Koji Murataの映画メモ

映画に関するコメントのみお受けします。

邦画 2010年

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10月18日 邦画95

 最近は皆さんのコメントが活発ですね。
 因みに、私のは旅という高級なものではなく、残念ながら主として出張です。
 というわけで、岡崎出張中の空き時間にホテルの一室でDVD。
 篠田正浩監督『乾いた花』(松竹、1964年)。原作は石原慎太郎。
 この作品を選んだ理由は、主演が最近92歳で亡くなった池部良だったからです。
 村木(池部)はヤクザの幹部で、他の組の幹部を殺して逮捕され、最近出所してきた。彼は賭場で大胆な博打を打つ冴子(加賀まりこ)という女性に出会い、惹かれる。冴子はもっと掛け金の大きな賭場に連れて行って欲しいと頼む。だが、そこには葉(藤木孝)という麻薬中毒の不気味な中国人がいた。
 やがて、村木は組長(宮口精二)に、縄張りを荒らす大阪のヤクザ今井(山茶花究)を殺すよう頼まれる。村木は姿を消した冴子と再会し、彼女の見ている前で今井を殺す。
 それから2年、村木は刑務所の中で冴子が殺されたという話を知るのだった。
 他に、東野英治郎、杉浦直樹ら。竹脇無我や佐々木功が若い顔で登場している。佐々木は『宇宙戦艦ヤマト』の主題歌を歌った人です。
 渋い白黒の映像で、池部がさらに渋い。
 冴子はどうやら葉と関係があったようだが、謎のままである。彼女が『乾いた花』なのだろうか。
 

 皆さん、色々なコメントありがとうございます。
 さて、三条ムーヴィックスで金子文紀監督『大奥』(2010年)。原作はよしながふみのコミック。
 江戸時代に男だけが罹る伝染病で男の人口が4分の1にまで激減、男女の力関係が逆転する。将軍は女で、男が身体を売る世の中である。
 貧乏旗本の倅・水野(二宮和也)は、幼馴染の町家の娘・お信(掘北真希)との淡い恋を断ち切って、大奥に勤める。そこは表面は華やかだが、嫉妬やいじめ、同性愛の渦巻く世界だった。
 水野は大奥随一の剣客・鶴岡(大倉忠義)を破ったことから注目され、御中臈の松島(玉木宏)、さらには大奥総取締の藤波(佐々木蔵之介)に引き立てられる。やがて、水野は将軍吉宗(柴咲コウ)の目にとまり、夜伽を命じられる。だが、吉宗は処女だった。将軍の処女を奪った男は打ち首――これが大奥の過酷な掟だった。そして、そこには藤波らの策謀が。
 豪華な衣装で、エンターテイメントとしては楽しめます。
 二宮君は男気のある旗本の子息を、力強く演じています。
 ただ、柴咲演じる吉宗が処女というのは、ちょっと設定に無理がある。柴咲は最高権力者というより、銀座の女帝という感じ。そのため、全体がホストクラブの物語のように見えてきます。
 竹脇無我を久しぶりに見ましたが、さすがに老けたな。
 玉木も美青年ゆえに、加齢が目立ちます(お二人とも、失礼の段はお許し下さい)。
 そもそも、男の人口が激減すれば、その希少価値は増すわけで、なんで男女逆転が起こるのか、よく分かりませんでした。
 

 続いて、衣笠貞之助監督『川中島合戦』(1941年、東宝)。
 上杉謙信(市川猿之助、のちの猿翁)と武田信玄(大河内伝次郎)の知将ぶりが、謙信サイドから描かれている。ただし、行軍中の荷駄隊が中心になっており、心優しい小者の百蔵(長谷川一夫)と旅芸人(山田五十鈴)との出会いとほのかな恋愛が重要なサイドストーリーです。
 他に、入江たか子や月形龍之介ら。
 最後の戦闘シーンはスケールが大きい。
 戦時下らしく、武士の忠節が強調されていますが、戦争の悲惨もひしひしと伝わってきます。
 猿之助(当代の祖父)は、さすがに貫禄です。

 京都映画祭の最終日。祇園会館で2本。
 石田民三監督『花ちりぬ』(1938年、東宝)。
 以前、京都文化博物館で見逃した作品です。
 幕末の祇園。あるお茶屋が舞台。お茶屋の娘・あきら(花井蘭子)は舞妓で、長州の志士に恋しており、花街を出たいと思っている。もちろん、母である女将は反対だ。だが、その女将は新撰組に連れ去られてしまう。
 蛤御門の変が迫る中で、江戸から流れてきた芸者と客を奪い合う芸妓、舞妓どうしの嫉妬と対立など、花街の人間関係が周密に描かれている。それもそのはず、舞台はお茶屋の中だけで、女性しか登場しない。男は声だけ。
 しかし、外界と無関係のような花街が動乱に飲み込まれていく。
 女の妬みや喧嘩、いじめはすごいですね。これがリアルに描かれています。

 今日も駅前シネマ。
 木下恵介監督『遠い雲』(松竹、1955年)。脚本は木下と松山善三。
 飛騨高山が舞台。裕福な酒屋の次男・圭三(田村高広)は、東京から次の転勤先・北海道に向かう前に一時帰郷した。そこで、昔好きだった冬子(高峰秀子)と再会する。冬子は友人の妻になったが、夫に先立たれ、4歳の娘と亡夫の生家で豊かに静かに暮らしていた。
 圭三は冬子への思いにかられて、彼女を逢引に誘い出す。狭い田舎町のこと、それが世間の話題になる。しかも、冬子には亡夫の弟・俊介(佐田啓二)との再婚の話もあった。俊介は優しい青年だ。
 圭三は冬子に一緒に東京に行こうと誘うが、冬子は断る。圭三の出発の朝、冬子は駅に向かい、東京行きの切符を買う。しかし、そこで偶然俊介に会い、「いかないでくれ」と言われる。踏みとどまる冬子。圭三は車窓から冬子との思い出のジッド『狭き門』を投げ捨てるのだった。
 圭三の強引さには、観ていて腹が立ってきますが、これも愛ゆえか。
 匿名の「世間」の無責任と恐ろしさ。
 他に、柳永二郎や坂本武ら。
 12月に飛騨高山に仕事で出かけるので、楽しみになりました。


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