Koji Murataの映画メモ

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邦画 2011年

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ムーヴィックス京都へ。久々の邦画です。
 橋本一監督『監督はBARにいる』(2011年)。
 札幌のススキノが舞台。
 俺(大泉洋)は探偵で、島田(松田龍平)が相棒だ。二人はバーケラーオオハタを根城にしている。
 ある日、コンドウキョウコと名乗る女性から調査依頼の電話を受ける。そのため俺は暴力団幹部の加藤(高島政伸)に命を狙われる。実は、コンドウキョウコとは、数年前の放火事件で亡くなった被害者の名前で、背後には悪質な地上げがからんでいた。
 俺は知人の新聞記者(田口トモロヲ)に連れられて高級クラブに行き、美人のママ沙織(小雪)と出あう。彼女の夫・霧島(西田敏行)は人望篤い大物実業家だったが、路上の拉致事件に巻き込まれて殺されていた。しかも、霧島と前妻(竹下景子)の間に生まれた娘がコンドウキョウコだったのだ。二つの事件が一つにつながる。
 他に、石橋蓮司や松重豊ら。
 俺の回想で話が進む点では、フィルムノワールの古典『深夜の告白』に似ている。
 コメディ・タッチからシリアス・ドラマへ。携帯をもたない主義の俺が、依頼主の安全のために携帯をもつ。主人公の成長を象徴しています。
 冒頭からアクション満載、会話も気が利いています。
 大泉もいいし、松田のとぼけた演技、高島のファナティックな役柄もいい感じです。
 

9月21日 外国映画98

 松山に向かう車中でDVD。
 デヴィッド・リンチ監督・脚本『イレイザーヘッド』(1977年、アメリカ)。
 白黒のシュールで不気味な映画です。
 フィラデルフィアの工場の地下に、ヘンリー(ジャック・ナンス)という工員が暮らしている。奇妙なヘヤスタイルである。ある日、彼女の自宅で夕食に招かれ、ヘンリーは二人の間に未熟児が生まれたことを知る。
 二人は赤ん坊を育てるが、魚のような不気味な赤ん坊は夜鳴きを続け、妻は家出してしまう。やがて、ヘンリーも幻想に悩まされ、ついにハサミで赤ん坊を切り裂くのだった。
 地下生活は抑圧や搾取を、未熟児は社会のしがらみを、幻想は抑圧された欲望を暗示している、などと解釈もできるが、意図的に難解に作られており、真意はよくわかりません。
 ドイツ表現主義のような映像で、忘れられない作品になったことは間違いありません。
 リンチ監督のカルト的デビュー作。
 「イレイザーヘッド」は鉛筆についた消しゴムのことで、ヘンリーのヘヤスタイルがそうですし、大量生産に従事する、思考を否定された労働者(彼自身が大量生産される)とも解釈できますが、これも真意は(少なくとも私には)不明です。
 続いて、鈴木清順監督『河内カルメン』(日活、1966年)。
 露子(野川由美子)は河内の貧家の娘で、町工場の御曹司(和田浩治)と恋仲だが、別の男たちにレイプされて、大阪のキャバレーに働きに出る。そこで、しがない中年男(佐野浅夫)と同棲するが、やがてファッション・モデルに。ところが、今度はレズビアンに狙われ、誠二(川地民夫)という前衛芸術家に救われる。
 やがて、露子は零落した初恋の相手と再会し、同棲する。男は一攫千金を狙っており、その資金のために露子は金貸し(嵯峨善兵)の愛人になる。
 だが、金貸しは飛行機事故で死に、恋人はヤクザに殺された。さらに父が亡くなり、露子は河内の実家に戻る。地元の不動院の住職(桑山正一)は露子の母(宮城千賀子)や妹と肉体関係をもっており、今度は露子に迫るのだが。
 波乱万丈の女の生き様。原作は今東光。
 桑山が怪演、宮城は大したもの。佐野も哀愁を誘う。そして、野川がなかなかセクシーです。
 河内と大阪のギャップは大きいが、どろどろした男女関係には大差はありません。
 しかし、1960年代のキャバレーって、こんなに過激だったのでしょうか?
 シネ・ヌーヴォで2本。
 まず、古澤憲吾監督『どてらい男(やつ)』(東宝、1975年)。
 昭和10年の大阪。前戸商店に福井から二人の丁稚がやって来る。山下猛造(西郷輝彦)は豪快で猪突猛進、尾坂幸夫(田村亮)はまじめで控えめな青年だ。
 主(曾我廼家明蝶)は猛造を見込んで「どてらい男」と呼ぶ。だが、主は急死し、店を守るために、娘の弥生(小柳ルミ子)はキザでやり手の番頭・竹田(津川雅彦)と結婚させられそうになる。弥生を慕う猛造は、竹田以上の営業成績を挙げると公言し、全力を尽くす。
 商売の神様、大石「将軍」(伴淳三郎)に助けられて、猛造は竹田を破る。弥生と竹田の婚約はご破算になるが、その頃、弥生は肺病で亡くなってしまうのだった。
 他に、浜木綿子、高橋昌也、内藤武敏、田中邦衛ら。
 特に、高橋は懐かしい。1970〜80年代のテレビドラマではお馴染みの顔でした。病気をしてからテレビにも映画にも登場しなくなりました。
 有名な舞台劇でテレビドラマ化もされましたね。
 大阪の商いの様子がうかがわれます。
 コミカルな演出も手伝っているでしょうが、主役の西郷の演技は力んでいるばかりで、空虚そのものでした。
 新宿ピカデリーへ。
 ミカエル・ハフストローム監督『シャンハイ』(2010年、アメリカ)。
 太平洋戦争開戦前の上海の外国人租界が舞台。
 アメリカの諜報部員コナーが殺害され、親友のソームズ(ジョン・キューザック)が派遣される。表向きは新聞記者である。ソームズは上海の裏社会を牛耳るアンソニー(チョウ・ユンファ)の美貌の妻アンナ(コン・リー)と出あう。夫は日本に協力しているが、妻は影では対日レジスタンスのリーダーである。ソームズとアンナは徐々に惹かれあう。
 コナーがスミコ(菊地凛子)という愛人から日本軍の情報を入手していたことを、ソームズは知る。彼はスミコを捜すが、彼女はアンナたちの手中にあった。しかも、日本海軍のタナカ大佐(渡辺謙)もスミコを追っていた。
 フィルム・ノアール仕立ての作品です。
 渡辺はすっかり国際的な俳優になりましたね。菊地の存在感が乏しく残念。
 女を信じて男が裏切られるという男女関係が、幾重にも重なっています。それでも、男は女を信じ、守ろうとする。
 悪くはないのですが、タナカとスミコの関係は容易に想像がつきますし、真珠湾奇襲攻撃の史実も誰でも知っています。その意味で、オチのないというか、クライマックスのない筋書きです。
 

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