Koji Murataの映画メモ

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外国映画 2010年

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 七夕ですね。でも、自宅でビデオを。
 G.W.パプスト監督『三文オペラ』(1931年、ドイツ=アメリカ合作)。原作はもちろんブレヒトの戯曲。
 19世紀末のロンドン。ソーホーの暗黒街を仕切るマッキー(ルドルフ・フォルスター)は、ポリー(カローラ・ネーエル)という娘に一目惚れして結婚する。ところが、この娘はロンドンの乞食王ピーチャムの娘だった。怒ったピーチャムは警視総監にマッキーの逮捕を求め、さもなければ乞食の大群が女王の戴冠式を襲うと脅す。
 やむなく警視総監はマッキーを逮捕する。一方、ポリーは愛する夫を救うため、銀行を買収する。脱獄したマッキーとポリーは再会し、警視総監やピーチャムとも和解して、新たなビジネスに乗り出すのだった。
 舞台はイギリスなのに、みながドイツ語を話している。
 ミュージカルだが野放図に明るくはない。ヨーロッパとアメリカとの妙なるブレンド作である。
 最後には、乞食の暴走を誰も止められなくなります。1931年当時のドイツでもアメリカでも、笑えない展開だったのではないでしょうか。
 自宅でビデオをもう一本。
 ジュリアン・デュヴィヴィエ監督『商船テナシチー』(1934年、フランス)。
 バスチャン(アルベール・プレジャン)とセガール(子ベール・プレリエ)はともに失業中だ。前者は陽気で積極的だが、後者は内向的。バスチャンの提案で、二人はカナダに渡るため、ルアーブルの港に到着した。
 二人はそこの安ホテルに逗留し、女中のテレーズ(マリー・グローリー)と親しくなる。二人は商船テナシチーで出発する予定だったが、船の故障でルアーブルにさらに滞在することに。
 セガールがテレーズへの恋を告白できないうちに、バスチャンは酒の勢いで彼女と一夜をともにする。バスチャンはテレーズをカナダに連れて行くことも考えたが、結局二人でフランスに残ることにした。商船テナシチーがいよいよ出発する朝、バスチャンとテレーズはセガールに置手紙を残して、姿を消す。傷心のセガールはひとりカナダに旅立っていった。
 二人の男友達と一人の女をめぐる三角関係は、名作『パリの屋根の下で』を彷彿させます。
 もともとは舞台劇だそうですが、いかにもフランス的な作品です。
 東京から帰洛する車内でDVDを一本。
 ジョージ・シドニー監督『アニーよ銃をとれ』(1950年、アメリカ)。ブロードウェイでヒットしたミュージカルの映画化です。テンポのいい作詞はアーヴィング・バーリン。
 オハイオの町にバッファロー・ビルの率いるショーの一団がやって来る。看板スターは、射撃の名人フランク・バトラー(ハワード・キール)だ。山が育ちの娘アニー(ベティ・ハットン)は彼に一目惚れ。しかし、射撃の腕はアニーのほうが上だった。
 アニーは一座に加わり旅をする。徐々に美しくなるアニーに、フランクも恋をする。しかし、ライバルのパウニー一座に対抗するため、アニーを看板にしたことで、フランクを一座を去り、パウニー一座に。一方、アニーはインディアンのスー族の酋長に気に入られ、養女になる。
 アニーたちはヨーロッパに巡業して好評をえるが、借金だらけで帰国する。彼らをパウニー一座が歓迎する。実は、こちらも赤字で、両者の合併を考えていたのだ。アニーとフランクも再会する。しかし、意地の張り合いから、再び射撃の対決をすることに。インディアンの養父の助言で、アニーは勝負をフランクに譲り、二人は結ばれるのだった。
 「銃では男は捕えられない」
 楽しいミュージカルです。
 アニーは西部劇版シンデレラか。
 しかし、今からするとインディアン(ネイティヴ・アメリカン)とジェンダー・ロールへのステレオタイプは、相当のものです。

7月3日 外国映画81

 山口への出張の車中でDVDを一本。
 アルフレッド・ヒッチコック監督『海外特派員』(1940年、アメリカ)。
 1939年、アメリカのある新聞社は開戦をめぐる情報を獲得するために、ジョン・ジョーンズ(ジョエル・マクリー)という記者を海外特派員としてロンドンに送る。ジョーンズは早速、国際平和協会に出席した。和平の鍵を握るオランダの外交官ヴァン・メアが講演予定だった。ジョーンズはそこで、会長フィッシャー(ハーバート・マーシャル)の娘キャロル(ラレイン・デイ)に一目惚れする。
 その後、ヴァン・メアが暗殺された。その場に居合わせたジョーンズは犯人を追う。実は、殺されたのは偽者で、本物のヴァン・メアは誘拐されていた。犯人たちは彼から秘密条約の内容を聞きだそうとしていたのだ。しかも、黒幕は国際平和協会のフィッシャーだった。彼はドイツのスパイだったのだ。
 やがて英独は開戦。フィッシャーは何も知らない娘を連れてアメリカに渡ろうとし、ジョーンズともう一人のイギリス人記者フォリオット(ジョージ・サンダーズ)がフィッシャーを追う。この飛行機がドイツの戦艦に砲撃されて墜落し、フィッシャー親子とジョーンズらは漂流する。わが身の罪を恥じたフィッシャーは、海に投身して果てる。
 ジョーンズは特ダネを手にし、キャロルと結ばれ、アメリカに向けてヨーロッパの戦況を伝え続けるのだった。
 ヒッチコックらしくテンポよく、スケールの大きな作品。
 しかし、偽者のヴァン・メアを殺しても遺体が残れば、偽者とすぐわかるだろう等、ストーリーの展開には不自然な点がいくつもある。
 アメリカ参戦に先立つ1940年の作品、しかも監督はイギリス人ですから、政治的なメッセージは明確です。
 自宅でビデオ。
 またフリッツ・ラング監督の『ジークフリート』(1921年、ドイツ)。ワーグナーのオペラにもなっている伝説です。
 美貌の王子ジークフリート(パウル・リヒター)は名刀を作り、森のドラゴンを退治して、その返り血を浴びて不死身になる(落ち葉に覆われた背中だけが例外)。また、小人の魔王を倒して、その財宝を獲得した。
 しかし、ジークフリートの目的は、ブルグント王国のクリームヒルト姫(マルガレーテ・シェーン)と結婚することだった。姫の兄ギュンター王(テオドール・ロース)はアイスランドのブリュンヒルデ王女(ハナ・ラルフ)に恋しており、ジークフリートが恋の成就を助けるなら、妹との結婚を許すという。
 ブリュンヒルデは男勝りの勇者だが、密かにジークフリートの助けを借りてギュンター王は彼女との競争に勝ち、彼女を妻とする。ジークフリートもクリームヒルトと結ばれた。しかし、ブリュンヒルデが本当に愛しているのはジークフリートのほうで、しかも、彼が王を助けたという秘密を知り、嫉妬と怒りのあまり、王にジークフリートを殺すように迫る。
 王の主催の狩りが行なわれた。王とその叔父ハーゲン公の陰謀で、ジークフリートは背中の急所を刺されて絶命する。クリームヒルトは夫の復讐を誓うのだった。
 実はこれが第一部で、第二部はクリームヒルトの復讐物語だそうです。
 実写のドラゴンは迫力に満ちています。
 不思議な映像美でゲルマン中世の世界に惹きこまれていきます。

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