Koji Murataの映画メモ

映画に関するコメントのみお受けします。

外国映画 2011年

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 自宅でビデオ。
 ローランド・ジョフィー監督『キリング・フィールド』(1984年、イギリス)。
 ベトナム戦争末期に、アメリカはカンボジア空爆に踏み切る。『ニューヨークタイムズ』紙の記者シドニー(サム・ウォーターストン)は、カンボジア人の助手プラン(ハイン・S・ニョル)を連れて、現地に取材に赴く。
 やがて、プノンペンにも、革命派のクメールルージュが迫る。プランの家族は脱出するが、シドニーもプランも取材のために残った。だが、クメールルージュは予想以上に残酷な集団だった。シドニーらはフランス総領事館に逃げ込むが、プランはカンボジア人であったため退去させられてしまう。
 シドニーはニューヨークに戻ってからも、プランの行方を捜し続ける。実は、プランはクメールルージュの強制収容所におり、そこから命からがら脱出して、奇跡的にタイ国境にたどり着くのだった。
 子供たちを洗脳し、まだ幼い兵士が大人たちを殺す。クメールルージュの恐るべき様子が描かれています。
 ニョルは実際にカンボジアから脱出してきた医者で、1996年にロサンジェルスで強盗に殺されてしまいます。数奇に生涯です。
 他に、ジョン・マルコヴィッチら。

 夜は自宅でDVD。
 今度はフェリーニ監督『カリビアの夜』(1957年、イタリア)。
 ローマに住む売春婦カビリア(ジュリエッタ・マシーナ)は、愛人に川に突き落とされ鞄を奪われる。それでも愛人を疑えないような、無垢な女だ。
 大スターの一夜の相手にされるが、喧嘩した恋人が戻ってくると、すぐにお払い箱に。
 カビリアはこんな生活から何とか抜け出したいと願っている。そんなある日、彼女は善良そうな紳士と出会う。やがて、二人は結婚することに。仲間に別れを告げ、有り金をもって恋人と旅行に。しかし、この男の狙いもやはり、金だった。カビリアは絶望の中から、笑顔を見せて立ち直ろうとするのだった。
 『道』と同じような役柄を、フェリーニ夫人でもあるマシーナが好演しています。美人ではないが、なんとも魅力的な女性です。
 日本でも売春防止法の施行は1957年ですから、同じ敗戦国のイタリアでも、この時期に売春婦が大勢いたわけです。
 それにしても、イタリア社会の宗教色の強さには、驚きます。
 売春婦が最も聖母マリアに近いという、アイロニーです。しかし、イエスの周辺の女性にも、実は売春婦は少なくありませんでした。無垢とは何かを考えさせます。

 京都シネマで、ゴダール特集をやっています。
 『はなればなれに』(1964年、フランス)。
 アルチュール(クロード・ブラッスール)とフランツ(サミ・フレー)は二人とも、英語の学校で出会ったオディール(アンナ・カリーナ)に心惹かれている。
 そのオディールが暮らす叔母の家に、謎の同居人が大金を置いているという。アルチュールとフランツは、それが脱税したものだと考え、強奪を計画する。だが、計画は齟齬をきたし、アルチュールは殺され、オディールとフランツはわずかの金を奪って、南国へと旅立つのだった。
 遊びがたくさん含まれていいて、三人が1分沈黙しようと言うと、映画の音声がすべて1分間止まってしまう。ナレーションも、カッコを閉じるとか開くとか言いながら、登場人物の心理を説明する。
 ルーブル美術館を9分45秒で見学したというアメリカ人の記録を破るために、3人が館内をひた走る。9分43秒である。
 英語の学校で、詩人エリオットの言葉が紹介されている。「すべて現代的なものは、無意識のうちに古典的なものに依存している」。

 東京へ向かう新幹線で一本。
 デヴィッド・O・ラッセル監督『スリー・キングス』(1999年、アメリカ)。
 湾岸戦争終結直後のイラク。
 ゲイツ少佐(ジョージ・クルーニー)とトロイ(マーク・ウォルバーグ)、チーフ(アイス・キューブ)、それにコンラッド(スパイク・ジョーンズ)は、フセインがクウェートから奪った金塊の地図を入手する。彼らはそれを横領しようと現地に向かうが、そこではイラク軍が反乱勢力を虐殺しようとしていた。見かねた彼らは反乱勢力を救おうと、イラク軍と交戦状態に。トロイ敵に捕まってしまう。
 ゲイツらはトロイ救済に協力することと引換えに、反乱勢力をイラン国境まで送り届けると約束する。しかし、それは明らかに休戦協定違反だった。そこに、スクープを狙う女性テレビ・キャスターが取材に駆けつけるのだった。
 湾岸戦争でフセイン打倒を呼びかけながら、イラクと休戦し、蜂起したイラクの反体制は見捨てたブッシュ政権への痛烈な批判です。リビヤはどうなるのでしょうね?
 前半はコメディ調ですが、中盤から深刻になっていきます。
 「人間にとって最も重要なものは必要性だ」とゲイツは言います。何が必要なのかが必ずしも自明でないところが、人生の難しさです。
 題名は聖書の「東方の三博士」から。

 自宅でDVD。
 ジャン=ピエール・メルヴィル監督『恐るべき子供たち』(フランス、1949年)。原作はジャン・コクトー。
 病弱な中学生のポール(エドゥアール・デルミ)は、同級生の男子ダルジュロス(ルネ・コジマ)を慕っている。だが、ポールはダルジュロスの悪戯のせいで体調を崩す。ポールの姉エリザベス(ニコール・ステファーヌ)は、病身の母の看護で疲れており、弟の面倒までみなければならないことに辟易とする。
 やがて、母が亡くなり、エリザベスは働きに出て同僚の女性アガート(コジマの二役)を家に連れて来る。彼女はダルジュロスとそっくりだ。ポールは彼女に惹かれながらも反発する。
 エリザベスは富豪の若者と結婚するが、新郎はすぐに交通事故死する。亡夫の豪邸で、エリザベスはポールとアガート、それにポールの親友ジェラール(ジャック・ベルナール)と暮らす。実は、アガートもポールを愛していたが、エリザベスが二人を誤解させて引き裂く。ポールは自殺を図り、死の直前に真相を知って姉を罵る。弟が死ぬと、姉も銃を手にするのだった。
 近親相姦と同性愛の色濃い物語。
 姉と弟はガラクタを宝物として集めています。その意味や値打ちは、彼らにしかわかりません。
 昨日からフランス語の集中講座に行っているので、少しだけ映画の会話がわかると、妙に嬉しくなります。単純なものです。
 


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