Koji Murataの映画メモ

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外国映画 2010年

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 自宅でDVD。
 リドリー・スコット監督『ブラックレイン』(1989年、アメリカ)。松田優作の遺作です。
 ニック(マイケル・ダグラス)は、ニューヨーク市警で汚職の嫌疑をかけられている刑事だ。同僚のチャーリー(アンディ・ガルシア)と一緒のところで、日本のヤクザ佐藤(松田)の殺人に遭遇し、格闘の末に逮捕する。ところが、日本政府からの圧力で、佐藤は大阪に送還されることになった。ニックとチャーリーが同行する。
 しかし、二人は大阪の空港で佐藤に逃げられてしまう。実は、佐藤は大親分の菅井(若山富三郎)と、偽ドル作りをめぐって対立していたのだ。一方、ニックは大阪府警とも何かとトラブルを起し、松本警部補(高倉健)を困らせる。
 やがて、チャーリーが佐藤に殺された。ニックは復讐を誓う。だが、強引な捜査のため、彼は強制送還されそうになる。アメリカ人のクラブホステス・ジョイス(ケイト・キャプシー)や松本の協力をえて、ニックはついに佐藤を捕らえるのだった。
 『ブレードランナー』さながらの妖しい町並みが描かれ、アメリカの個人主義と日本の集団主義が対比されています。日本経済の絶頂期であり、日米貿易摩擦のピークでもありました。
 高倉健がアンディ・ガルシアと英語で歌を歌い、若山が怪しい英語を話します。
 「B29が大阪の街に黒い雨を降らせた。アメリカは自分たちの価値観を押し付け、そのため、佐藤のような義理人情を心得ない若者が育った」−−菅井のこの科白が、タイトルの由来です。
 神戸の元町も一瞬出てきます。
 今夜は自宅でビデオ。
 ロベルト・ロッセリーニ監督『ストロンボリ』(1949年、イタリア)。
 第二次世界大戦後、ローマの難民キャンプで暮らすカリン(イングリッド・バーグマン)は、アルゼンチンへの移民の夢が果たせず、捕虜だったアントニオ(マリオ・ヴィンターレ)に強く求婚されて、結婚した。
 二人はアントニオの郷里ストロンボリ島に向かう。しかし、そこは活火山の島で、生活は厳しく住民は排他的だった。しかも、夫は妻を強く愛しているものの、野蛮で嫉妬深かった。しかも、夫婦は貧しい。
 カリンは何度も島を出ようとするが、果たせない。やがて、彼女は妊娠する。その直後に火山が噴火した。再び島を出ようと迫る妻を、夫は家に閉じ込めてしまう。カリンは脱出を図って火山を登るが、自らの運命を悟るのだった。
 バーグマンがイタリア語を話しています。
 この映画が縁で、ロッセリーニとバーグマンは結婚します。
 アイルランドのアラン島を思い出しましたが、島そのものが逃れられない人生といった感があります。
 この作品では女性が逃避を図るわけですが、イタリア版『砂の女』でしょうか。
 いよいよお盆休みですね。
 松山の出張から戻って、自宅でビデオ。
 グレゴリー・ラ・カヴァ監督"Gabriel over the White House"(1933年、アメリカ)。日本未公開の作品です。
 大恐慌時代のアメリカ。新大統領ハモンド(ウォルター・ヒューストン)は就任式を終えると、甥と戯れ、愛人モーレー(カレン・モーリー)を秘書にし、真面目に政治の難題に取り組むつもりはない。
 ある日、大統領は自動車事故で瀕死の重傷を負う。その大統領に天使ガブリエルが乗り移る。意識を回復した大統領は失業者と積極的に対話し、次々に経済政策を打ち出していく。反対する守旧派の閣僚たちは解任される。議会は大統領の横暴を非難するが、ハモンドは緊急事態を宣言し、議会の反対を押さえ込む。さらに、暗黒街のボスとも対決し、彼らを一掃するのだった。
 その上、ハモンド大統領は各国の代表を集め、前大戦でのアメリカへの債務を支払うためにも不要な軍拡を止めるべきだと提案し、国際平和条約をまとめる。その晴れがましい調印式の日に、大統領は過労のため絶命するのだった。
 作中のハモンド大統領はファシズム、社会主義と批判されますが、ローズヴェルト大統領への激励がこの映画の目的だったそうです。
 ローズヴェルト大統領と同様に、作中のハモンド大統領もラジオ演説を巧みに利用しています。
 ワシントン国際条約の調印式では、日本の首相も登場し、日本語で挨拶しています。
 
 大阪に向かう新幹線でDVDを一本。
 イエジー・スコリモフスキー監督・脚本『アンナと過ごした四日間』(ポーランド、2008年)。巨匠の17年ぶりの新作です。
 ポーランドの地方都市。レオン(アルトゥル・ステランコ)は病院の雑役夫として、祖母と暮らしている。彼の家からは看護婦寮のアンナ(キンガ・プレイス)の様子が覗き見える。数年前、彼はアンナをレイプしたと誤認逮捕され、服役の経験があった。それでも、彼はアンナを愛していた。
 祖母が亡くなった。レオンは大胆になり、アンナの部屋の砂糖に睡眠薬を混入し、夜中に彼女の部屋に忍び込んだ。ただ、側にいるだけでよかったのだ。レオンは病院を解雇されるが、その退職金で指輪を買い、アンナの誕生日の夜に持っていく。
 こうして、レオンはアンナと4夜をすごしたが、5日目に発覚し逮捕されてしまうのだった。
 時間を前後しながら、物語が紡ぎだされていきます。
 主人公はほとんど話しませんが、それだけに微妙な心理が伝わってきます。
 淡い悲しい愛の物語です。
 夕刻、シネマート心斎橋で、チャン・ジン監督・脚本『グッドモーニング プレジデント』(韓国、2009年)。
 韓国の大統領三代のオムニバス風物語。
 退任間近のキム大統領(イ・スンジェ)は、宝くじで大当たりを射止めるが、当選すれば全額寄付すると公言していたため苦悩する。
 次は、若くてハンサムなチャ大統領(チャン・ドンゴン)で、彼は日本の挑発行為による北朝鮮との軍事危機に対処しながら、特異体質の患者に臓器移植することに。
 そして、女性のハン大統領(コ・ドゥシム)は夫の失敗で政治的窮地に立ち、離婚の瀬戸際に追い込まれる。
 それぞれ金と命と夫婦の問題が扱われており、大統領たちは悩むと料理長のもとを訪問し、解決の糸口をつかむのだった。
 日本の軍事大国化が懸念されており、日本の韓国大使も敵役になっている。
 「屈辱の歴史はあっても、屈辱の政治はない」と、大統領は言います。
 しかし、本作全編がカリカチュアであり、コメディである。
 老いた元大統領と若い前大統領が釣をするシーンがあるが、韓国人はこんな光景を期待しているのだろう(実際には、多くの大統領は退任後失脚している)。
 日本にも30代の首相や女性首相が誕生するでしょうか。

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