|
自宅でビデオ。川島雄三監督の処女作『還ってきた男』(1944年、松竹)。原作は織田作之助で、大阪が舞台。
戦地から還ってきた軍医(佐野周二)は、1週間先に見合いの予定だ。見合いは一生に一度、会えば必ず結婚すると決めている。そんな彼がある女性(三浦光子)と偶然何度も出会い、彼女のほうは軍医に淡い恋心を抱く。軍医が気をかけているのは、戦死した友人の妹で、彼女は国民学校の先生をしている。その学校に訪ねていった軍医は、運動会で健脚を披露する。そこで出会った先輩教師(田中絹代)こそが、軍医の見合いの相手だった。二人はすっかり意気投合するのだった。
戦時下とは思えない長閑な作品。1時間強の小品です。大阪や奈良の景色が美しい。
登場人物の一人が「人間は体を責めて責めて働かなければ嘘だ」というが、これが同じ織田原作『わが町』で主人公が繰り返す科白でもある。
また、軍医の父は高校の教師で、これを演じるのが笠智衆。笠と佐野の親子役は名作『父ありき』と同じです。
|

- >
- エンターテインメント
- >
- 映画
- >
- 映画レビュー




