Koji Murataの映画メモ

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外国映画 2012年

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 東京から戻る車内でDVDを一本。
 シドニー・フランクリン監督『大地』(1937年、アメリカ)。原作はもちろん、パール・バック。
 20世紀初頭の中国。貧しい農夫のワン・ルン(ポール・ムニ)は、富豪の邸宅の女奴隷(ルイーゼ・ライナー)を妻に娶る。二人は懸命に働き、2男1女に恵まれ、徐々に所有の土地を増やしていく。
 だが、旱魃による飢饉や辛亥革命が一家を襲う。やがて、ワン・ルンは財をなすと、大地主のように振る舞い、愛人に溺れて妻をないがしろにする。だが、愛人は次男と内通していた。
 さらに、イナゴの大群が畑を襲う。大学で農学を学ぶ長男に助けられて、ワン・ルンは他の農夫たちとともに畑を守り抜く。ワン・ルンは農夫の心と家族の絆を取り戻す。最愛の妻が亡くなると、彼は「お前は私の大地だ」と叫ぶのだった。
 ムニやライナーはとても中国人には見えないが、達者な演技です。特に、ムニはゾラを演じたり、ギャングを演じたりと、芸達者な俳優です。
 日中戦争勃発の年に映画化されていますから、アメリカの親中感情にずいぶんと貢献したでしょう。
 時間が前後しますが、未公開映画を一本。
 3月黄海予定のジョージ・クルーニー監督『スーパーチューズデー 正義を売った日』(2011年、アメリカ)。
 米大統領選挙に出馬した民主党のマイク・モリス知事(クルーニー)は、スーパーチューズデーにオハイオで予備選を勝てば、まず大統領当選確実という状況にある。有能な選挙参謀のポール(フィリップ・シーモア・ホフマン)は黒人上院議員の支持をとりつけようと腐心している。そんな折、ポールの腹心ステーブン(ライアン・ゴズリング)がトラブルに巻き込まれる。さらに、美人インターンをめぐるスキャンダルが、そこに重なるのだった。
 未公開ですか、詳しい内容はご紹介できませんが、政治ドラマとしてもサスペンスとしても、なかなかによく出来た作品だと思います。アメリカの大統領選挙の内情が、よく伝わってきます。
 こういう良質の政治映画がある点、つまり、政治をエンターティメントにできる点(大統領選挙そのものが、まさにそうですが)は、アメリカの懐の深さでしょう。
 因みに、今回のスーパーチューズデーは3月6日で、11の州で予備選が戦われます。さて、共和党はロムニーかギングリッジか?現実の選挙も目が離せません。
 バレンタインデーですが、おとなしく自宅でビデオ。
 スパイク・リー監督・脚本『マルコムX』(1992年、アメリカ)。
 マルコム(デンゼル・ワシントン)はニューヨークのハーレムで生まれ育ち、悪事に手を染め、ボスに追われてボストンに移った。そこで、親友(リー監督)と白人女を抱きながら、盗みを重ねる。
  しかし、マルコムらは逮捕され、獄中の人となる。そこで、彼は黒人解放を説く囚人ベインズと出会い、彼を通じて教祖イライジャ師(アル・フリーマン・ジュニア)の弟子となる。出所したマルコムは過激で巧みな弁舌で教団を拡大するが、これがベインズの嫉妬を招く。やがて、マルコムはベインズやイライジャ師の不正に失望して、教団を離脱し別組織を興す。だが、そのために命を狙われ、公然と暗殺されるのだった。
 ワシントンが渾身の力演です。伝記映画の傑作でしょう。
 最後にネルソン・マンデラ本人が登場したのには、驚きました。
 『ルーツ』で知られる作家アレックス・ヘイリーに捧げられています。彼は1965年にマルコムXの自伝を口述筆記し、本作完成の92年に亡くなっています。
 イライジャ(実に怪しい)曰く、妻の年齢は夫の年を二で割って七足すのが理想だそうです。
 人種差別を批判する黒人指導者が、実はかなりセクシストです。
 イエス・キリストは本当に白人だったのかという問いには、唸らされました。
 自宅でビデオ。
 エルンスト・ルビッチ『結婚哲学』(1924年、アメリカ)。
 舞台はウィーン。
 ストック教授(アヅルフ・マンジュー)とミッチ(マリー・ブレヴォー)の夫婦は、離婚目前だ。ミッチは偶然であった医師のフランツ(モンテ・ブルー)を誘惑するが、彼は親友シャーロット(フロレンス・ヴィドー)の夫だった。それでも、ミッチは執拗にフロレンスに迫る。
 ストックは探偵を雇って、妻の不倫を明らかにしようとする。他方、シャーロットは夫の同僚グスタフ(クレイトン・ヘイル)に狙われている。
 結局、誤解と試練を乗り越えて、フランツとシャーロットは夫婦の絆を守り抜くのだった。
 白黒のサイレントながら、テンポがいい。その分、うっかりしていると誰と誰がどうなったのか、わからなくなります。
 花やワイングラス、マフラーなど、小道具の使い方が粋で効果的。
 アドルフ・マンジューの、どこか倦怠した演技が印象的でした。
 出張中の車中でDVDを一本。
 ウィリアム・ウェルマン監督『民衆の敵』(1931年、アメリカ)。
 20世紀初頭のシカゴ。二人の不良少年が長じて、犯罪に手を染めるようになる。時あたかも禁酒法の時代に突入し、トム(ジェームズ・キャグニー)らは酒の密売で荒稼ぎする。二人はかつて自分たちを裏切ったボスをも殺す。
 トムの善良な兄弟や母は諫止しようとするが、もちろんトムは耳を貸さない。やがて、ギャング同士の抗争が激化して、トムは重傷を負い意識不明で入院する。ほどなく、トムの遺体が実家の玄関に届けられるのだった。
 80年も前の、しかも83分という短い作品ですが、テンポのよさは見事なものです。
 キャグニーのふてぶてしい顔つきは、印象的。
 トムが愛人の顔に食卓のプディングを押し付けるシーンも有名です(『J・エドガー』に出てきます)。

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