Koji Murataの映画メモ

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邦画 2010年

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7月9日 邦画54

 自宅でDVDを一本。
 大友克洋監督『AKIRA』(1983年、東宝)。
 1988年人類は第三次世界大戦を経験した。それから31年後の2019年、ネオ東京は廃墟から復興しつつある。翌年はオリンピックである。
 暴走族の鉄郎は、仲間たちとの暴走中に謎の少年と遭遇し事故にあい、そのまま特殊部隊に連れ去られる。大佐と呼ばれる男の指揮する施設では、超能力をもった少年たちが隔離・管理されていた。やがて、鉄郎も途方もない超能力を発揮するようになる。
 鉄郎の幼馴染・金田は鉄郎を救出しようとする。反政府ゲリラの少女ケイも、これに加わる。しかし、鉄郎は自らの超能力を管理できずに暴走し、最強の超能力を有するとされる謎のAKIRAと対決すべく、その封印を解こうとするのだった。
 壮大かつ哲学的なアニメ映画です。
 『2001年宇宙の旅』に繋がるように思いますし、ここから『マトリックス』もそう遠くありません。
 大佐の声は石田太郎で、なかなかいいですね(刑事コロンボの声も担当)。
 2本続けて1980年代のアルマゲドンものを観たことになります。
 『ザ・デイ・アフター』でも紹介されていますが、アインシュタインの有名な言葉を。「人類が第三次世界大戦をどう戦おうと、第四次世界大戦では石と棒だけの戦いとなろう」。 
 
 京都文化博物館で、野村浩将監督『京洛の舞』(松竹、1942年)。脚本は野田高梧。
 幕末の京都。攘夷派の田中新兵衛(阪東壽三郎)は同志の出雲路(阪東好太郎)と、祇園のお千加(高峰三枝子)をめぐって三角関係にある。お千加が慕っているのは、出雲路のほうだ。
 攘夷派の公卿・姉小路(壽三郎の二役)が開国派に傾いたことから、攘夷派の志士たちは姉小路を殺そうとする。出雲路は姉小路の人物を評価しており殺害に反対するが、結局は彼が姉小路を殺害することに。
 このため、出雲路と田中は幕府の役人たちに追われることになる。田中はお千加を出雲路のもとにやり、自決するのだった。
 田中は攘夷派ながら、最後には開国の道理を悟るようですが、1942年にしては「進歩的」です。
 他に、坂本竜馬役に月形龍之介、松平容保役に徳大寺伸ら。
 監督は野村浩太郎の父です。
 芸者役の高峰がひときわ美しい。
 薩摩から上洛した田舎侍役の三井弘次も、いい味を出していました。
 京都の町並みも風情を添えます。
 
 久しぶりに京都文化会館へ。
 牛原虚彦監督・八尋不二脚本『維新の曲』(1942年、大映)。
 テーマは薩長連合。
 池田屋事件から蛤御門の変、寺田屋騒動、大政奉還、坂本竜馬(阪東妻三郎)暗殺を、コンパクトに2時間にまとめている。大映第一作とのことで、阪妻のほかに、西郷隆盛に片岡千恵蔵、桂小五郎に市川右太衛門、徳川慶喜に嵐寛寿郎ら、豪華なキャスト。
 西郷は鹿児島弁だが、竜馬はなぜか江戸っ子のよう。しかも、「りょうま」ではなく「りゅうま」と言っている。「竜」という字は頭に置かれると「りょう」と読み、あとだと「りゅう」だそうです。だから、竜安寺は「りょうあんじ」、天竜寺は「てんりゅうじ」。
 時局を反映して「勤皇」が前面に出ており、瀕死の竜馬も御所を拝して事切れる。竜馬暗殺犯を大友柳太郎が演じている。
 最後に「国債を買いましょう」という宣伝が出てきて、会場から笑いがもれました。
 渋谷で試写会に。
 国本雅弘監督『おにいちゃんのハナビ』(2010年)。
 東京から新潟に移った高校生の華(谷村美月)は、白血病を患っており、半年の入院生活を終えて、両親(大杉蓮と宮崎美子)に連れられ自宅に戻った。ところが、兄の太郎(高良健吾)は半年前から「引き籠り」になっていた。明るい華は兄を連れ出し、新聞配達のアルバイトまでさせる。
 ところが、その頃、華は再び発病し、入院しなければならなくなった。母の夢は家族4人が食卓を囲むことだが、なかなか実現しない。妹が楽しみにしている地元の花火大会「片貝まつり」に参加することを、太郎は決意するのだった。
 高良と谷村は『ボックス!』でも共演していましたし、谷村はそちらでも夭折する役でした。
 この二人、中々達者なものですし、宮崎と谷村は本当の親子に見えます。
 「地元イベント」と「不治の病」、それに小道具としての携帯を組み合わせると、「感動」は必定です。
 かなり「ティア・ジャーカー」(お涙ちょうだい)式ではありますが、そういう私もしっかり泣いてしまいました(皮肉な言い方をすれば、安心して泣けます)。
 9月公開とか。花火が一層見応えあるでしょう。
 他に、佐々木蔵之助や佐藤隆太も。あまり登場しませんが、彼らのスケジュールの都合かしらん?
 
 渋谷のHUMAXシネマで、坂本順治監督『座頭市 The Last』(2010年)。
 初めての映画館でしたが、素敵なところです。
 座頭市(香取慎吾)は妻(石原さとみ)を誤って殺され、郷里の大山村にたどり着く。市は昔仲間の柳司(反町隆史)の家に寄寓し、百姓になろうとする。しかし、村はヤクザの天道組(親分は仲代達矢)に乗っ取られ、弱小の島地一家(親分は岩城滉一)は手も足も出ない。天道一家の仕打ちが激しさを増す中で、市は村の嘆願状を託されて、役人に直訴に向かうのだが。
 三俣の道や伽羅の香りが、重要な仕掛けになっています。
 映像や美術は美しい。
 老婆を演じた倍賞千恵子はよかった。第二の北林谷栄になれるか。
 また用心棒役の豊原巧補も迫力。こちらは喉の刀傷のため声が出ないという設定。
 また、岩城や寺島進の演じた情けないヤクザも味わいがあったし、ヤクザの妻を演じた工藤夕貴も中々のもの。
 しかし、それでも香取を補いきれない。敵役の仲代も演技過剰でリアリティなし。
 原田芳雄や中村勘三郎も登場するが、作品に活かしきれていない。
 ラストシーンも陳腐そのもの。
 ひたむきに働く農民対残酷なヤクザという対比も、露骨すぎて空虚。
 the last というよりもthe leastという感じ。
 将来、市原隼人でも座頭市にして、またリメイクしてはどうだろうか。
 

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