Koji Murataの映画メモ

映画に関するコメントのみお受けします。

邦画 2011年

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7月22日 邦画71

 自宅でビデオ。
 大島渚監督『絞首刑』(1968年、創造社、ATG)。
 連続強姦殺人の犯人で在日韓国人の青年R(尹隆道)の死刑が、刑務所で執行される。ところが、Rは生き返り、心神喪失状態になる。刑事訴訟法により、このままでは死刑を再執行できない。刑務所長(佐藤慶)や教育部長(渡辺文雄)、医務官(戸浦六宏)らは、Rの記憶を呼び戻そうと、彼の貧しい家庭生活
 や犯行の模様を繰り返し再現してみせる。やがて、彼らは共同幻想を見るようになり、Rの姉という女性(小山明子)が登場する。
 ついにRは記憶を回復するが、罪の意識はない。彼は死刑は殺人ではないのか、国家とは何かを問いながら、死んでいく。
 教誨師に石堂淑朗、著名な脚本家です。ナレーターは大島自身。
 国家権力を代表する無口な検事に小松方正。実は、彼自身が在日韓国人でした。
 小松川事件をモデルにした作品です。
 渡辺のコミカルな力演が目立つ。

7月19日 邦画70

 沖縄への途次にDVD。
 今井正監督『ひめゆりの塔』(東映、1953年)。
 昭和20年3月。いよいよ米軍が沖縄に上陸してくる。
 女学生たち(香川京子ら)はひめゆり部隊を結成して、軍に協力している。彼女らは宮城先生(津島恵子)ら先生たち(他に、岡田英二や信励三ら)を慕って団結している。しかし、米軍の攻撃で仲間を失い、退却を余儀なくされる。軍隊は彼女たちを守ってくれない。
 いよいよ、洞穴に追い詰められて、一人の女学生が米軍に投降しようとすると、今まで優しかった軍医(藤田進)が彼女を背後から射殺するのだった。結局、女学生たちも教師たちも、全滅してしまう。
 宮城先生を囲む女学生たちは、やはり女性版ホモソーシャル的関係です。
 岡田演じる教師はアメリカ経済について論文を書いていますから、相当のインテリです。
 米軍の攻撃も過酷だが日本軍も横暴、沖縄への差別もうかがえる――白黒の映像が現実感を増しています。
 『ひめゆりの塔』は何度も映画化されていますが、戦後わずか8年目の本作が最も評価が高く、興行的にもヒットしたようです。

 今日も京都みなみ会館。
 池広一夫監督『影を斬る』(大映、1963年)。
 仙台・伊達藩の天守奉行の井伊直人は剣術指南も兼ねるが、怠け者で家は傾いている。それでも、夜になると藩主・忠宗(成田純一郎)と変装して歓楽街に繰り出していた。そんな直人に嫁が来る。城代家老(稲葉義男)の娘で仙台小町と謳われる定(嵯峨三智子)である。
 だが、初夜を迎えて、定は直人に道場での試合を挑む。直人の剣は定の薙刀に完敗し、新郎は剣術修行の旅に。
 直人は江戸でも遊び暮らすが、定そっくりの芸者に出あう。浪人たちに襲われた時、直人は芸者を庇うこともできなかった。「男の屑」と罵られ、直人は1年の修行に。
 仙台に戻った直人は、藩主夫妻の御前で定を破る。将軍家から嫁いだ気位の高い御主殿(坪内ミキ子)も、己の非を悟り忠宗に詫びる。直人と定も今度こそ幸せな初夜を迎えるのだった。
 御前試合に際して、直人は自分の心の影を斬ることができたと言う。これが題名の由来。
 大そうな題名ですが、気楽な喜劇です。
 嵯峨は妖艶だが、早くに亡くなってしまいました。母親(山田五十鈴)は今年94歳になるはずです。
 成田も二枚目でしたが、いつの間にか芸能界から消えていった一人です。
 他に、藤原鎌足、小林勝彦ら。
 これで雷蔵映画158本のうち108本を観たことになります。

 二本目は三隅研次監督『編笠権八』(大映、1956年)。原作は川口松太郎。
 剣客の権八郎(市川雷蔵)は岡山藩の指南役・神道十兵衛(荒木忍)に見込まれて、藩主の御前試合で岡山藩士を次々に下した。これを逆恨みした藩士たちが権八郎を襲うが、彼は止めに入った十兵衛を誤って斬ってしまう。
 権八郎は江戸を去って上方に向かうが、復讐に燃える岡山藩士たちは十兵衛の娘・千草と露路(近藤美恵子)の仇討ちを助勢して後を追う。自分の腕を試したいだけの剣客・小栗典膳(細川俊夫)も、これに加わる。
 道中、権八郎は偶然に露路と出会い、仇同士とは知らず剣の手ほどきをして、恋に落ちる。やがて、権八郎の正体が判明し、彼は愛する女の手にかかろうとするが、女も愛する男を討てない。
 だが、岡山藩士たちや小栗は、露路の名前で権八郎を京都の南禅寺境内におびき出す。権八郎は小栗らを倒したのちに、千草の手にかかろうとするが、露路がかばう。姉は妹と仇を許す決心をするのだった。
 白黒の映像が美しく、雷蔵もまだ若々しい。
 権八郎の剣術は「かげろうの太刀」、背中の家紋は編笠です。

 なおさんのご指摘のように、今日は祇園祭で雷蔵の命日(没後42年)です。
 今日も京都みなみ会館で二本。
 まず、黒田義之監督『新・鞍馬天狗 五条坂の決闘』(大映、1965年)。脚本は八尋不二。
 将軍の上洛の迫る中、京都所司代(須賀不二男)は鞍馬天狗(雷蔵)抹殺を急ぐが、新撰組でも手に負えない。そこに、山嶽党という謎の暗殺集団が、三千両で鞍馬天狗殺害を請け負ってきた。彼らはフランス製の爆弾を大量に幕府から奪ったこともある。
 山嶽党は浪人・大前田(五味龍太郎)を操り杉作少年(二宮秀樹)を誘拐するなど、悪事を重ねるが、ついに鞍馬天狗に滅ぼされる。京都所司代が山嶽党との連絡に使っていた女中・小雪(万里昌代)は実は薩摩藩士の妹で鞍馬天狗の協力者だった。また、山嶽党の首領は白髪の老人だが、これは所司代の同心・志賀(山本学)が変装したものだった。志賀は役人として出世が望めないため、悪事を計画していたのである。最後には、山嶽党が盗んだ爆弾によって、そのアジトが破壊される。
 雷蔵の謡は大したものだと思います。
 黒田監督は『大魔神』も手がけていて、爆弾がお好きなようです。
 杉作を演じた二宮も『大魔神』に出演していますが、この数年だけの活躍のようです。やはり、子役が大成するのはむずかしいのでしょう。それを思うと、高峰秀子は例外中の例外ですね。
 全体に、マカロニ・ウェスタンのような時代劇でした。

 


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