Koji Murataの映画メモ

映画に関するコメントのみお受けします。

邦画 2010年

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3月4日 邦画23

 次に邦画を。
 犬童一心監督『ゼロの焦点』(東宝、2009年)。松本清張生誕100周年記念の作品です。
 昭和32年、禎子(広末涼子)は、10歳年上の憲一(西島秀俊)と見合い結婚した。1週間後、夫は東京から赴任先の金沢に戻るが、それきり音信が途絶える。夫のゆくえを捜すべく金沢に向かった禎子は、会社社長夫人の佐和子(中谷美紀)に出会い、その会社で受付をしていた久子(木村多江)に疑惑をいだく。
 やがて、憲一の兄(杉本哲太)が金沢で殺され、憲一も自殺していたことが明らかになる。事件の背後にはさらに、終戦直後の東京での秘密が絡んでいた。
 北陸の厳しい自然が美しく、昔の清張映画に似た佇まいをもったリメイク作品になっています。
 同じリメイクでも、『砂の器』の数年前のテレビドラマのように、時代背景を現代に移していない点は、はるかによい。
 しかし、久我美子主演の白黒の旧作のほうが、やはり風情がある。
 特に、ラストをいたずらに劇的にしようとしている感が否めない。
 旧作では、婦人の政治参加(金沢市長選挙)は描かれていなかったように記憶するが。
 他に、鹿賀丈志(あまり存在感なし)、本田博太郎ら。
 ラストの中島みゆきの主題歌は迫力満点。

 ニューヨークのブロードウェーで、金曜日に公開されたばかりの映画を一本。
 ジャック・オーディアール監督の"A Prophet" [フランス、2009年)。
 アラブ系フランス人の貧しい青年マリク(タハル・ラヒム)が刑務所に収容されてくる。この刑務所はシーザー(ニールス・アリストラップ)というボスを中心に、クロアチア人のギャングが支配している。そこにアラブ人の囚人がもう一人収容されてくるのだが、シーザーらは自分たちの支配を維持するため、マリクにこの囚人の殺害を命じる。殺さなければ、自分が殺される。マリクはアラブ人を殺す。それからは、マリクはシーザーたちの子分にされてしうまう。
 マリクは時々、自分が殺した男を幻想するようになる。文盲の彼は、亡霊に促されて、刑務所内の学校で読み書きを習得する。やがて、シーザーはマリクが模範囚として外出できるよう取り計らい、麻薬の運び屋をやらせる。マリクは殺しと読み書きと麻薬取引を学んでいく。
 ついに、マリクがアラブ人の自我を取り戻し、シーザーに反逆する時が近づいていた。
 ラヒムはアカデミー主演男優賞にノミネートされています。どこか幼かった彼の顔つきが、徐々に精悍に変容していきます。この主人公のあだ名が「預言者」で、作品の最後に、彼の予言が的中したことが示されています。
 アリストラップの威圧感もすごい。
 ぞっとするような殺人シーンも少なくありません。
 多民族社会フランスの様子が窺い知れる作品です。
 先日の「ニューヨークタイムズ」も絶賛でした。
 カンヌ映画祭のグランプリなど、数々の賞に輝いているのも頷ける力作でした。

2月24日 邦画22

 山田洋次監督『男はつらいよ 浪花の恋の寅次郎』(1981年、松竹)。
 今回は寅さん(渥美清)は瀬戸内海の小島で、墓参に戻ってきた大阪の芸者ふみ(松阪慶子)に出会う。やがて、寅さんは大阪でふみと再会、親しくなる。ふみに幼い時に別れた弟がいると聞き、寅さんはふみとともに弟に会いに出かけるが、彼は最近急死してしまっていた。
 ふみの気持ちを察しながら、寅さんは柴又に帰る。そこにふみが訪ねてきて、寅さんも妹さくら(賠償千恵子)も大いに盛り上がるのだが、実はふみが鮨屋の板前と結婚して対馬に旅立つと、暇乞いに来たのだった。
 大阪らしく笑福亭松鶴や芦屋雁之助、かしまし娘らが登場する。
 新世界の下町の木賃宿に逗留する寅さんの姿は、『おとうと』の鶴瓶の姿に重なる。そういえば、鶴瓶は松鶴の弟子だ。
 ふみに惚れた寅さんは、関西弁をしゃべるようになる。
 寅さんが大阪の屋台で売っているのが水中花。もちろん、松坂のヒット曲「愛の水中花」に因んでいます。この頃の彼女は本当に色っぽいですね。
 さくらの子供の役が吉岡秀隆。先日観た『ゴールデン・スランバー』にも出演していました。

2月24日 邦画21

 成田からシカゴに向かう機内で映画を3本!
 まず、大森寿美男監督のデビュー作『風が強く吹いている』(2009年)。
 寛政大学陸上部のハイジ(小出恵介)は、故障のため走者としての道を諦めている。そんな彼がある時、天才的な奏者カケル(林遣都)に出会い、竹青寮という学生寮に住まわせることにする。カケルは高校時代に部活でトラブルを起こして、陸上を辞めていた。
 やがて、ハイジの情熱で、カケルも他の寮の仲間も、箱根駅伝をめざして訓練に励むようになる。ようやく出場権を獲得し箱根駅伝に臨むが、ハイジはゴール目前に膝を壊してしまうのだった。
 そのハイジが必死の思いでゴールインした時、大手町の中継場でアナウンサーが、「風が強く吹いています」と言う。これがタイトルのいわれです。
 『長距離ランナーの孤独』を思い出しましたが、こちらは助け合い励ましあう若者たちの姿が爽やかです。
 駅伝の目標は「速さ」ではなく「強さ」だと、ハイジは言う。
 監督役に津川雅彦が登場するが、珍しくほとんど存在感がない。
 

2月23日 邦画20

 京都に帰る新幹線の中で、松田定次監督『新吾十番勝負 第三部』(東映、1960年)。原作は川口松太郎(脚本も)。
 葵新吾(大川橋蔵)は将軍吉宗(大友柳太郎)と側室お鯉(長谷川裕見子)の子どもだが、幼いときに誘拐されたため、梅井多門(山形勲)らの道場で育てられ、剣の道に生きようとしている。しかし、恩師・多門が武田一真(月形龍之介)に殺されたため、新吾は復讐を誓う。
 幕府の中にも、将軍と新吾との対面が世継騒動になることを恐れる者もあり、柳生一味が新吾を狙う。新吾は旅芸人の一座に加わり、ついに一真と再会するが、空しく敗れる。
 その後、新吾は雪山で剣の修行に励むが、柳生一味が自分の名を騙っていることを知り、彼らと全面対決に。新吾の汚名は雪がれたものの、父母との対面は依然として実現しないのだった。
 ヒロインたちには、前回に続いて佐久間良子と大川恵子、旅芸人の座長の娘に青山京子。
 剣の道と復讐と父母への恋慕と美しい女性たちへの愛――四つの心情に、悩む美貌の若者剣士。
 宿敵・一真の姿が、彼の脳裏から離れない。一真は実に強い。恐るべし。
 新吾に倒される柳生の剣客に、往年の大スター岡譲治。


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