Koji Murataの映画メモ

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邦画 2010年

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8月8日 邦画66

 富士山に登頂したり、淡路島で会議だったりで、少しご無沙汰しました。
 今夜は自宅でDVD。石侍露堂監督『宣戦布告』(2002年)。原作は麻生幾。
 敦賀沖で潜水艦が座礁した。北東人民共和国のものだ。11人の特殊工作員が国内に潜入していた。原子力発電所の破壊が目的かもしれなかった。福井県警だけではとても対処できない。しかし、諸橋首相(古谷一行)以下、官房長官(佐藤慶)や外相、防衛庁長官らは、容易には自衛隊の投入に踏み込めない。
 民間人の被害者まで出て、内閣情報調査室長(夏八木勲)や主席秘書官(杉本哲太)らに支えられて、諸橋首相はついに自衛隊の派遣を決める。しかし、政府の機密情報は中枢部から北のスパイ(夏木マリ)に流出していた。しかも、自衛隊は交戦規則がないため必要な武器を使えず、多大の犠牲を出してしまう。主席秘書官は在日韓国人から帰化した人物で、危機の最中に解任されてしまう。さらに、北は事態をエスカレートさせようとし、アメリカや中国がこれに呼応したため、極東有事の危機が高まる。
 「宣戦布告」したわけではないのに、戦争の一歩手前まで行ってしまう日本。
 有事法制が整備される以前の物語ではあります。
 他に、多岐川裕美、財津一郎ら。
 今は亡き佐藤慶が官房長官を好演しています。
 ヒーローのいない戦争映画です。
 自衛隊は一切協力しなかったそうですが、『亡国のイージス』などより、よほど巧くできています。
 今日も駅前シネマへ。
 吉村公三郎監督、新藤兼人脚本『夜の素顔』(大映、1958年)。
 踊り子の朱美(京マチ子)は戦争中に舞踊の慰問していたが、戦後に高名な踊りの師匠・志乃(細川ちか子)の弟子になり、頭角を現す。やがて、朱美は師匠からパトロン(柳永二郎)を奪い、自らの流派を立ち上げる。
 その頃、彼女は昔の恋人・若林(根上淳)と再会し、二人で舞踊界の因習を打破する新企画を打ちたてようとする。だが、朱美には暗い過去があり、しかも、若林を内弟子の比佐子(若尾文子)に奪われてしまう。追い詰められた朱美は、新作の大舞台を実現するが、その初舞台で落命するのだった。
 他に、菅原謙二や船越英二、浪花千栄子ら。阪東蓑助も。
 京が突然関西弁に戻って、半裸の姿で浪花を足蹴にするシーンは強烈。
 日本版『イヴの総て』といったところだが、後半がややだれ気味。
 浮気がばれて、根上演じる若林が朱美に言う。「君は女だが女房じゃない。俺は女房がほしかった」。
 夕刻、京都駅ビルシネマへ。
 島耕二監督『滝の白糸』(大映、1956年)。原作はもちろん和泉鏡花で、6回映画化されている。
 私は以前、溝口監督版(1933年)のサイレントを観ていますが、本作が今のところ最後の映画化です。
 水芸の女役者(若尾文子)が貧しい学生(菅原謙二)と出会い、男の学費を捻出する。やがて男は大学を卒業して検事になるが、女は肉体関係を迫る成金(見明凡太郎)を殺してしまい、愛する男と法廷で対面することになる。鏡花の郷里・金沢を中心に北陸や北海道が舞台になっています。
 他に、沢村貞子や滝花久子(富山弁がうまい)、光岡龍三郎ら。若原一郎も晴れやかな歌声を披露しています。
 この作品では、ヒロインは正当防衛が認められ、ハッピーエンドとなります(原作では自殺)。
 明治の裁判の様子は参考になります。
 若尾と菅原、本当に美男美女のカップルです。
 明治の雰囲気を再現した美術も、大したものでした。
 院生諸君と京都みなみ会館へ。
 村山三男監督『樺太 1945年夏 氷雪の門』(1974年)。美術監督は木村威夫。
 ソ連が「反ソ的だ」と抗議したため、公開されなかった作品だそうです。
 1945年8月の樺太。真岡郵便局で、ソ連の侵攻にさらされながら電話の交換業務を守り抜いた女性たち(二木てるみ、岡田可愛、木内みどり、藤田弓子ら)の物語。彼女たちの多くは自決する。また、ソ連に追われて逃げ惑う民間人(南田洋子ら)やソ連との停戦に奔走する軍部(島田正吾や丹波哲郎)が描かれている。
 戦闘シーンは、自衛隊の戦車を利用して実弾を用いたそうです。しかし、今の水準からすれば他愛のないものです。逃げ惑う人々の苦悩のほうが、はるかにリアリティに富んでいます。
  ただし、結末が初めからわかっているだけにクライマックスに欠け、しかも、様々な物語が同時進行するので、人間関係が混乱してきます。
  真岡の町並みなど、美術はさすが。
 郵便局の女性たちは、お汁粉に歓声を挙げ、灰田勝彦の「新雪」に感激しています。
 「負けた国に国際法はない」と、ソ連の将校は言います。
 携帯の時代には想像もできないほど、郵便局や電話局の公共性が高かったわけです。
 沖縄だけではなく樺太も悲惨な戦争体験をしているのですね。

7月26日 邦画62

 自宅でビデオ。
 浜野信彦監督『スタジオはてんやわんや』(大映、1957年)。
 大映の東京と京都の撮影所の一日を、ファンに紹介する30分ほどの作品。大映オールスター出演。
 最後は、スターの隠し芸大会になる。
 長谷川一夫が銭形平次の姿で、キャッチボールを楽しんでいる。
 黒川弥太郎が「名月赤城山」を、品川隆二が「哀愁列車」を、それぞれ歌うが、実にうまい。
 市川雷蔵と勝新太郎、林成年は、踊りを披露している。
 実に、気楽に楽しめます。
 こんなビデオをレンタルしている、ツタヤはすごい!

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