Koji Murataの映画メモ

映画に関するコメントのみお受けします。

外国映画 2011年

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9月11日 外国映画94

 サンフランシスコから日本に戻る機内で一本。
 ロブ・マーシャル監督『パイレーツ・オブ・カリビアン 生命の泉』(2011年、アメリカ)。
 シリーズ第四作(ただし、私はこのシリーズを初めて観ました)。
 海賊ジャック・スパロウ(ジョニー・デップ)はかつての恋人アンジェリカ(ペネロペ・クルス)と再会し、凶悪な海賊・黒髭率いる船に乗り込み、伝説の「生命の泉」を探索することに。同じ頃、ジャックや黒髭のライバル・バルボッサ(ジェフリー・ラッシュ)は国王ジョージ2世(リチャード・グリフィス!気づきませんでした)から勅許をえて、やはり『生命の泉」探求の旅に。さらに、スペイン軍が異教徒に「生命の泉」を渡さないため、妨害の旅に出ていた。
 三者三様の冒険の競争になるはずですが、ばらばらに物語は展開し、競争のスリルはありません。
 また、宣教師と人魚との淡い恋が描かれていますが、これも人魚が美しかったから宣教師は恋に落ちるので、心理的な深みはまったくありません。
 デップやクルス、ラッシュらのファンキーな演技は見ものですが、巨額の費用をかけて、見所はそれぐらい。
 興行収入だけでは、まったくの赤字ですから、あとは関連グッズやDVDで稼ぎまくるのでしょう。ああ〜。

9月10日 外国映画93

 ワシントンのホテルでDVDを1本。
 ルイ・マル監督『鬼火』(フランス、1963年)。
 アラン(モーリス・ロネ)はアルコール依存症で、ニューヨークに住むアメリカ人の妻からも見捨てられている。
 久しぶりに治療施設からパリに出たアランは、旧友を訪ねる。だが、ある者は平凡な生活を送っており、ある者は依然としてアルジェリア闘争に関わり、また、ある者(ジャンヌ・モロー)は麻薬に浸っている。
 友人たちのパーティーに招かれても、アランの孤独は募るばかり。「誰も僕を愛してくれない」と、彼は予定通り7月23日に静かにピストル自殺するのだった。
 誰も愛そうとせず、愛されることだけを求める青年の虚無。
 白黒の映像とエリック・サティの淡い音楽が効果的です。
 1963年といえば、前年にマリリン・モンローが亡くなり、この年にケネディ大統領が暗殺されています。
 
 もうすぐ9.11の10周年{この表現が不適切だとのご指摘がありましたので、「9.11から10年目」とさせていただきます}ですね。私は今ワシントンにいます。
 ジョージタウンの映画館でテイト・テイラー監督の全米ヒット作"The Help"(アメリカ、2011年)を鑑賞。
 1963年のミシシッピー、ジャクソンという田舎町。
 スキーター(エマ・ストーン)は大学を卒業して、帰郷した。ジャーナリストになるのが夢だ。ところが、自分を育ててくれた黒人家政婦がいなくなっていた。
 やがて、スキーターは他家の黒人家政婦エビリン(ヴィオラ・デイヴィス)に取材し、彼女たちの過酷な人生を知る。スキーターの友人ヒリー(ブライス・ダラス・ハワード)などは、衛生上の理由で黒人に家の中のトイレを使わせない方針で、逆らった家政婦のミニー(オクタヴィア・スペンサー)を解雇してしまった。
 はじめは口の堅かったエビリンも友人のミニーが解雇されたことから、スキーターに心の内を少しずつ明かすようになる。さらに、黒人殺害事件を端緒に、ミニーや他の黒人家政婦たちも重い口を開くのだった。
 スキーターは彼女たちの証言をまとめた本を出版した。これは全米で話題となり、ジャクソンの町にも波乱を巻き起こす。
 作中で、ケネディ暗殺を伝えるニュースが映画かれています。
 一見すると、主人公はスキーターのようですが、本当の主人公はエビリンでしょう。
 ミニー役のスペンサーが飄々とした演技で味わい深く、敵役のヒリーはじめ、若い白人の主婦たちがいかにも偏見に凝り固まった偽善者を演じています。
 それにしても、白人の主婦が実によく煙草を吸うこと!南部だからでしょうか?
 
 新宿バルトへ。
 テレンス・マリック監督・脚本『ツリー・オブ・ライフ』(2011年、アメリカ)。
 中年のオブライエン夫婦(ブラット・ピットとジェシカ・チャスティン)は三人兄弟の二男を19歳で亡くした。
 やがて、成長した長男ジャック(ショーン・ペン)が弟の生まれた頃から回想し始める。
 父は競争を説き、子供たちに厳しくあたった。ジャックは特に反発する。母は寛容を説いた。母によれば、人生には世俗と恩寵の二つの生き方がある。
 ジャックは弟とも微妙な関係になる。だが、音楽を愛する弟は、いつも優しかった。兄が父似なら弟は母似である。
 父の工場が閉鎖され、一家が住みなれた家を離れるところで、回想は終わる。
 親子の対立と和解、兄弟の絆が、宗教的な雰囲気の中で、しばしば神への呼びかけを通じて、描かれている。何しろ、作品の冒頭には、旧約聖書の「ヨブ記」が引かれています。
 しかも、『2001年宇宙の旅』を連想させる、壮大な映像が、人間と地球の生命を重ね合わせている。
 カンヌ映画祭がこのアメリカ映画にパルムドールを贈ったのも、よくわかります。

9月2日 外国映画90

 東京に向かう新幹線でDVD。
 ルイス・アレン監督『三人の狙撃者』(アメリカ、1954年)。原題は「サドンリー」。
 サドンリーという田舎町に、大統領がやって来ることになった。保安官トッド(スターリング・ヘイドン)はシークレット・サービスに協力を求められる。
 ところが、バロン(フランク・シナトラ)以下3人の殺し屋が、小高い丘の一軒家に現れ、老人(ジェームズ・グリースン)と寡婦エレン(ナンシー・ゲイツ)、その子供を人質にとり、大統領暗殺を図る。知らずに家を訪ねた保安官まで、負傷して人質になるのだが。
 老人はクーリッジ大統領のシークレット・サービスだったという設定。
 主犯のバロンは冷酷だが神経質だ。「銃をもてば、俺が神様だ」と豪語する。シナトラ、好演です。
 少年は母を"she"と呼んで、保安官にたしなめられている。さすがは50年代のアメリカです。
 非暴力を説くエレンが最後にはバロンに銃口を向けることに。
 ヘイドンと並ぶと、シナトラの小柄がきわだって見えます。
 

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