Koji Murataの映画メモ

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外国映画 2011年

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 自宅でビデオ。
 エドモンド・ゴウルディング監督"Dark Victory"(1939年、ワーナー・ブラザーズ)。日本公開時のタイトルは「愛の勝利」。
 ジュディ(ベティ・デイビス)は裕福な美女で、乗馬を愛している。しかし、視力の障害が生じて、脳外科のスティール博士(ジョージ・ブレント)の診察を受ける。手術で回復したようにみえたが、実は彼女は不治の病に冒されており、余命1年だった。
 スティールとジュディは愛し合い、結婚を約束する。しかし、自分の病を知ったジュディは、博士が同情から自分に求婚したと誤解して、自暴自棄になる。
 やがて、ジュディは自らの愚かさを悟り、博士と結婚する。幸せも束の間、夫をニューヨークの出張に送り出したジュディは、急速に視力を失い息をひきとるのだった。
 それでも、二人の愛は「暗黒への勝利」というわけです。
 典型的なソープ・オペラで、デイビスのためのデイビスの映画。三輪明広の世界に近い。
 ジュディに言い寄る若いプレイボーイ役に、ロナルド・レーガン。
 

 東京に向かう新幹線でDVDを一本。
 ハワード・ホークス監督『コンドル』(1939年、アメリカ)。原題は"Only Angels Have Wings"
 美しいボニー(ジーン・アーサー)は、南米のバランカという町にたどり着いた。そこには、アンデス山脈を越える郵便のため、小さな飛行機会社に男たちが働いていた。経営者のジェフ(ケリー・グラント)は女嫌いのタフな男だ。いつしかボニーは彼に惹かれていく。
 ジェフの会社では飛行士が事故死したり怪我したりで、人手が不足している。経営は苦しい。そこに、かつて仲間を見殺しにした飛行士キルガロンがやって来る。しかも妻のジュディ(リタ・ヘイワード)はジェフの元恋人だ。それでも、ジェフは彼を雇い、危険な飛行を委ねる。
 ジェフの親友キッド(トマス・ミッチェル)は視力を弱くしており、もはや操縦できない。ジェフも銃の暴発で怪我してしまう。キルガロンが危険な飛行に出、キッドがその助手を務める。キルガロンが見殺しにした仲間は、キッドの弟だった。二人の飛行機に山脈のコンドルの群れがぶつかり、事故を起こす。それでも、キルガロンは最後までキッドを庇って着陸する。キッドはキルガロンを許して、亡くなる。
 会社の経営を守るため、ジェフは最後の飛行に旅立つ。ボニーはジェフの愛を知り、それを見送るのだった。
 どこか『カサブランカ』のような雰囲気(異国を訪れる美女、酒場での男との出会いなど)で、西部劇のようでもある。
 飛行機にかけるホークスの情熱がうかがえます。
 ヘイワードもアーサーも、本当に美人です。ハリウッドの黄金時代ですね。
 シェイクスピアの『ヘンリー四世』の科白が引用されています。
 「死は一度しかない。命は神からの借り物だ。今日返せば、明日には借りはなくなる」。

 自宅でビデオ。
 チャック・ワークマン監督・脚本『アメリカ映画100年』(ワーナー・ブラザーズ、1995年)。
 映画の生誕100周年を記念したドキュメンタリーで、グリフィスの『国民の創生』から1990年代のCGを多用したブロックバスター作品まで、代表的なアメリカ映画を紹介しながら、多くの関係者がインタビューに答えている。
 ジェームズ・スチュワートやジーン・ケリーの晩年の姿や、リリアン・ギッシュまで登場する。フランク・キャプラの姿は初めて観ました。
 懐かしい映画の数々や、名前や触りだけ知っていて未見の映画。
 20世紀アメリカ史をふり返ることにもなります。

 東京に向かう車中でDVDを一本。
 ガース・ジェニングス監督・脚本『リトル・ランボーズ』(イギリス、2007年)。
 1982年のイギリス。
 ウィル(ビル・ミルナー)は父を亡くし、プリマス同胞会という厳密な宗教に縛られた家庭で育っている。テレビも観てはいけない。唯一つの楽しみは、教科書や聖書にマンガを書き込むことだ。ある日、ウィルは学校一の問題児リー・カーター(ウィル・ポールター)と出会う。カーターはランボー映画を作ろうとしていた。やがて、二人は無二の親友となり、映画作りに取り組む。
 しかし、カーターが一週間の停学になった間に、フランスから来た交換留学生(ジュール・シトリュック)が映画出演を希望したため、ウィルとカーターの友情にひびが入る。その上、ウィルの母は映画作りを禁止し、カーターも撮影現場でウィルを救おうとして事故に遭ってしまう。
 カーターの冷淡な兄(エド・ウェストウィック)が大きな携帯電話をもっている。80年代ですね。
 二人の子役は実にいい。一方は母親(と教会)の過剰な干渉に、そして、他方は両親の放任に悩んでいます。
 イギリスの子供たちがフランス人のファッションに平伏してしまう様子も、おもしろい。
 イギリスがアメリカを模倣する。しかし、なぜランボーだったのでしょうか?

 富山に向かうサンダーバードでDVDを一本。
 ハイディ・ユーイング、レイチェル・グランディ監督『ジーザス・キャンプ』(2006年、アメリカ)。
 米最高裁判所のサンドラ・オコンナー女史の辞任表明のニュースにはじまり、保守派のアリートが後任として承認されるニュースで終わる。
 アメリカ中西部のキリスト教右派の教会で、フィッシャー女史の導きで子供たちがキャンプに参加し、進化論を否定し、人工中絶に反対するよう教育される。彼らはブッシュ大統領のためにも祈っている。子供たちも親たちも、感極まって泣く。これは教育か洗脳か?
 「子供に選択を与えてもしかたない」とさえ、フィッシャー女史は言い切る。
 イスラムの厳しい教育を賞賛し、断食に言及する彼女が、かなり肥満だったりするのは、失礼ながら笑えます。
 アメリカを理解するためには、宗教を理解しなければなりません。
 迫力あるドキュメンタリーでした。


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