Koji Murataの映画メモ

映画に関するコメントのみお受けします。

邦画 2010年

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邦画32、映画館26

 京都・三条のムービックスへ。
 谷口正晃監督『時をかける少女』(2010年)を観賞。原作はもちろん筒井康隆。
 薬学者の芳山和子(安田成美)は、中学時代の一枚の写真をみた直後に交通事故に遭う。大学に合格したばかりの娘・あかり(仲里依沙紗)がかかつけると、自分の開発した薬で1972年4月にタイム・リープし、初恋の相手・深町一夫に伝言を伝えてほしいと言い、意識を失う。
 あかりはタイム・リープを試みるが、誤って1974年2月に戻ってしまう。あかりは8ミリ映画の製作に打ち込む大学生の涼太(中尾明慶)と偶然に出会い、彼の協力をえて74年当時の母・和子(当然、まだ高校生)を探し出すが、深町など知らないという。何とかして深町を探し出すため、あかりと涼太は新聞に一行広告を出す。涼太の親友のカメラマン(青木崇高)は、なんと将来の自分の父だった。
 あかりと涼太は深町探しと映画製作を通じて、お互いに好意を抱くようになる。だが、そんな折、涼太の父が病で倒れ、涼太は夜行バスで秋田に向かうことに。同じ頃、あかりの前に中年になった深町(石丸幹二)が現れる。実は、彼は2698年からタイム・リープしており、かつて和子と恋をしたが、和子から自分の記憶を抹消して未来に戻ったのだった。母からの伝言は「約束は消えていない」というものだった。再会の約束である。やがて、あかりも涼太と別れて、2010年に戻らなければならなくなるのだが。
 『時をかける少女』は何度もリメイクされているようですね。この作品も1983年作品の続編的性格をもっています。
 涼太たちが作った8ミリ映画のタイトルは『光の惑星』。
 「未来の桜を見る君へ」という手書きのメッセージが、8ミリの箱から出てきます。泣かせます(実際、私の隣に座っていた大学生らしい男性は、泣いていました)。
 仲、本当にかわいいですね。中尾もヘンにイケメンでないところがいい。
 安田成美といえば、われわれの世代のアイドルでしたが、すでに母親役に回っています。
 淡く切ない青春初恋物語です。
 1970年代の風俗も懐かしい。三角の紙パックのコーヒー牛乳など、存在すら忘れていました。
 因みに、あかりがタイム・リープする1974年2−3月には、私は小学校3年生から4年生になる頃でした。
 物語が過去と現在を行き来し、作中の8ミリ映画が重要な役割を果たすという点で、アルモドバル作品にも似ています。
 これも因みに、谷口監督は存じ上げませんが、監督の父上とは懇意にさせていただいています。

4月3日 外国映画36

 自宅でDVD。再びペドロ・アルモドバル監督・脚本の『バッド・エデュケーション』(スペイン、2004年)。
 1980年のマドリード。若手映画監督のエンリケ(フェレ・マルティネス)のもとに、俳優志望の青年イグナシオ(ガエル・ガルシア・ベルナル)がシナリオをもって訪ねてくる。神学校時代の幼馴染である。二人は少年時代にお互いに恋愛感情を持っていたが、イグナシオを愛する神父によって引き裂かれたのだった。イグナシオのシナリオも、昔愛し合った男同士が再会し、女装ゲイになった一方が昔性的虐待を加えた神父に復讐しようとする、という内容だった。
 エンリケが監督し、イグナシオが主役で映画の撮影が始まる。だが、エンリケはイグナシオに不信を抱いていた。実は、イグナシオは偽者で、本人は数年前に亡くなっており、その弟が兄のシナリオをもって現れたのだった。さらに、撮影が完了する頃、かつてイグナシオに性的虐待を加えた元神父のベレングエル(ルイス・オマール)がエンリケを訪ねてくる。イグナシオは実際に女装ゲイになっており、ベレングエルを恐喝しようとした。ベレングエルはイグナシオの弟と恋仲になり、二人がイグナシオを殺害したというのだった。
 続けて観賞してみると、この監督の作品には、同性愛と女装、回想、劇中劇という共通要素があります。
 この作品は、監督の半自伝的作品だそうです。カトリックとフランコ将軍の独裁というスペインの政治社会的背景を抜きにしては、十分に理解できないでしょう。
 因みに、イグナシオが持ち込んだシナリオのタイトルは「訪れ」でした。

