葬した。今や、ジニが小鳥の心境である。彼女は庭に穴を掘って、自らの身体をそこに沈めてみる。キリストが復活したように、ジニも力強く生きる決意をして、フランスに里子になるのだった。
 飾りのない、純粋な作品です。
 ジニの目が寂しく美しい。彼女を捨てた父親の顔は、一度しか画面に登場しません。
 監督自身の子どもの頃の体験を基にしているとか。
 私とほぼ同世代の物語です。
 孤児院の子どもたちが夜、花札で占いをしています。韓国の花札も日本のそれと同じなのですね。知りませんでした。

 プロフィールに似顔絵を使ってみました。いかがでしょう?
 さて、今夜は自宅でDVD。
 ハワード・ホークス監督のスクリューボール・コメディ『赤ちゃん教育』(1938年、アメリカ)。
 デーヴィッド(ケイリー・グラント)は堅物の動物学者で、博物館に勤務している。その博物館に100万ドルの寄付をもらおうと接待ゴルフの最中に、我侭で早とちりの女性スーザン(キャサリン・ヘップバーン)に出会う。それ以来、デーヴィッドはトラブルの連続となる。だが、彼女は彼に一目惚れしてしまう。
 スーザンは兄がブラジルから送ってきた豹のベイビーをコネチカットの叔母の家まで届けるのに、デーヴィッドを巻き込んでしまう。実は、その叔母こそ100万ドルの寄付者だった。この豹をめぐって、二人の男女は一日中大騒ぎになってしまう。
 大スターのヘップバーンやグラントが転んだり歌ったりと、まさに大騒ぎ。
 メガネをかけたドジなデーヴィッドのモデルは、ハロルド・ロイドだったとか。
 シャワーを浴びている最中に衣服をスーザンに持ち去られて、デーヴィッドは女性物のバスグローブを身にまといます。その姿はなんだと老婦人に問われて、「突然ゲイになったんだ」と答えます。30年代の映画で「ゲイ」という言葉が用いられるのは、きわめて異例でしょう。
 

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