Koji Murataの映画メモ

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外国映画 2011年

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 東京に向かう新幹線でDVD。
 サム・メンデス監督『アメリカン・ビューティー』(1999年、アメリカ)。
 平凡な郊外の中産階級の家庭。
 42歳になるレスター(ケヴィン・スペイシー)は仕事に疲れ、妻キャロリン(アネット・ベニング)との関係も冷え切っている。高校生の娘ジェーン(ゾーラ・バーチ)は反抗的だ。そんなレスターは娘の友人に一目惚れしてしまう。妻は不倫をはじめる。
 隣家はゲイのカップルだが、反対側の隣家に権威主義的な海兵隊大佐一家が引っ越してくる。そこの長男は元麻薬中毒のビデオ・オタクで、ジェーンを撮影し続けている。若い二人は愛し合うようになる。だが、大佐は息子がレスターと同性愛関係にあると思い込み、逆上する。実は、大佐自身がゲイで、そのことを抑圧して生きてきたのだ。
 ある豪雨の夜、思わぬ悲劇が「美しいアメリカの家庭」を襲うのだった。
 現代アメリカ社会の抱える様々な矛盾や暗部を、軽妙な筆致で描いています。
 平凡の中に異常が潜んでいます。それは日本社会も同じでしょう。
 「不惑」を越えた中年男性の悲哀は、他人事ではありません。
 "gross!"(いやらしい!)とい言葉が盛んに登場する作品でした。
 自宅でビデオ。
 エリッヒ・フォン・シュトロハイム監督・主演『愚なる妻』(1922年、アメリカ)。 
 モナコのモンテカルロ。
 ロシアの偽貴族カラムジン伯爵(シュトロハイム)とその従妹たちは、贋札で金儲けをしている。
 そこに、アメリカの公使が着任する。カラムジンたちは公使夫妻を篭絡して、自分たちの信用を高め、詐欺を働こうとする。伯爵は公使夫人を誘惑する。彼女が「愚なる妻」である。しかも彼女が愛読している小説のタイトルも「愚なる妻」である。
 結局、カラムジンの企みは失敗し、仲間に殺されてしまう。
 しかし、シュトロハイム演じる偽伯爵は、実に猥褻で偽善的な人物である。
 シュトロハイムが映画史に異彩を放つのも、よくわかります。
 
 また京都シネマへ。
 及川拓郎監督・脚本『シャッフル』(2011年)。原作は劇団スパイスガーデンの公演だそうです。
 とある田舎町で銀行強盗事件が発生し、5人の犯人が逃亡する。
 1週間後、記憶喪失の青年・戸部(金子ノブアキ)のもとに日給200万円のモニター調査依頼が届く。会場の地下室には、轟(賀来賢人)、堺(鎌刈健太)、物部(ムロツヨシ)が集まってきた。さらに、主催者の神宮寺(市川亀治郎)も現れ、不思議なゲームが始まった。
 実は、彼らこそ銀行強盗で、現金を秘匿した戸部の記憶を回復するための企てだったのだ。しかし、彼らに銀行強盗を依頼したミスター山下とは誰なのか?そして、5人の中に裏切り者はいるのか?
 二重三重の逆転劇と混乱が待っていた。
 他に、光石研ら。
 日本円がアジア共通通貨に切り替わる直前という設定。
 鎌刈は好演だが、大阪のヤンキーが「わて」などという一人称を使うわけがない。脚本の失敗でしょう。
 また、鮮やかな逆転劇は一度だから効果があるので、本作では食傷気味になります。才子、才におぼれる、でしょうか?
 『レザボアドッグス』を連想させる展開でした。
 
 京都シネマへ。
 グレッグ・モットーラ監督『宇宙人ポール』(2010年、米英)。
 UFOオタクのイギリス人グレアム(サイモン・ベッグ)とクライブ(ニック・フロスト)は、アメリカのUFOスポットをレンタカーで巡っていた。そこでポールという名の緑色の宇宙人と遭遇する。さらに、キリスト教原理主義者の父親に育てられた娘ルース(クリスティン・ウィグ)も加わる。しかし、ポールは政府の秘密機関のエージェント(ジェイソン・ベイトマン)らに追われていた。
 他に、『エイリアン』のシガニー・ウィーヴァーら。
 アメリカ社会の差別や偏見を風刺しつつ、ユーモアたっぷりのロード・ムーヴィーになっています。
 ポールが目指すのはデビルズタワーですから、『未知との遭遇』のパロディでもあります。
 金沢から京都に戻る車中でDVDを一本。
 デヴィッド・リンチ監督・脚本『マルホランド・ドライブ』(2001年、米仏)。
 ハリウッド郊外のマルホランド・ドライブで、車中の美女(ローラ・ハリング)が男に銃を突きつけられるが、そこに衝突事故が起こり、彼女だけが難を逃れて、記憶喪失のまま高級マンションに身を隠す。マンションの住人はカナダに仕事で長期出張しており、姪のベティ(ナオミ・ワッツ)がハリウッドを夢見てやって来る。
 ベティは謎の美女を発見し、二人で彼女の記憶を回復しようとする。彼女の鞄には大金と青色の鍵が入っていた。やがて、二人はレズビアン関係に陥っていく。
 その頃、ハリウッドでは有名監督アダム(ジャスティン・セロー)が、不気味なマフィアに主演女優を押し付けられそうになり、トラブルに巻き込まれていた。
 ハリウッド内幕ものの不思議なミステリー。
 全編に現実と夢、回想が混在しており、ストーリー展開は複雑。
 それだけ観客に多様な解釈の幅がある。
 「これで終わらないで」というところで、残酷にも作品は突然終わる。
 さて、年内に映画館に100回を達成できるかどうか。

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