Koji Murataの映画メモ

映画に関するコメントのみお受けします。

邦画 2010年

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 京都駅の駅ビルシネマで「大映のヒロインたち」という特集が始まりました。
 田中徳三監督『引き裂かれた盛装』(大映、1967年)。原作は黒岩重吾の「夜間飛行」。
 悪徳不動産屋(成田三樹夫)が、美人のレストラン経営者(藤村志保)に接近する。彼女は大手土地開発会社社長(小沢栄太郎)の愛人で、土地の転売で不法な利益を重ねていた。件の男女は結託して、大手開発会社の儲けを横取りしようとする。しかし、不動産屋が社長令嬢(安田道代)を愛してしまったことから、複雑な三角関係に発展していく。
 他に、浜村純や小松方正ら。小松は不気味な社長秘書を怪演している。
 撮影は森田富士郎、妖艶な美術は内藤昭。
 「人生は夜間飛行のようなものだ。星を手がかりに飛ぶしかない」という不動産屋の科白が、原作のタイトルになっている。
 成田が愛に悩む悪党を、クールに演じています。
 全体として、レズビアン・テイストでもあります。
 京都みなみ会館へ。また雷蔵祭です。
 衣笠貞之助監督『妖僧』(1963年、大映)。
 平城の昔。道鏡(市川雷蔵)は、積年の修行の甲斐あって法力を獲得した。その頃、女帝(藤由紀子)は足の痛みに悩まされており、東大寺の加持祈祷も効果がなかった。そこで、道鏡が宮中に召され、見事に女帝の病を癒す。女帝は道鏡に心惹かれ、その言葉を重用するようになった。
 太政大臣(城健三朗)は失脚を恐れて反乱を企てるが、失敗する。一方、道鏡は女帝と肉体関係をもち、戒律を破ってしまった。彼は藤原一族(小沢栄太郎ら)と対立するが、女帝が発病し、道鏡にはもはや法力はなかった。女帝が落命すると、道鏡も藤原一族の刃に倒れる。
 雷蔵の僧侶姿は一見の価値あり。
 しかし、恋愛劇としても歴史ものとしても、はたまた政治劇としても、物足りない。
 これが衣笠監督の作とは、驚きです。
 
 『シングルマン』でのコリン・ファースは、カリフォルニアの大学で教えているイギリス人という設定です。
 さて、今夜は滋賀の大津アレックス・シネマまで足を運び、伊藤俊也監督『ロスト・クライム 閃光』(2010年、角川映画)を観賞。
 1968年の3億円事件の真相に迫る作品です。
 2002年、中華料理屋の店主が殺される。捜査本部が設置され、野心に満ちた26歳の片桐(渡辺大)と定年を目前に控えた滝口(奥田瑛二)がコンビを組む。滝口は若い頃に3億円事件の捜査に関わっていた。殺された店主は3億円事件の犯行グループの一人だったのだ。
 三浦(武田真治)という週刊誌の記者が二人に接近し、警察上層部が事件の隠蔽を図っていると告げる。三浦も3億円事件の真相を追っていた。やがて、片桐と滝口は捜査から外されるが、密かに捜査を続ける。しかし、かつての3億円事件の実行犯たちが一人づつ殺されていくのだった。
 他に、かたせ梨乃や宅麻伸、原田芳雄、夏八木勲など。
 3億円事件の謎解きと現在進行形の事件が同時並行していく。
 だが、ストーリーには無理があるし、ラストは無理やりという感じ。
 警察組織の恐ろしさが、それほど伝わってこない。
 警察のことを「会社」、警察官のことを「察官」と隠語を多用し、リアリティを出そうとしています。
 警官たちの家庭が階級によってかなり異なるのは、うまい趣向です。
 「デカの値打ちは、すり減らした靴の数で決まるんだ」 いきなり、こんな臭い科白が出てくるので、びっくりしました。
 演技派ぞろいですが、今回は、奥田の演技にもそれほど感銘を受けませんでした。
 さすがのかたせ梨乃も、もう脱ぎませんね。
 自宅でビデオ。
 倉田文人監督『ノンちゃん雲に乗る』(1955年、新東宝)。
 ノンちゃん(鰐淵晴子)は一人で遊んでいて、木の上から池に転落してしまう。すると、雲のおじさん(徳川夢声)が現れて、熊手でノンちゃんを雲の上に連れて行く。不幸な心の人を、雲の上に連れて行くのが仕事なのだ。
 ノンちゃんは優しいお母さん(原節子)やお父さん(藤田進)、それに喧嘩相手のお兄ちゃんの話を、雲のおじさんにする。実は、その日の朝、お母さんがお兄ちゃんと東京に出かけてしまったので、ノンちゃんは泣いて一人で遊んでいたのだ。
 いよいよ、ノンちゃんは家に帰ることになった。目をさますと、ノンちゃんの枕元でお母さんやお父さん、お兄ちゃんが心配そうに座っていた。元気になったノンちゃんは、また学校に出かけていくのだった。
 鰐淵はドイツ人とのハーフとの由。かわいいものです。
 徳川演じる雲のおじさんが印象的。
 ノンちゃんのお父さんは、すぐに「主義の問題だ」と言い出すそうです。
 石井桃子原作の児童文学の映画化でした。
 色々なご事情があると思いますが、もちろん皆さんにはこのブログを見ない、投稿しないという選択があるわけですから、私としてはブログの公開性を重視したいと思っています。それほど理不尽で思慮に欠けた要請ではないと思います。
 
 京都文化博物館で五所平之助監督『蛍光』(松竹、1958年)。原作は織田作之助、脚本は八住利雄、撮影は宮島義勇。これでおもしろくないはずがないという顔ぶれ。
 幕末、伏見の寺田屋が舞台。女将のお登勢(淡島千影)が気丈に宿屋を切り盛りしている。亭主(伴淳三郎)は浄瑠璃道楽で、京に愛人を囲っている。水のみ百姓出身のお登勢は姑(三好栄子)や亭主の妹にいじめられながら、血のつながっていない養女のお良(若尾文子)を育ててきた。
 寺田屋には薩摩の浪士らが出入りしている。やがて、土佐の坂本竜馬(森美樹)も逗留することに。日本の未来を語る竜馬に、お登勢もお良も惹かれていく。ある夜、役人たちが竜馬を捕縛しようと寺田屋に乗り込む。お良が必死になって竜馬をかばう姿に、お登勢は二人が一緒になることを認めるのだった。
 前半は寺田屋の人間関係中心で、後半は竜馬が軸になる。竜馬を演じる森は美男だが、役者としては大根。そのため、後半の盛り上がりに欠ける。前半で寝たきりの姑を演じた三好は、さすがの貫禄。
 他に、沢村貞子や三井弘二次、三島雅夫ら、芸達者が脇を固めている。
 寺田屋には時々蛍が飛んでくる。これがタイトルの謂れ。

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