Koji Murataの映画メモ

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外国映画 2012年

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 京都シネマへ。
 セバスチャン・グロブラー監督『コッホ先生と部蔵の革命』(2011年、ドイツ)。
 普仏戦争後のドイツは、ナショナリズムに沸き立っていた。
 ある地方都市のギムナジウムで、校長(ブルクハルト・クラウスナー)は労働者階級の子弟を入学させるなど、改革に取り組んでいた。その一環として、コンラート・コッホ(ダニュエル・ブリュール)が招聘された。彼はオックスフォードで4年間学んだ進歩的な、若い英語教師だった。
 コッホは授業にサッカーを取り入れた。最初は懐疑的だった生徒たちも、サッカーに夢中になる。だが、保守的な地元のの名士ハートゥングや教師たちは、サッカーを禁止しようとする。コッホは一時退職を決意するが、生徒たちの奇策により、ベルリンの帝国教育庁からの視察団の前で、イギリスのチームと対戦試合を演じることになった。ハートゥングの息子まで、労働者階級の子弟とともにゲームに興じるのだった。
 コッホはサッカーそのものと同時に、フェアプレイと同志愛(コムレードシップ)を教える。
 懐かしい青春ドラマ『飛び出せ!青春』を思い出しました。
 英独の試合の折に、サッカーボールが売られるシーンがありました。スポーツがやがて利権と結びつく契機が、すでに描かれています。スポーツは人々を自由にする面と、権威主義、閉鎖主義、商業主義に結びつく、帳面をもっていますね。
 東京に向かう車中でDVDを一本。
 ロベール・アンリコ監督・脚本『冒険者たち』(フランス、1967年)。
 新型エンジンの開発を夢見るローラン(リノ・ヴァンチェラ)とハンサムなパイロット、マヌー(アラン・ドロン)のコンビが、美貌の前衛芸術家レティシア(ジョアンナ・シムカス)と出会い、親しくなる。だが、ローランはエンジン開発に失敗し、マヌーもパイロットのライセンスを失う。また、レティシアは初めての個展を新聞で酷評される。
 夢破れた彼らの前に、コンゴの海中に眠る秘宝の話が持ち上がる。彼らはさっそくコンゴに向かい、秘宝を発見するが、この秘宝の横取りを狙う男たちが襲いかかる。その際、レティシアが命を落とす。
 ローランとマヌーは彼女の郷里アイクス島を訪問して、彼女の従弟の少年に彼女の分け前を委ねる。だが、ここにも謎の男たちが現れ、銃撃戦の末に、マヌーも落命するのだった。
 この頃のアラン・ドロンのかっこいいこと!今の学生は彼の名前すら知らないようですが。
 紺碧の空と青に、この美男子は実によく似合います。
 アイクス島に隣接する要塞島が、銃撃戦の不思議な舞台を提供します。
 再びシネ・ヌーヴォで、『カルロス』第二部と第三部を。
 カルロスらはウィーンでのOPEC閣僚会議を襲撃し、サウジアラビアのヤマニ石油相らを人質にとった。だが、リビア人随行員が殺されたことにカダフィー大佐が反発し、さらにアルジェリアの仲介により、カルロスらは莫大な身代金と交換にヤマニたちを釈放した。このため、カルロスは組織を追われる。
 国際的に有名になったカルロスに、ソ連やリビア、シリアが接近してくる。ソ連やリビアはサダト暗殺を依頼する。シリアはヨーロッパでのテロが目的だ。シリアの援助をえて、カルロスたちはブタペストや東ベルリンを行き来する。
 だが、サダトは別の組織に暗殺され、アメリカのレーガン政権はテロ対策を強化する。しかも、ベルリンの壁が崩壊して、冷戦そのものが終焉してしまう。
 この間、カルロスはドイツ人革命家と結婚し、女児まで設ける。肥え太り、落ちぶれたカルロスはシリアを追われ、リビアにも入国を拒否され、最後には仲間に裏切られてスーダンでフランス当局に引き渡されるのだった。
 自称革命家のテロリストの栄光と挫折、あるいはゆがんだ理想の堕落の、壮大な物語です。
 国際的な左翼集団の利害の錯綜が見えてきます。
 主人公はヨーロッパと中東、アフリカを股にかけ、英語、フランス語、そしてドイツ語まで駆使します。
 記録映像(とそれらしきもの)巧みに織り込まれています。
 これだけの殺人者でも、ヨーロッパでは死刑にならないのですね。
 因みに、カルロスも日本でいう「団塊の世代」です。
 シネヌーヴォへ。
 オリヴィエ・アサイヤス監督『カルロス』(2010年、フランス、ドイツ)三部作の第一部。
 1970年代から90年代にかけて活躍した国際的テロリスト「カルロス」(エドガー・ラミレス)の実話に基づく物語。
 この第一部では、ベネズエラ人のいりっち・ラミレスが、「カルロス」というコードネームで、パレスチナ解放人民戦線のコマンドになり、パリやハーグなど各地で暗躍する様子が描かれている。「カルロス」の影には常に女がある。
 「カルロス」は日本赤軍に協力し、自分を裏切った上司と警官を即時に射殺する。さらに、彼はOPEC閣僚会議の襲撃に乗り出すのだった。
 世界各地の過激派青年たちが革命を熱く語っています。1970年代とは不思議な時代でした。
 昔懐かしい車種を、どうやってあれほど集めたのでしょうか?
 主人公を演じるラミレスは何度か裸体をさらしますが、状況に応じて見事に太ってみせます。
 因みに、彼は『チェ28歳の革命』にも出演しています。
 二部、三部が楽しみです。
 六本木ヒルズの東宝シネマズへ。
 エリック・トレダノとオリヴィエ・ナカシェ監督・脚本『最強のふたり』(2011年、フランス)。
 実話に基づく作品で、フランスで大ヒットした由。
 フィリップ(フランソワ・クリュゼ)は億万長者だが、事故で首から下が麻痺し、最愛の妻まで亡くしてしまった。彼が自宅での介護者を募集すると、長蛇の列に。そのうちの一人で、貧しい黒人青年のドリス(オマール・シー)は失業手当目当てにやって来ただけ。だが、フィリップは彼を採用する。
 ドリスは粗野で下品、無知だが、愛嬌がある。フィリップは徐々に彼に心を開いていく。ドリスはフィリップを文通相手の女性と引き合わせようとするが、その頃、家庭のトラブルでフィリップのもとを去ることになるのだった。
 人種と貧富の差を友情が乗り越えていく、明るい物語。二人の笑顔が素敵です。

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