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親ばかの不思議な力!

 ある日、4年生の女子が両親と面談に来られ、「自宅近くの某私立女子学園に入りたい!」とのこと。その学園は偏差値では62ほどだったので、生徒の偏差値を聞いてみた。「45ぐらい!」との答えにかなり難しいと直感した。だが、生徒をよく観察してみると、ハキハキと元気の良い子で、この元気さを利用できるのではと考え、本人の受験したいと言う気持ちを大切に、預かる決心をしたがもちろん不安もあった。
 生徒を預かると、母親は1〜2週間ごとに話を聞きに来塾するが、「こうして欲しい!」などとは決して言わない。生徒の状況を聞き、むしろ塾の方針や考え方を知り、協力しようとの考えのようだった。
「お母さん!勉強しなさいとは、絶対に言わないでください!」「お母さん!学習に手を出さないでください」と願うと「私はどうしたらいいのですか?」と聞く「とにかくほめてください。学習は本人の自覚が一番大切です。塾でも勉強しなさいとは決していいませんから!」と共通の認識を持つことになった。
 だが、生徒の成績は簡単には上がらず、学習の考え方や継続の重要性、「人間はなぜ学習する動物なのか?」など、基本的な考えを身につけると、5年生の後半からようやく成績が上向いてきた。
 相変わらず、母親は毎週のように来塾され話をしていく。見る見る生徒の成績は伸びはじめ、いよいよ元気さが発揮されていき、あっと言う間に自分の行きたい学校のレベルを突破していった。
 こうなるとどこの親もそうなのだが、父親が某私立女子学園ではだめだ、女子の最高峰である某学園にしたいと指定してきた。父親の考えを伝えに来た母親も困った顔である。よく考えて生徒の自宅に伺い、「最初の約束と違う!」と訴えたが、取り付く島がなく父親は聞く耳を持たない。困った「親ばかだ!」がここから「親ばかの不思議な力」が発揮された。
 親の勝手な考えだからと言って、生徒を不合格にはできない。塾の必死な努力が続き、元気な生徒は父親を信じて難しい学習もあきらめない。結果は不思議なことに最難関校を2つも合格してきたのである。
 まさに、「親ばかの不思議な力」を見た瞬間だった。だが、入学時の成績はビリに近かったが、持ち前の元気さで、中・高と変わらぬ努力が続いて、徐々に成績も上昇して大学は東大に入ってしまった。今では国費で海外に留学している。
 親が子を信じる「親ばかの不思議な力」が、10年以上の長い生徒の学習を支えたと信じる。東大でも上々の成績でそれが証拠である。
 子の成績をなじったり、勉強しなさいと脅してみたり、頑張ったら何か買ってやると釣ってみたり、どこの親も心配が尽きないものだが、「自分の子なんだから大丈夫だ!」と信じる親の気持ちが子に伝わるのだと考えている。
 学習は点数によって結果が見えやすく、日常の学習態度も両親にはよく見える。ついつい注意や文句を言いたくなるのは親だからこそである。だが、生徒の立場になると「うるさいな!」と言うことになる。
 むしろ、生徒自身が自分のすべきことを自覚し、「人間は何故学習する動物なのか?」を知り、学習を確実に実践する方法と考え方を、小学生のうちにしっかり身につけることが大切で、「勉強しないといい学校に入れないわよ!」と短絡的に生徒を導くのは、生徒の今後70年の長い将来を考えるとかなり危険である。
 特に反抗期に入った時期や、思春期に入ったらよくよく考えたいものである。慌てることなく、むしろ、「親ばかの不思議な力」を利用してみてはどうかと思うのだが?by塾長

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