Koji Murataの映画メモ

映画に関するコメントのみお受けします。

邦画 2012年

[ リスト | 詳細 ]

記事検索
検索

全17ページ

[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11]

[ 前のページ | 次のページ ]

6月24日 邦画40

 博多から広島への途次にDVDを一本。
 鈴木則史監督『トラック野郎 御意見無用』(東映、1975年)。
 シリーズ第一作。
 トラック野郎の一番星桃二郎(菅原文太)と子だくさんのヤモメのジョナサン(愛川欽也)のコンビが疾走する。単発のはずが大ヒットして、松竹の「寅さん」シリーズに対抗するほどになる。ただし、こちらはあくまでお下品路線が売り。
 寅さんよろしく、桃二郎は毎回失恋する。今回のマドンナは 中島ゆたかで、結局彼女には彼氏がいた。これに桃二郎に片思いの女トラック野郎のモナリザお京(夏純子)らが絡む。
 他に、春川ますみ、佐藤允、湯原昌幸ら。
 1970年代後半といえば、私は小学校の高学年から中学生でしたが、その頃の大衆文化を回顧するにはもってこいの作品です。
 菅原さんも来年で80歳ですね。

6月22日 邦画39

 福岡に向かう車中でDVDを一本。
 マキノ雅弘監督『日本侠客伝 血斗神田祭』(東映、1966年)。
 シリーズ第四作。
 大正10年の神田。
 新興やくざの大貫(天津敏)は老舗の呉服問屋「沢せい」の乗っ取りを企て、若旦那(小林勝彦)を博打で借金漬けにした上、店に放火して若旦那も殺してしまう。地元の火消の頭(河津清三郎)は未亡人の英恵(藤純子)を支援しようとする。特に、新三(高倉健)はかつて英恵と恋仲だった。
 ところが、大貫は火消の頭を襲った上、英恵を脅迫し誘拐してしまう。新三は単身殴り込みをかけるのだった。
 他に、大木実、藤山寛美、そして鶴田浩二ら。
 鶴田が珍しく関西弁を話している(もともと関西人ですが)。
 火消の世界では、入れ墨を「我慢」と呼ぶらしい。
 久しぶりに京都文化博物館へ。新藤兼人特集です。
 吉村公三郎監督、新藤脚本『足摺岬』(1954年、近代映画協会)。原作は田宮虎彦。
 昭和9年。苦学生の浅井(木村功)は「アカ」の嫌疑で逮捕されたが、母の尽力で釈放された。同じ下宿は貧乏人ばかりで、新聞配達で学費を稼ぐ中学生もいた。中学生の姉・八重(津島恵子)は近くの学生食堂で働いている。
 件の中学生が強盗と疑われて逮捕され、自殺してしまう。八重は郷里の足摺岬に帰ることに。その頃、浅井も母を亡くし、ついに下宿を引き払って足摺岬に八重を訪ねる。束の間の再会を喜ぶ二人だったが、浅井は自殺を覚悟していた。浅井の自殺は未遂に終わるが、八重はすでに婚約していた。浅井は八重の幸せを祈りながら、東京に戻るのだった。
 他に、殿山泰司や御橋公、信励三、内藤武敏ら。
 下宿屋の脊椎カリエスの少年が川原崎健三、メフィストのような特高の刑事役に神田隆。
 浅井と八重はお茶の水と足摺岬で、二度離別する。
 「爺ちゃんがよき言っていた。人生はままならないから、おもしろい」とは殿山の台詞。
 単純な私は、足摺岬に行ってみたくなりました。
 自宅でDVD。
 小沢茂弘監督『日本侠客伝 刃(ドス)』(東映、1971年)。
 シリーズ11作で最後の作品です。
 明治20年の金沢。
 流れ者の松吉(高倉健)は没落士族の娘・小芳(十朱幸代)に救われ、やがて山田(辰巳柳太郎)の北陸逓送で働くことに。松吉は芸者になった小芳と再会し、旅の侠客(池部良)とも出会う。
 山田や子芳が恩を受けた野党代議士の青山(大木稔)が、選挙運動のために郷里に戻る。青木らは政府の息のかかった救国社の本堂(渡辺文雄)に狙われており、山田に助けを求める。実は、小芳の弟も救国社で囚われの身になっていた。松吉はその弟を救い出して、金沢から姿を消す。
 それから四年後。義理あって、小芳は青木と結婚している。選挙が迫り、再び救国社の妨害が熾烈をきわめる。そこに、立派な侠客になった松吉が戻って切る。青木が暴漢に襲われ、山田まで殺害される。松吉は単身、救国社に向かい、本堂らを倒すのだった。
 松吉は小芳に惚れていたが、山田はそれは叶わぬと言う。なぜだと問われて、山田は「身分がちがう」と言う。松吉には重い一言です。
 前半はややコミカルに、後半はかっこよく、高倉が松吉を演じます。もちろん、最後は池部と血まみれで男の美学を演じます。
 辰巳も飄々として、風格を醸し出します。
 他に、玉川良一ら。
 
 学生諸君と京都シネマへ。
 若松孝二監督『11.25 自決の日』(2012年)。
 山口二矢の浅沼社会党委員長刺殺事件から始まる。
 森田必勝(満島真之介)ら民族派の学生たちは左翼の学生運動を憂い、三島由紀夫(井浦新)に接近する。三島は学生たちと自衛隊に体験入隊して訓練を重ね、やがて「楯の会」を結成する。彼らは自衛隊とともに蜂起することを夢見ている。
 だが、過激派はたびたび警察に抑え込まれて、自衛隊の治安出動は実現しない。三島もノーベル文学賞を逸した。やがて、思いつめた森田たちと、三島は決起を覚悟する。
 三島夫人に寺島しのぶ(たいした出番はないが)。
 市ヶ谷のバルコニーでの三島の演説シーンは、そっくりです。記録映像も随所に効果的に挿入されています。
 とはいえ、三島や若者たちを駆り立てていったものは何か、それほど明らかにはなりません。
 展開も平板です。連合赤軍の時のような衝撃はありません。
 井浦や満島ら出演者は、「男の絆」を熱演しています。
 三島はピースを吸っていたのですね。これは意外でした。
 三島と「楯の会」の若者たちが「唐獅子牡丹」を歌う。決してうまくないが、印象的です。
 この時代に学生運動に燃え、「既成概念」の打倒を叫んだ団塊の世代が、今や「既成概念」となり、さらには、高齢者になろうとしています。この映画、この世代の人々には受けるのでしょうか。
 
 

全17ページ

[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11]

[ 前のページ | 次のページ ]


よしもとブログランキング

もっと見る

プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事