Koji Murataの映画メモ

映画に関するコメントのみお受けします。

邦画 2011年

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 大阪・九条のシネヌーヴォへ。
 赤木圭一郎特集です。なんと今年で没後50年!
 牛原圭一監督『紅の拳銃』(日活、1961年)。
 石岡(垂水悟郎)は軍隊で射撃の名手だったが、右腕を失った。かつての上官・小寺(芦田伸介)はヤクザの組長になっており、神戸のボスを倒すため、石岡に殺し屋を養成するよう命じる。石岡は偶然、中田(赤木)という青年と出会い、彼を特訓して殺し屋にしたてあげる。石岡には盲目の妹・菊代(笹森礼子)がおり、彼女と中田はお互いに惹かれあう。
 中田は石岡を通じて小寺から、神戸のボスの愛人(白木マリ)を殺すよう命じられるが、彼女を救い神戸に乗り込む。それを追って石岡も神戸に。菊代も一緒だ。神戸の高名な眼科医に手術を求めていた。
 しかし、一向は神戸で中国人ボス陳万昌(小沢昭一)とその弟(草薙幸一郎)に捕まってしまう。実は、小寺が陳を殺そうとしたように、陳は香港の大ボス劉(小沢栄太郎)の暗殺を企て、劉一味が復讐のために神戸にやって来ていた。
 やがて、ヤクザ同士の抗争が始まる。実は、中田は刑事だった。一味はことごとく逮捕される。菊代の手術も成功する。しかし、彼女は中田の顔を知らない。中田は次の任務のため、菊代への愛を告白せず、去っていくのだった。
 他に、吉行和子や藤村有弘ら。
 小沢昭一や藤村の外国人役は、達者なものです。小沢と草薙演じる陳兄弟は、堂々と中国語も話しています。
 石岡が中田に拳銃について教えます。ワルサーP38はヒトラーが自殺時に用いたものだそうです。
 当時の三宮駅前の関さんとした様子には、驚きました。
 ラストはチャップリンの『街の灯』を彷彿させます。
 この作品の公開3日後に、赤木は事故死しています。遺作です。
 作中、吉行が赤木に、「お願い、死なないで」とすがる。暗示的です。

5月11日 邦画45

 皆さん、いつも色々なコメントありがとうございます。
 さて、今夜も自宅でDVD。
 小津安二郎監督『一人息子』(1936年、松竹)。
 1923年の信州。 つね(飯田蝶子)は女手ひとつで一人息子の良助を育てている。小学校の担任・大久保先生(笠智衆)に勧められて、成績のいい良助は中学校に進学することに。さらに、東京の学校にも進む。つねにはたいへんな負担だが、一人息子の成功だけが生き甲斐だ。
 1935年、つねは良助を訪ねて東京にやって来る。実は、良助はすでに結婚し、赤ん坊までいた。夜学の教師をやっており、生活は苦しい。それでも、息子夫婦は精一杯つねをもてなそうとする。息子は東京での出世を諦めかけており、自分の限界を語る。それが、つねにはたまらない。
 近所の少年が事故に遭い、入院した。良助はなけなしの金を隣家に貸してやる。貧乏でも出世できなくても、息子は立派な人になったと、つねは喜び、信州に帰っていく。良助は母の期待に応えるべく、もう一度勉強すると誓うのだった。
 作中、息子が母をドイツのトーキー映画に連れて行くが、母はついつい居眠りしてしまう。うちの母とそっくりです。
 飯田は1897年生まれですから、当時は40歳前ですが、巧く老けています。
 立身出世が素朴に美徳だった時代の物語です。因みに、この36年には2.26事件が起こっています。

5月5日 邦画44

 ゴールデン・ウィークも終わりですね。
 さて、今夜は自宅でビデオ。
 久松静児監督『雨情』(東宝、1957年)。
 詩人・野口雨情の半生を描いた物語。
 雨情(森繁久弥)は茨城の名家の跡取りで、芸者の加代(草笛光子)と恋仲だったが、良家の娘しづ(木暮実千代)と結婚させられてしまう。
 やがて、雨情は加代を捜しに北海道まで3年も放浪する。帰ってくると、野口家はすっかり没落している。雨情は気丈なしづに気詰まりし、義兄(石黒達也)に罵倒されて、子供をつれて上野に出奔する。そこで5年ぶりに加代と再会する。しかし、子供は母のもとに戻りたがり、加代にも情夫(山茶花究)がいた。雨情は子供と一緒に一旦は家に戻るが、再び一人旅に出るのだった。
 雨情作詞の多くの歌が挿入されて、情感をそそります。なかでも「船頭小唄」がすばらしい。森繁が歌っています。達者なものです。もっとも油ののりきった時期でしょう。
 因みに、「船頭小唄」は1921年に発表され、23年の関東大震災後の暗い世相で大ヒットしました。
 木暮と草笛を入れ替えたら、どうなっていただろうとも想像します。
 雨情という人、憎めませんが、この映画を観るかぎりでは、夫としては最低です。

 自宅でDVD。
 今村昌平監督『うなぎ』(1997年)。原作は吉村昭。
 山下(役所広治)は妻の不倫を知り、刺殺してしまう。
 8年後、2年の刑期を残して、山下は仮出所する。刑務所で飼っていたうなぎも一緒だ。山下は保護司の住職(常田富士男)の世話で、千葉県佐原市で小さな散髪屋を開業した。そこに、桂子(清水美沙)という女性も働き始める。近くで自殺未遂事件をおこし、山下に救われたのだ。
 店に刑務所時代の仲間(柄本明)が現われ、山下と桂子に執拗に絡む。さらに、桂子の別れた男(田口トモロヲ)も金目当てで現われ、山下たちと騒動を起こしてしまう。
 そのため、山下は仮出所を取り消され、再び刑務所に。桂子のお腹には昔の男の子供がいたが、山下はそれを自分の子だと言張った。桂子は生まれてくる子供ともに、山下の帰りを待つ覚悟をするのだった。
 うなぎは、人間とのコミュニケーションを絶ち感情を抑制した山下自身でもある。
 カンヌ映画祭のパルムドール受賞作品。
 佳作だとは思いますが、それほどの傑作とは感じませんでした。
 今日のお昼、鰻を食べてしまいました。どうしよう。

 自宅でDVD。
 井筒和幸監督『パッチギ!』(2004年)。
 1968年の京都が舞台。
 府立東高校の松山(塩谷瞬)は、朝鮮高校のキョンジャー(沢尻エリカ)に一目惚れする。しかし、彼女の兄アンソン(高岡蒼佑)は喧嘩に明け暮れる番長だった。
 松山はフォークソングで「イムジン河」を歌い、朝鮮の言葉や文化を理解しようとする。一方、アンソンは北朝鮮への帰国を決意するが、彼女が妊娠しているのを知る。日本人の不良たちとの喧嘩から仲間が死に、アンソンらは敵討ちに乗り出した。
 毛沢東や革命、グループサウンドといった、過激で単純な1968年の時代背景が、懐かしく描かれています。
 ただ、科白の端々に織り込まれた社会認識や歴史認識は、かなり一面的です。
 青春映画としては、爽やかで上出来。
 沢尻エリカがこんなにかわいかったとは。
 他に、オダギリジョー、小出恵介、前田吟、光石研、大友康平、笹野高史、余貴美子ら。
 因みに。「パッチギ」は韓国語で頭突きのこと。
 


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