Koji Murataの映画メモ

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邦画 2012年

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 出張先の北九州で小倉昭和館へ。
 斉藤耕一監督『内海の輪』(松竹、1971年)。原作はご当地出身の松本清張。
 美奈子(岩下志麻)は、夫(入江保則)の浮気が理由で離婚する。その際、彼女は義弟の宗三(中尾彬)と関係をもつ。
 数年後、美奈子は松山の商家に再婚したが、初老の夫(三国連太郎)は性的不能者だった。満たされない彼女は、宗三と再会し、再び関係をもつ。宗三は大学の講師になっており、有力教授(滝沢修)の娘と結婚している。
 宗三の岡山出張に合わせて、二人は逢引するが、美奈子はもう一日、もう一日と別れを先延ばしする。この間、二人は松山の嫉妬深い女中や共通の知人に目撃される。その上、ひなびた温泉旅館で、美奈子は宗三の子供を宿していると告白する。
 男には殺意が芽生える。翌朝、男は女を宿近くの険しい山道に誘い出すのだった。
 松山や尾道、岡山など瀬戸内海の、40年前の街並みが確認できます。
 昔、父の乗っていたスカイライン2000GTという車種も画面に登場し、懐かしく思ったものです。
 中尾が若くて(これは当たり前ですが)、すらりとした男前なのには、驚きました。
 もともと短編小説だそうですが、ストーリーは清張のいつものパターンで、新味はありませんでした。
 実家で母とDVD。
 マキノ雅弘監督『日本侠客伝 雷門の決斗』(1966年、東映)。
 関東大震災から数年後の浅草。平松(内田朝雄)はヤクザの組を解散して興行主をやって来たが、借金のために小屋を観音組に渡すことになった。その頃、平松の息子・信太郎(高倉健)が海軍勤務kら一時帰宅する。平松は自殺し、信太郎が会社を継ぐことに。
 だが、観音組の風間組長(水島道太郎)と若頭(天津敏)らの執拗ないやがらせが続く。やがて、平松一家の正一(待田京介)が殺され、事態はエスカレートしていく。
 他に、藤山寛美、島田正吾、藤純子、長門裕之、村田英雄ら、お馴染みの顔ぶれ。宮城千賀子も。
 藤山が拳銃をかまえて高倉と一緒に最後の殴り込みとは、意外な展開。
 島田はさすがに渋い。
 高倉と並ぶと村田が小柄なのに驚きます。村田の浪曲はさすが。
 
 みなさん、お盆休みをいかがおすごしでしょうか?
 さて、京都文化博物館へ。
 勅使河原弘監督『おとし穴』(1962年、勅使河原プロ、ATG)。原作と脚本は安倍公房。
 九州の炭鉱で、子連れの炭坑夫(井川比佐志)が、仕事にありつこうと、ほとんど無人のぼた山を訪ねる。そこで、炭坑夫は白いスーツの男(田中邦衛)に襲われて、殺される。近くの駄菓子屋の女(佐々木すみ江)が事件を目撃していたが、犯人に金を渡され偽証するよう求められる。
 事件を取材した地方新聞の記者(佐藤慶)は、被害者が近くの炭坑の第二労組の委員長(井川)そっくりなことに気付く。さらに、目撃者が偽証した犯人像は、第一労組の副委員長(矢野宣)を示唆していた。
 事件の背景に陰謀を感じた第二労組の委員長は、目撃者の女を訪ねたが、女はすでに白いスーツの男に殺されていた。委員長は遅れてかけつけた副委員長ともみ合いになり、お互いに殺しあう。二人の死を確認して、白いスーツの男はバイクで去って行った。殺された炭坑夫の息子だけが、すべてを目撃して佇んでいた。
 殺された人々は幽霊になって再登場するが、生きている人々とはコミュニケーションがとれない。
 他に、観世栄夫ら。
 『砂の女』に続く、白黒の幻想的な作品です。
 京都文化博物館へ。
 内田吐夢監督『恋や恋なすな恋』(東映、1962年)。
 朱雀帝の御世。天変地異が発生し、陰陽師・賀茂保憲(宇佐美淳也)が宮中に向かう途次に殺される。秘伝を解釈できる高弟は二人で、保憲の夫人(日高澄子)はそのうちの一人と結託して、養女の榊の前(嵯峨美智子)を折檻で殺し、もう一人の高弟・保名(大川橋蔵)は正気を失ってしまう。
 保名は榊の前の双子の妹・葛の葉(嵯峨)と出会うが、榊の前だと思い込む。やがて、都から追手が。保名がたまたま古狐(毛利菊江)を助けたことから、その孫娘が葛の葉に化けて、保名を助ける。
 やがて、二人は子供までもうけるのだが、狐の正体がばれると、にせ葛の葉は「恋しくば尋ね来て見よ和泉なる信太の森のうらみ葛の葉」と書き記して、赤ん坊と秘伝の書を残して、消え去るのだった。
 他に、加藤嘉、小沢栄太郎、薄田研二、柳永二郎ら。
 嵯峨が三役で熱演、橋蔵も夢の中での踊りを披露する。
 アニメや狐のお面、劇中劇も登場し、意欲的だが、やや統一感に欠ける。
 シネヌーヴォへ。
 木下慶介監督『この子を残して』(松竹、1983年)。
 長崎で被爆した医師・永井隆(加藤剛)の物語。
 1981年に広島、長崎を訪問したローマ法王ヨハネ・パウロ二世の、たどたどしい日本語での、しかし、力強い説教の記録映像で始まる。
 永井は放射線医学が専門で、レントゲン診察を重ねてきたことから、余命いくばくもなかった。ところが、長崎への原爆投下では、浦上に住む妻・緑(十朱幸代)が亡くなり、永井は生き残る。妻の母(淡島千影)のもとに疎開していた子供二人も無事だった。
 永井は子供たちの行く末を案じながら、地元の復興と原爆の記録を後世に伝えることに、余命を捧げるのだった。
 他に、大竹しのぶや山口崇ら。
 最後に、成人しジャーナリストになった長男(山口)が登場し、その上、前衛演劇のような被爆の様子が描かれます。これがなければ、もっと余韻のある作品になったでしょうが、かなり説教口調になってしまっています。

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