Koji Murataの映画メモ

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邦画 2012年

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 またシネヌーヴォのレイトショーに。
 今井正監督『にっぽんのお婆ちゃん』(1962年)。
 浅草で偶然であった二人の老婆(北林谷栄とミヤコ蝶々)の一日を描いたコメディーです。北林は養老院から、ミヤコは冷たい息子夫婦のもとから逃れ、自殺を考えていますが、結局果たせません。
 他に、飯田蝶子、東山千栄子、浦辺粂子、岸輝子、原泉、殿山泰司、上田吉二郎、渡辺篤、左卜全、伴淳三郎、菅井一郎、中村是好ら、一癖も二癖もある役者たちが、養老院の住人を演じています。
 しかし、何といっても北林の名演が光っています。さすがは「日本一のお婆ちゃん」と異名をとっただけはあります。
 さらに、田村高広、市原悦子、渥美清、十朱幸代、それに渡辺文雄(大阪弁は下手)ら。
 浅草の風物も見物です。
 木村功も登場しますが、彼はいまい映画の常連中の常連ですね。
 引き続きシネヌーヴォでもう一本。
 『やまびこ学校』(1952年)。
 山形県の中学校で、無着成恭(木村功)という若い教師が、貧しい農村の子供たちに生活を綴らせる「綴り方」を通じて社会の矛盾や連帯の重要性を教えていく。
 修学旅行に行けない子供たちの旅費を、クラス全体で働いて稼ぐとか、母を亡くした同級生をみなで支えようと学級会で決意するとか、今では考えられない内容である。
 同僚教師に、岡田英次、杉葉子、西村晃、金子信雄ら。無着の両親には滝沢修と北林谷栄。
 東北農村のとほうもない貧困や人身売買も描かれている。
 なんといっても、日教組が共同製作に当たっています。
 「トンコ節」が出てきます。「嫌いで嫌いで大嫌い 死ぬほど嫌いなお方でも 金という字にゃ勝てやせぬ 泣いて帯びとく四畳半 なあトンコトンコ」 誰がこんな目にあっているのか、どうしてこうなったのかを考えてみよ、と無着は子供たちに諭すのです。
 シネヌーヴォへ。
 今井正監督特集です。
 『ここに泉あり』(1955年)。
 マネージャーの井田(小林圭樹)は、高崎で市民フィルハーモニーを結成しようとしている。だが、一部のプロとアマチュアの混成チームで、しかも、田舎のこととて仕事もほとんどない。若いピアニストのかの子(岸恵子)とコンサートマスターの速水(岡田英次)は才能に恵まれているが、田舎で埋もれていくことを恐れてもいる。二人は結婚し、かの子は出産のため、ますます音楽から遠のいていく。
 財政難と団員の離脱で、一同は解散を決意するが、最後に山間部の小学校に公演に出かける。二度とオーケストラを聴く機会のないであろう子供たちから歓迎されて、彼らは演奏を続ける決意を固める。
 数年後、山田耕筰(本人)から合同演奏の機会を提案されるのだった。
 脚本は水木洋子、音楽は団伊玖磨。
 他に、加東大介、三井弘二、東野英治郎らが、例によって渋い演技を見せる。
 今井は共産党員ですが、「歌声運動」が多くの青少年を左翼運動に導いていた時代のことです。
 おんぼろチーム(楽団や球団)がみなの団結で成功する−−その後繰り返されるストーリーの原型のような作品です。
 主役、さらに脇役陣が実にうまいし、戦後の地方や農村の厳しい暮らしぶりが伝わってきます。

1月4日 邦画1

 京都シネマへ。
 石井裕也監督・脚本『ハラがコレなんで』(2011年)。
 未婚の妊婦・光子(仲里依紗)は、子供時代をすごした貧乏長屋に戻ってくる。そこでは年老いて寝たきりになった大家(稲川実代子)と幼馴染の陽一(中村蒼)、その叔父(石橋凌)しか残っていない。
 「風に任せて」生きる光子は、「オッケー、粋だね」と義理人情だけで生きていこうとする。長屋には深い義理人情が複雑に絡み合っていた。
 社会や人間への深い洞察を期待したが、台詞が軽快なだけで、後半は単なるコメディーになっていく。
 そもそも、この長屋はユートピアです。
 『川の底からこんにちは』の切れ味はありませんでした。
 それでも、仲はなかなかの存在感を示しています。

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