Koji Murataの映画メモ

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外国映画 2012年

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 ムーヴィックス三条へ。久しぶりの映画館です。
 ウッディ・アレン監督・脚本『ミッドナイト・イン・パリ』(2011年、スペイン=アメリカ)。
 売れっ子脚本家のギル(オーウェン・ウィルソン)は婚約者のイズネとその両親とともに、パリにやってきた。彼女の父は保守的な実業家で、リベラルなギルとは意見が合わない。その上、ギルは脚本の仕事をやめて小説を書き、できればパリで暮らしたいと思っている。イズネは旧友のインテリと再会し、そちらに心を奪われつつある。
 そんな夜、ギルはパリの町で道に迷い、1920年代にタイムスリップしてしまう。そこにはスコット・フィッツジェラルド夫妻やヘミングウェー(コリー・ストール)、ダリ、ピカソたちがいた。しかも、ギルは高名な批評家ガートルード・スタインに自らの小説のコメントを受けることになる。夜な夜な1920年代を訪れるうちに、ギルはピカソの愛人だったアドリアナ(マリオン・コティヤール)に恋をしてしまう。日中の21世紀の現実と真夜中なの1920年代を行きかううちに、ギルはイズネと疎遠になっていく。
 しかも、ある夜、1920年代のギルはアドリアナはさらに1890年代にタイムスリップしてしまうのだった。
 ノスタルジアの香しさと儚さの両面を、バランスよくミックスさせた佳作です。
 パリの魅力も満点。さすがアレンはお洒落な都会を描かせると巧いですね。
 会話も粋で、アカデミー脚本賞もうなずけます。
 アメリカの共和党保守派も、ちゃっかり風刺しています。
 ただ、主人公以外の人物造形が少し浅薄な気もします。

6月3日 外国映画63

 自宅で学生諸君とビデオ。
 ペニー・マーシャル監督『レナードの朝』(1990年、アメリカ)。原作はオリバー・サックスの実話。
 1969年。ほとんど臨床経験のない新任のセイヤ―医師(ロビン・ウィリアムズ)は、奇病のため何年も意識を失った患者たちを病院で数多く目撃する。そのうちの一人レナード(ロバート・デニーロ)は11歳で発病し、実に30年も意識を失っている。セイヤ―はパーキンソン病の新型治療薬を投与することで、レナードら患者たちの意識を回復した。
 しかし、レナードは恋をし病院の外に出たがるようになった。その頃から、薬の副作用がレナードを襲う。レナードはセイヤ―に反発しながらも、自分の記録を残し、他の患者を安心させようとする。
 やがて、セイヤ―との友情や初恋をのして、レナードは再び意識を失ってしまう。他の患者たちも同様だ。それでも、レナードらの一夏の奇跡から、セイヤ―は現代人が忘れていた人間らしい心を再発見するのだった。
 浦島太郎の現実化。
 デニーロはたいへんな力演です。
 意識を取り戻したのは、患者たちだけでなく、セイヤ―ら周囲の人たちだったという、現代文明への風刺でもあります。
 医師と患者、教師と学生などの信頼関係が揺らぐ中で、考えさせられる物語です。
 もし自分が30年後に目を覚ましたら、どうなるでしょうか?
 

5月25日 外国映画62

 自宅でDVD。
 ヴィンセント・ミネリ監督『バンド・ワゴン』(1953年、アメリカ)。
 往年のミュージカルスター、トニー(フレッド・アステア)は、時代に取り残されていた。久しぶりに、ニューヨークを訪れ、友人夫婦の誘いで、演出家のジェフリーと組んで新作ミュージカルに取り組むことに。
 だが、トニーと相手役のバレリーナのギャビー(シド・チャリシー)は反目し、ジェフリーの演出も大失敗する。ところが、トニーとギャビーはやがて惹かれあうようになり、トニーが企画を立て直したことで、新作『バンド・ワゴン』は大成功を収める。ギャビーは恋人だった振付師への思いを断ち切り、トニーとのコンビを続ける決心をするのだった。
 まさにMGMミュージカル全盛時代の作品です。
 『ザッツ・エンターテイメント』をはじめ、数々のナンバーが繰り出される。
 アステアの達者ぶりには驚嘆しました。
 ムーヴィックス三条へ。
 ティム・バートン監督『ダーク・シャドウ』(2012年、アメリカ)。
 18世紀アメリカ東海岸の港町。イギリスから入植したコリンズ一家は巨万の財をなしていた。御曹司のバーナバス(ジョニー・デップ)は召使のアンジェリーク(エヴァ・グリーン)と肉体関係にあったが、美しいジョゼット(ベラ・ヒースコート)に出会い恋に落ちる。捨てられた召使は実は魔女だった。彼女の呪いのためにジョゼットは命を落とし、バーナバスは吸血鬼にされて棺桶に200年も閉じ込められる。
 1972年になる。吸血鬼の棺桶が偶然開封され、バーナバスは一族の旧邸を訪ねる。一家はすっかり没落していた。そして、町はアンジェリークの支配するところに。
 コリンズ家に新しくやってきた家庭教師ヴィクトリアは、なんとジョゼットに瓜二つ。バーナバスとアンジェリーク、ヴィクトリアの三角関係が再燃する。コリンズ家の再建を図るバーナバスと嫉妬に燃える魔女の死闘が展開される。
 バートン・ワールド全開です!
 アメリカの人気テレビドラマの映画化だそうで、監督もデップもこの番組の大ファンだったそうです。
 1972年という時代設定がレトロで、二重に楽しめます。
 他にミシェル・ファイファーやヘレナ・ボナム=カーターら。
 グリーンが妖艶で美しい。
 ラストは『ヘルハウス』並みの暴走で、笑わせます。
 京都シネマへ。
 アキ・カウリスマキ監督・脚本『ル・アーヴルの靴みがき』(2011年、フィンランド、フランス、ドイツ)。
 ノルマンディーの港町ツ・アーヴル。年老いた靴みがきのマルセル(アンドレ・ウィルム)、は愛する妻(カティ・オウティネン)と貧しいが幸せに暮らしている。隣人たちもこの夫婦を愛している。
 ある日、マルセルは偶然から、ガボンからの密航者の黒人少年を助ける。モネ警視(ジャン=ピエール・ダルッサン)の捜査の目を逃れながら、マルセルと隣人たちは少年をかくまい、何とか母の待つロンドンまで送り出そうとする。だがその頃、マルセルの妻が病に倒れてしまうのだった。
 ご都合主義的な結末ですが、エキゾチックで温かい雰囲気で、上品に仕上がった作品です。
 黒人少年がかわいい。
 「軌跡を信じましょう」と医者に言われて、「私の近所では起こっていないわ」とマルセルの妻が無表情に答える。こうした洒落た会話もフランス映画の楽しみの一つです。

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