Koji Murataの映画メモ

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外国映画 2012年

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 ヘルシンキへ向かう機内で2本。
 まず、ニコライ・アーセル監督"A Royal Affair"(デンマーク、2012年)。
 18世紀末のデンマーク。啓蒙主義が広がる中、この国はまだ専制君主と大貴族による古い支配が続いている。
 イギリスの王女キャロライン(アリシア・ヴィアンダー)は、デンマーク国王クリスティアン7世(ミカエル・フォルスガード)に嫁ぐ。だが、若い王は精神的に不安定で性欲を自制できない。
 やがて、王妃は阻害される。そんな折、ドイツ人の医師ストルーンス(マッド・ミケルセン)が王の主治医に起用される。ストルーンスは若い王の絶大な信任をえるが、実は自由主義者だった。彼は孤独な王妃と肉体関係をもち、ついに王妃は妊娠してしまう。ストルーンスが王を重用され、検閲の廃止など自由主義的な政策を推し進めると、保守的な貴族たちが巻き返しを図る。
 ついに、ストルーンスは捕えられて拷問の末に斬首となり、王妃も田舎に幽閉される。王ですら実権をはく奪される。しかし、王と王妃の間に生まれた王子が、次の世代に改革を断行するのだった。
 ストルーンスは、王妃との関係でも政治でも、一線を越えて失脚する。
 キャロラインは母に「あなたを誇りに思うわ」と言われて、デンマークに送り出された。彼女は母の期待に添えなかったが、同じ期待を自分の子供たちに託する。
 落ち着いた美しい映像の作品です。
 『ハムレット』などの劇中劇も魅力的。
 テアトル梅田で、私もロバート・レッドフォード監督『声をかくす人』(2011年、アメリカ)を鑑賞しました。
 南北戦争直後に、リンカーンが暗殺される。主犯のブースは逃亡中に殺され、共犯者たちは逮捕され軍事法廷にかけられる。そのうちの一人が、サラット夫人(ロビン・ライト)で、息子がブースの友人で犯人たちに下宿を貸していたことから共犯に擬されたのである。
 スタントン陸軍長官(ケヴィン・クライン)は、挙国一致のために被告人たち全員の有罪・死刑を求めていた。ジョンソン上院議員(トム・ウィルキンソン)がこれに立ち向かい、若いエイキン(じぇーむず・マカヴォィ)にサラット夫人の弁護を命じる。
 エイキンは自ら北軍将校として南北戦争を戦っており、当初はリンカーン暗殺の一味の弁護を嫌う。しかし、やがて夫人の無実を確信し、法の正義を守るために法廷で孤軍奮闘するのだった。
 原題は「共謀者」という意味。「声をかくす人」というのは、息子を守るために沈黙するサラット夫人のことです。
 全体に説教くさいところが欠点ですが、マカヴォイもいいし、ライトの淡々とした演技が心に沁みます。
 サラット夫人はアメリカで死刑になった最初の女性だとか。
 エイキンは弁護士を辞めて、『ワシントン・ポスト』の初代社会部長になりました。実話です。
 この頃、新島襄(同志社の創立者)はアメリカに到着したのです。
 確かに、リンカーンは最も頻繁に映画化されている大統領です。
 
 富山からの帰路にDVDを。
 ウォルター・ヒル監督『ザ・ドライバー』(1978年、アメリカ)。
 主人公の「ドライバー」(ライアン・オニール)は、犯罪逃亡時の自動車運転のプロ。「刑事」(ブルース・ダーン)が執拗に彼を追っている。だが、逃走現場を目撃した「女」(イザベル・アジャーニ)は偽証する。金目当てだ。
 やがて、「刑事」は逮捕したスーパーの強盗犯に、銀行強盗を実行させる。これで「ドライバー」を罠にかけようとするのだ。だが、強盗犯たちは「刑事」を裏切る。強盗犯の残党は金のために「ドライバー」を追い、「ドライバー」は「刑事」との対決のために危険な賭けにでるのだった。
 ライアン・ゴスリング主演の『ドライブ』(2012年)の原型のような作品。
 オニールが終始無表情で、同じジャケットとシャツを着ています。
 登場人物には固有名詞がありません。
 ヒル監督らしい職人芸のエンターテイメントです。
 再びムーヴィックス三条へ。
 ティムール・ベクマンベトフ監督『リンカーン/秘密の書』(2012年、アメリカ)。
 製作はティム・バートン。
 のちの大統領エイブラハム・リンカーン(ベンジャミン・ウォーカー)は、貧しい幼少の頃に母を吸血鬼に殺された。復讐に燃えるリンカーンは、ある日吸血鬼ハンターのスタージス(ドミニク・クーパー)に出会い、吸血鬼退治の特訓を受ける。全米には、南部を中心に多くの吸血鬼がいる。その頂点に立つのが、アダム(ルーファス・シーウェル)だという。
 やがて、リンカーンは南部の黒人を吸血鬼から救うために、政治家を志す。ついに、彼は大統領にまでなるが、南北戦争が勃発する。アダムら吸血鬼は南軍を支援していた。ゲティスバーグで吸血鬼たちに敗れれば、全米が彼らに支配される。リンカーンはいとし子まで吸血鬼に殺され、最後の賭けに出るのだった。
 リンカーン夫人にメアリー・エリザベス・ウィンテッドら。
 荒唐無稽ですが、史実と吸血鬼伝説を巧みに絡み合わせています。
 主人公が本物のリンカーンに似てくるのも見ものです。
 徳島に向かうバスでDVD。
 クエンティン・タランティーノ監督『キルビル』(2003年、アメリカ)。
 女殺し屋のブライド(ユマ・サーマン)は妊娠を機に殺しから手を引き、結婚しようとする。だが、その結婚式場を殺し屋のボスで元恋人のビルとその部下たちに襲撃される。
 4年の昏睡状態から脱したブライドは、ビルたちに復讐を誓う。
 やがて、ブライドは沖縄に向かい、服部半蔵(千葉真一)から必殺の名刀を譲り受ける。さらに、ブライドは東京で、今やヤクザのボスとして君臨するオーレーン石井(ルーシー・リュー)に復讐を挑むのだった。
 深作欣二監督に捧げられた作品で、エンディングは梶芽衣子の「恨み節」。凄惨なアニメも挿入されています。
 日本の大衆文化へのオマージュに溢れた、美しくも暴力的なエンターティメントです。

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