Koji Murataの映画メモ

映画に関するコメントのみお受けします。

邦画 2010年

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 帰国して自宅でビデオを一本。
 山本薩夫監督『真空地帯』(1952年、新星映画)。原作は野間宏。
 いわゆる独立プロによる反戦映画です。前々から観ようと思いながら、なかなかその気になれなかった作品です。
 昭和19年、大阪にある陸軍のある部隊。木谷一等兵(木村功)は、かつて林中尉(加藤嘉)の財布を盗んだという冤罪で陸軍刑務所に入れられていたが、刑期を終えて部隊復帰した。木谷に理解を示すのはインテリの曽田一等兵(下元勉)ぐらいで、隊内には下士官や古参兵によるいじめとしごきが蔓延していた。
 やがて、木谷らに南方行きの命令が下る。木谷は病気で戦地から戻った林に復讐するが、かつての事件の背景には師団内の陰謀があったことを知る。絶望した木谷は脱走を試みるが果たせず、南方に送られていくのだった。
 いじめとしごきと陰謀だけの男の世界。
 とりわけ、低学歴者の高学歴者への嫉妬といじめは根深い。
 日本社会というのは、今も昔も下士官中心社会のようです。
 岡田英次、神田隆、三島雅夫、金子信雄、西村晃、佐野浅夫、花沢徳衛ら、日本映画の脇役総出演といったところ。存命なのは佐野さんだけか。
 ただ一人登場するの女性は、飛田新地の女郎・花枝役の利根はる恵。

6月20日 邦画51

 ワシントンから成田に向かう機内で2本。
 まず、マキノ雅彦監督『旭山動物園 ペンギンが空をとぶ』[2009年、角川映画)。
 旭川の旭山動物園は、日本極北の動物園だ。すでに施設が老朽化し観客も減って、閉鎖の危機に直面している。
 しかし、園長[西田敏行)のもと、ベテランの職員(岸部一徳や柄本明、長門裕之ら)と新人職員(中村靖日と前田愛)の協力で改革を実施し、「ペンギンを飛ばせてみせる」と、新市長(萬田久子)から予算を獲得して施設を一新、ついに一日の観客動員数で上野動物園を超すに至るのだった。職員と動物たち見送られて、園長は満足しながら退職の日を迎えた。
 他に、平泉成や笹野高史ら。
 一度行ってみたい動物園です。
 動物たちが実に表情豊かです。
 市役所の体質もよくわかります。
 しかし、自然や命の尊さについて、やや説教じみている点が気になりました。
 

6月17日 邦画50

 ウィラード・ホテルで持参したDVDを。ここは岩倉使節団が泊まったことでも知られる、ワシントンの老舗ホテルです。
 加藤泰監督・脚本『怪談 お岩の亡霊』(東映、1961年)。
 御家人の民谷伊右衛門(若山富三郎)は自堕落な生活を送っており、妻のお岩(藤代佳子)も実家に戻ってしまった。そこで、民谷はお岩の父(明石潮)を殺害し、親の仇を捜そうと無理やりお岩を連れ戻す。お岩の妹・お袖(桜町弘子)も、民谷の博打仲間の直助(近衛十四郎)に引き取られる。
 それから1年。お岩は子供を産み、体調を崩していた。そんな折、裕福な伊藤屋(沢村宗之助)一家が隣家に引っ越してくる。伊藤屋の娘が民谷に一目惚れしていたのだ。伊藤屋はお岩に劇薬を飲ませ、民谷はお岩を捨てる覚悟を決める。
 お岩は自害し、民谷と伊藤屋の娘は祝言をあげるが、その夜からお岩の亡霊が民谷を苦しめる。
 周知の物語だが、さすがは加藤監督、様式美を追求した映画作りです。
 若山と近衛も、残酷で卑俗な男たちを、巧みに演じています。
 女優陣もノーメークです。
 他に、按摩の宅悦に渡辺篤。これも巧い。
 難点は、怪談なのにほとんど怖くないことでしょう。この点では新東宝のおどろおどろしい怪談のほうが優れています。
 成田からワシントンに向かう機内で3本。
 まずは、『BUNGO 日本文学シネマ』[2010年)。
 テレビの短編シリーズを編集して映画にしたもの。
 第一話は、太宰治の「黄金風景」で、監督はアベユーイチ、主演は向井理。
 第二話は、芥川龍之介の「魔術」で、監督は熊切和嘉、主演は塚本高史。
 第三話は、谷崎潤一郎の「冨美子の足」で、監督は橋本光二郎、主演は加藤ローサ。
 第四話は、やはり太宰の「グッド・バイ」で、監督は篠原哲雄、主演は山崎まさよし。
 それぞれよくできていますが、寺田農が「足フェチ」老人を演じる第三話が秀逸でした。
 主題歌もいいですね。

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 東宝シネマズ梅田で李闘士男監督『ボックス!』(2010年)。
 カブ(市原隼人)は喧嘩に強いが勉強は苦手、ユウキ(高良健吾)はひ弱な優等生。二人はともに母子家庭に育った幼馴染で、恵美須高校で再会した。カブに誘われるままにユウキはボクシング部に入部する。
 カブがインターハイで玉造高校の強豪・稲村(諏訪雅士)に敗れ、自暴自棄になって退部する。だが、マネージャーの死を契機に復帰する。その頃には、ユウキはカブをしのぐ実力をつけており、実際にインターハイでカブを破る。次のインターハイに向けて、カブはユウキの練習のパートナーを務める。
 しかし、ユウキはインターハイで稲村に敗れた。残されたカブが、稲村との運命の決勝に臨むのだった。
 清水美砂や宝生舞が母親役とは、いささかショックです。
 監督役の筧利夫もいい味を出しています。亀田興毅も顔を出しいます。
 お約束どおりの青春スポ根物語ではありますが、市原の魅力が全開です。笑顔がいいですね。
 残念なのは、宿敵・稲村がロボットのようでほとんど無人格なことです。宿敵が人間的なら、ドラマの奥行きが増したでしょう。
 西九条の商店街が舞台の一つになっています。あの一角にシネ・ヌーヴォがあるのです。
 
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