Koji Murataの映画メモ

映画に関するコメントのみお受けします。

外国映画 2011年

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8月27日 外国映画88

 東京に向かう新幹線でDVDを一本。
 ヴィリー・フォルスト監督・脚本『未完成交響曲』(1933年、オーストリア)。
 作曲家シューベルト(ハンス・ヤーライ)の物語。
 貧しいシューベルトは質屋の娘と恋仲になるが、やがて伯爵令嬢カロリーネと出会い、二人は結婚まで決意する。しかし、伯爵は当然、この身分違いの結婚を認めず、二人の仲を割く。
 伯爵令嬢からの手紙で、シューベルトが駆けつけた時、カロリーネは貴族との結婚式を迎えていた。シューベルトは未完成だった交響楽を新婦に捧げようとするが、カロリーネの涙に遮られてしまう。この名曲も純愛も未完成に終わるのである。
 もちろん、事実とは異なります。
 傲慢な令嬢が貧しい天才の純情に惹かれていく。だが、青年も純情な質屋の娘の愛と善意を裏切っている。
 シューベルトが教える小学校の児童たちを、ウィーン少年合唱団が演じており、美声を披露している。
 いわゆる音楽映画の先駆的作品です。
 音楽はリズムとハーモニーとメロディからなるそうです。
 

8月26日 外国映画87

 名張への車中でDVD。
 ロベルト・ロッセリーニ監督『イタリア旅行』(イタリア、1953年)。
 イギリス人夫婦(ジョージ・サンダースとイングリット・バーグマン)が、車でナポリに旅する。妻の伯父が残した別荘を処分するためだ。だが、旅中にお互いが傷つけあい、夫婦仲はどんどん悪くなっていく。ナポリでも二人は別々に観光する。
 やがて、夫婦は離婚を決意する。しかし、ボンベイの遺跡で重なり合って死んだ夫婦の遺体を目撃し、街中の群集に引き裂かれそうになって、二人は愛を再確認するのだった。
 イタリアの名所を織り込みながら、物語は淡々と進みます。
 二人がなぜ対立しているのか、よくわかりません。おそらく、二人にとってもそうなのでしょう。
 この時期、ロッセリーニ監督とバーグマンの夫婦関係も、破局に近づいていたそうです。
 作中でイタリア人が「無為安逸」を"how sweet to do nothing"と英語に訳しています。
 

8月24日 外国映画86

 自宅でDVD。
 アラン・ルネ監督のドキュメンタリー『夜と霧』(1955年、フランス)。
 ナチスによるユダヤ人強制収容所を描いた、わずか30分ほどの作品ですが、たいへんな衝撃です。
 フランスでの公開は、終戦から10年という時期ですから、その衝撃は一層大きかったでしょう。
 現在はカラー、過去は白黒で、交互に映像が提示されます。
 生首がころがり、遺体の山がブルドーザーで処理されます。
 仲間も裏切りや密告、売春。他方で、抵抗組織も作られていたようです。彫刻を彫ったり、音楽会を開いたりと、文化的な営みも続いています。極限状態での、人間の卑属と偉大が伝わってきます。
 『泥の河』は名作ですね。
 
 京都シネマに。
 ジェラール・フィリップ特集です。
 ロジェ・ヴァディム監督・脚本『危険な関係』(1959年、フランス)。
 外交官のヴァルモン(フィリップ)とジュリエット(ジャンヌ・モロー)の夫婦は、社交界で不倫をくり返し、お互いに情報を交換して楽しんでいた。
 ジュリエットは恋人がヴァルモンの親戚の娘セシルと婚約したと知り、夫にセシルを誘惑するよう勧める。ヴァルモンはセシルの誘惑に成功するものの、スキー場で美しい人妻マリアンヌと出会い、本気で好きになってしまう。ジュリエットは二人の仲を割くが、セシルの恋人が逆上してヴァルモンを殴打し、彼は亡くなってしまう。ジュリエットも過去の手紙を焼却しようとして火事に遭い、その心と同様に醜い姿になってしまうのだった。
 まったく傍迷惑な夫婦です。
 さすがにフィリップの美貌にも加齢が忍び寄っています。
 ヴァルモンは発展途上国担当の代表に昇格し、最初の出張先が東京だと喜んでいます。1959年なら、日本はまだ途上国ですね。
 作中にアメリカ人が一人登場しますが、その人物像の平板なこと。フランス的偏見でしょうか。
 原作はラクロの18世紀の小説で、1988年にも同じタイトルでリメイクされているそうです。
 ワシントンのホテルでDVD。
 ロバート・エプスタイン、リチャード・シュミーセン監督『ハーヴェィ・ミルク』(1984年、アメリカ)。
 ハーヴェィ・ミルクのドキュメンタリーです。ゲイのサンフランシスコ市会議員で、元同僚に殺害された人物です。
 事件から6年後のドキュメンタリーなので、関係者のインタビューも生々しい。
 犯人ダン・ホワイトが5年で出所してきたところまでをカバーしています。
 ミルクは特徴的な大きな耳の持ち主です。さすがに、ショーン・ペンも、これは真似できなかったようです。
 一緒に殺されたマスコーニ市長も、立派な人のようです。
 ジミー・カーターの妹がキリスト教原理主義者だったことや、ゲイを教職から追放するカリフォルニアの提案6号に、保守派のレーガン前知事も反対していたことなど、今回初めて知りました。
 

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