Koji Murataの映画メモ

映画に関するコメントのみお受けします。

外国映画 2010年

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 東京への出張の往復で、DVDを一本。
 ビリー・ワイルダー監督『恋人よ帰れ!わが胸に』(1966年、アメリカ)。
 テレビ・カメラマンのハリー(ジャック・レモン)は、アメリカン・フットボールの試合撮影中に、黒人選手のブーン・ブーン(ロン・リッチ)と衝突して、一時意識を失う。
 ハリーの義兄ギングリッジ(ウォルター・マッソー)は性質の悪い弁護士で、保険金詐欺を考える。善良なハリーは反対するが、自分を捨てて逃げた前妻サンディ(ジュディ・ウェスト)を呼び戻すには、お金が必要だった。
 ギングリッジはついに20万ドルの示談金を手に入れるが、ハリーは自分を真摯に介護してくれたブーン・ブーンに申しわけなく思う。そんな中で、サンディも所詮は金だけが目当てだったとわかり、ハリーはギブスを外して車椅子から立ち上がり、ブーン・ブーンを捜し求めるのだった。
 原題は「ラッキー・フォーチュン」、つまり、中華料理の最後に出てくる占い入りの焼き菓子のこと。ハリーが病院で中華料理を食べると、嘘は成功しないと、占いが告げる。
 テレビで映画のリンカーン大統領も登場し、「少数の人間を永遠に騙すことはできるし、多くの人間を一時的に騙すこともできる。しかし、多くの者を永遠に欺くことはできない」という有名な科白を語っている。もちろん、リンカーンも弁護士でした。
 マッソーの飄々とした演技が渋い。
 全編が16のチャプターに分かれており、それぞれにタイトルがついています。Indian Giverもその一つ。返礼を期待した贈り物のことです。

 自宅でDVD。
 ジェリー・シャッツバーグ監督『スケアクロウ』(1973年、アメリカ)。
 刑務所を出所したばかりのマックス(ジーン・ハックマン)と船から降りたばかりのフランシス(アル・パチーノ)が偶然出会う。マックスは大男で喧嘩っ早い。フランシスは小男でひょうきん者だ。フランシスがマックスに言う。「烏はかかし(スケアクロウ)を怖がっているのではなく、面白がっているのだ」と。
 二人は共同で洗車のビジネスをすることにして、まずはマックスの妹のいるデンバーに立ち寄った。だが、そこでマックスが住民と喧嘩して、二人は1ヶ月の強制労働に。フランシスは古顔の囚人(リチャード・フィンチ)にレイプされそうになる。
 やがて、二人はデトロイトに。フランシスが残してきた妻がいるのだ。フランシスは5歳になる自分の子どもが男か女かもしらない。しかし、電話口で妻は、子供は死産だったと嘘を伝える。フランシスはショックのために、精神に異常をきたしてしまった。
 マックスは一人寂しくピッツバーグに向かうのだった。
 『真夜中のカウボーイ』の変形版といったところ。『イージーライダー』にしろ、この時代にはこういうロード・ムーヴィーが流行ったようです。
 ハックマンとパチーノも達者な役者です。
 それにしても、この作品がカンヌでパルムドール受賞とは、いささか驚きました。

 もう顔見世にシーズンになりましたか。
 鹿児島への出張でDVDを一本。
 ロマン・ポランスキー監督『ローズマリーの赤ちゃん』(アメリカ、1968年)。
 俳優のガイ(ジョン・カサベテス)とローズマリー(ミア・ファロー)の夫婦は、ニューヨークの古いアパートに引っ越してくる。隣人の老夫婦ローマンとミニー(ルース・ゴードン)はお節介なぐらい親切だ。
 ある夜、ローズマリーは悪魔にレイプされる夢を見る。それからしばらくして、彼女は妊娠した。ローズマリーはひどいつわりに苦しむが、老夫婦の紹介してくれた産婦人科医は問題ないと言う。夫は自分の仕事に夢中だ。
 ローズマリーを心配する旧友のハッチは、突然意識を失い、亡くなってしまう。死後、彼から届いた書物は、悪魔に関するものだった。周囲の者がみな結託して、自分の赤ん坊を悪魔に捧げようとしているのではないかと、ローズマリーは考え出す。
 ついに出産。死産だったと夫は言う。しかし、夜中に赤ん坊の泣き声が聞こえてくる。隣家に忍び込んでみると、そこでは悪魔の信者たちの集会が開かれており、ローズマリーは自分が悪魔の子を産んだと知るのだった。
 ホラーというより、優れた心理劇だと思います。
 悪魔の赤ん坊の顔はついにわかりませんし、最後には母親は母性愛を表情に示します。
 大都会の中の孤独が、ひしひしと伝わってきます。
 ロケ地はジョン・レノンが住んでいたアパートだったとか。この建物が、いかにも禍々しい雰囲気をたたえています。

 午前中に京都みなみ会館に。ブリジッド・バルドー特集です。
 ミッシェル・ボワロン監督『殿方ご免遊ばせ』(1957年、フランス=イタリア)。
 フランス大統領(アンドレ・リュゲ)の一人娘ブリジッド(バルドー)は、父の秘書官ミッシェル(アンリ・ヴィダル)に首ったけ。しかし、ミシェルはドンファンで遊び人だ。
 ついに、大統領の命令で二人は結婚することに。しかし、夫の浮気に嫉妬する新妻は、なんと国賓でフランス訪問中のシャルル大公(シャルル・ボワイエ)にアプローチするのだった。大公とブリジッドはジェット機でニースにアバンチュール。妻の浮気に、今度はミッシェルが激怒する。スキャンダルに発展するかに思われた矢先、大公の機転で一件落着。若い夫婦も大公夫妻も、お互いの愛を確認するのだった。
 さすがはモンローと並ぶセックス・シンボルと称されたバルドー。眩しいばかりです。当時まだ23歳の若さです。1957年当時の、それこそ「殿方」にはたまらない存在だったでしょう。
 ボワイエも貫禄で、渋いこと。こういう大人の男になりたいものです。しかし、実生活では、この往年の二枚目俳優は、妻に先立たれて自殺しています。
 他愛のない、しかし、楽しい楽しいフランスのラブ・コメディでした。

 今夜は自宅でDVD。
 エルマンノ・オルミ監督・脚本・撮影『木靴の樹』(1978年、イタリア)。カンヌ映画祭グランプリ受賞作です。
 19世紀末の北イタリア、ベルガモ。貧しい小作農の四家族の喜怒哀楽が、美しい四季の変遷とともに描かれている。
 バティスティ(ルイジ・オルナーギ)は神父の強い勧めで、息子ミネク(オマール・ブリニョッリ)を学校に通わせる。一家に赤ん坊が生まれた直後に、ミネクの通学用の木靴が片方壊れてしまう。バティスティは真夜中に木を一本切り倒して、息子のために木靴を作ってやる。しかし、それが地主の知るところ隣、貧しい一家は追い出されてしまうのだった。
 美しい自然と、家族愛、過酷な搾取、そして庶民の信仰が、淡々と描かれている。
 全体が絵画のような出来で、そこにバッハの旋律が切なく流れます。


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