Koji Murataの映画メモ

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外国映画 2012年

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 自宅でDVD。
 スタンリー・キューブリック監督の初期の作品、『現金に体を張れ』(アメリカ、1956年)。
 刑務所から出所したばかりのジョニー(スターリング・ヘイドン)が、ダービーの現金強奪を計画し、見知らぬ警官や競馬場の職員らを仲間に引き入れ、緻密に実行する。だが、仲間の一人が妻に計画をもらし、妻の愛人が横取りを図ったことから、計画は破綻し、ジョニーは空港で逮捕されてしまう。
 白黒映像がフィルムノワールらしい雰囲気を高め、立体的な構成でナレーションも効果的。
 ラストで「逃げて」と懇願する恋人に、ジョニーが「無駄だ」と語って、映画は終わる。
 スリリングな展開は、さすがキューブリック。
 『レザボアドッグス』の原型となった作品とか。
 原題は"The Killing"です。
 
 白浜に向かう車中でDVDを一本。
 トリスタン・バウアー監督『ステイト・オブ・ウォー』(2005年、スペイン、アルゼンチン)。
 フォークランド紛争をアルゼンチンの視点から描いた作品。
 この戦争の従軍経験者の多くが自殺している。戦友の自殺を契機に、エステバン(ガストン・パウルス)は戦争経験を回顧し、マルビナス島(フォークランド島)を再訪するのだった。そこには未だに多くの地雷が敷設されていた。
 友人の入院先と回想が交差します。
 戦闘や上官の横暴、空腹のため山羊を殺して食べるなど、戦争のシーンはリアルで、音楽は切ない。
 ストーリーは平板ですが、俳優たち(私は誰も知りませんが)は力演しています。
 サッチャーのイギリスとは異なる視点で、歴史のエピソードになった事件の苦悩を描いています。

1月20日 外国映画10

 学期が始まると、途端に忙しくなって映画を観るペースがスローになってしまいます。
 イェジー・カワレロウィッチ監督『尼僧ヨアンナ』(1960年、ポーランド)。
 17世紀のポーランド辺境。尼僧院の院長ヨアンナ(ルチーナ・ヴィニエツカ)が悪魔にとりつかれ、他の尼僧たちも悪魔の踊りを踊っていた。前の神父はヨアンナの誘惑に破れたため、火炙りの刑に処せられた。
 大司教は新たに若いスリン神父(ミエチスワフ・ウォイト)を派遣する。悪魔祓いの祈祷も効果はなく、やがて、神父は悪魔にとりつかれたヨアンナに深く同情する。悩んだ末に、神父はヨアンナを抱きしめて、悪魔を自分に乗り移らせ、ヨアンナを救うのだった。
 暗く重い作品で、ナチズムと共産主義に抑圧されたポーランド社会を象徴しています。
 何が本当の悪魔なのか、主人公は悩みを深めていきます。
 『エクソシスト』の原型はここにあったか、という気にさせられます。

1月15日 外国映画9

 自宅でDVD。
 フランソワ・トリフォー監督・脚本『華氏451』(イギリス、1966年)。
 原作はレイ・ブラッドベリ。 
 近未来の世界で、すべての知識はテレビで伝えられ、読書は禁止されている。書籍は見つけ次第、消防士によって焼かれてしまう。紙が燃える温度が華氏451である。
 モンターグ(オスカー・ウェルナー)は昇進を望む消防士で、妻のリンダ(ジュリー・クリスティ)はテレビ漬けになっている。ある日、モンターグは通勤電車で妻とよく似たクラリス(クリスティの二役)と出あう。やがて、彼女に影響されて彼は本を密かに読むようになる。
 この夫の異変を妻が密告し、モンターグの蔵書も焼かれることに。だが、彼は消防署長を焼き殺して逃亡する。モンターグが逃げ込んだのは、クラリスに教えられた「本の人びと」の住む森で、そこでは一人が一冊の本を暗誦して暮らしているのだった。モンターグもエドガー・アラン・ポーの暗誦に専念する。
 ツルゲーネフやヘンリー・ミラーの本が焼かれていく。
 管理社会の恐ろしさと読書に示される思索の自由が、対比的に描かれています。
 イギリスが舞台の近未来SF映画、しかも60年代という点で、『時計じかけのオレンジ』を彷彿とさせました。

1月11日 外国映画8

 東京への車中でDVDを一本。
 アーサー・ペン監督『奇跡の人』(1962年、アメリカ)。
 ヘレン・ケラー(パティー・デューク)は南部の富裕な家庭に生まれたが、生後6ヶ月に大病を患い、視覚と聴覚を奪われ、言葉も話せない。両親は娘をもてあまし、施設に預けることも考えるが、北部からアニー・サリヴァン(アン・バンクロフト)という家庭教師を招く。彼女もまた極度の弱視で、施設で育った人物だった。
 ヘレンの父は権威主義的で北部人を信用せず、母は娘を溺愛しているが、サリヴァンはヘレンを自分に依存させて厳しく躾け、手話で彼女の心の扉を開こうとする。まさに「奇跡」が起こるのだった。
 バンクロフトもデュークも、たいへんな熱演で、アカデミー主演女優賞と助演女優賞を獲得しました。
 南北戦争後の南部の様子もうかがえます。
 従順だった長男が最後には父に反抗して「まちがってことなどないと思っているでしょう」と立ち上がり、サリヴァンの教育を擁護します。彼もまた自立するのです。
 白黒の映像も効果的です。

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