3月31日 邦画31

 今夜も自宅でDVD。また座頭市です。
 森一生監督『続・座頭市物語』(大映、1962年)。
 ある関所の本陣で、座頭市(勝新太郎)は大名の按摩をするが、この大名は発狂していた。これを隠蔽するため、家老らは刺客を送り、さらにヤクザの勘兵衛(沢村宗之助)に追っ手を命じる。
 市は1年前に図らずも殺した平手造酒の墓参りに、笹川に舞い戻る。地元のヤクザ助五郎(柳永二郎)のもとには、片腕の浪人・与四郎(城健四朗)が逗留していた。与四郎は悪辣な凶状もちで、ほどなく助五郎のもとを追われる。入れ替わりに、助五郎のもとに勘兵衛が。二人は兄弟分だった。
 勘兵衛らは市を襲うも失敗、そこに与四郎が現れて市と死闘を演じる。実は、与四郎は市の実の兄で、昔女をめぐって争い、市に片手を奪われたのだった。やがて、与四郎は絶命するが、市は兄を裏切った助五郎に復讐するのだった。
 ストーリーは前作とつながっている。
 女優陣に、水谷良重と万里昌代。
 勝と城(若山富三郎)の実の兄弟が、作中でも屈折した兄弟を演じており、二人の殺陣も見事なもの。

3月30日 邦画30

 今夜は自宅でビデオ。
 川島雄三監督・脚色『とんかつ大将』(松竹、1952年)。
 医師の荒木(佐野周二)は元大臣の子息だが、東京の長屋で友人の吟月(三井弘次)と気楽に暮らしている。吟月は小料理屋の女将に惚れているが、彼女は荒木に惚れている。荒木はとんかつが大好物なため、長屋で「とんかつ大将」と慕われている。
 「とんかつ大将」は偶然、近くの大病院の令嬢で女医の真弓(津島恵子)と出会う。最初はお互いに反発しあうが、特に真弓は「とんかつ大将」に惹かれていく。ところが、真弓の病院の悪徳顧問弁護士(北竜二)が、長屋を追い出して病院の新設(実はキャバレー)を計画したことから、一騒動に。
 実は、「とんかつ大将」には昔、恋人がいた。しかし、その多美(幾野道子)という女性は、戦争の混乱の中で「とんかつ大将」の親友(徳大寺伸)と結婚し、子どもも儲けていた。今では落ちぶれた親友は、件の弁護士に雇われ、「とんかつ大将」と対決することに。
 ようやく事件は解決するが、大阪で父が倒れたとの報に、「とんかつ大将」は惜しまれながら長屋を後にするのだった。
 占領が終わった頃の、東京の風俗が伝わってくる。
 他に、阪本武や高橋貞二ら。
 珍しく、三井が重要な脇役を演じている。
 それにしても、ストーリーはまとまりに欠け、佐野演じる主人公は、あくまでも爽やかすぎる。

3月27日 邦画29

 加賀温泉に向かうサンダーバードの車中でDVDを一本。
 三隅研次監督『座頭市 血煙り街道』(大映、1967年)。シリーズ17作目。
 座頭市(勝新太郎)は偶然出会った子供を連れて、その子の父親を捜しに前原までやって来る。
 だが、父親の庄吉(伊藤孝雄)は代官とやくざの親分(小池朝雄)に捕まって、ご禁制の焼き物の下絵を書かされている。市は庄吉を救い出そうとする。一方、市は道中で腕ききの侍・赤塚(近衛十四郎)に出逢う。実は、赤塚は公儀隠密で、代官を殺して、このご禁制の一件を闇から闇に葬るよう命じられていた。赤塚の刃は庄吉をも狙う。庄吉親子を守るため、市は赤塚と死闘を展開するのだった。
 中尾ミエも登場して、一曲歌っている。
 ラストの勝と近衛の死闘は、このシリーズだけでなく時代劇史上に残る名場面の一つです。
 私は雷蔵ファンですが、勝新も大いに見直しました。

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