猫のひとりごと・私って、野良猫のメグちゃんなの?

野良猫とこの家の人々との、とても愉快な、でもちょっと寂しい生活物語

チキンの冒険

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チキンの冒険・第4章
九、喜びと悲しみ

 四週間が過ぎて、鶏達の生活も少しずつ元の生活に戻りかけていました。
そんな時に突然にサニーが戻って来たのです。
 ジョンもピンクもとても驚きました。驚いたというよりも、それが現実なのかどうかさえ疑っていました。
「貴方、見てサニーが。」
真っ先にピンクが、遠くに見えるその姿を見つけた。
「サニーが、嘘だろう。お前、夢でも見ているのか。」そう言うと、ジョンもピンクの指差す方を見つめた。確かにサニーの様に見える姿の鶏がこちらに向かって歩いて来るではないか。
「ああ、本当にサニーみたいだが。」
「そうよサニーよ。」
「でもなあ。」
ジョンは未だ信用していませんでした。
「おい、皆、あれが見えるか。」
「ああ見えるよ。」
「本当に見えるのか。」
「見える。」
「それで何に見えるのか。」
「サニーのようだが。」皆もそれを疑っていました。
それは当たり前のことでした、既に死んでしまったと思っていたのですから。
しかし、その姿はだんだんとハッキリ見えるようになりました。
「サニーだ。サニーだ。サニーが帰ってきたぞ。」
「サニーだ。サニーだよ。」
「ああ生きていたのね。」
「ジョージ、見て、お父さんが帰ってくるわ。」
「ああ、私の息子が生きていたなんて。ああ、サニー。」
「あいつ、あの激流からどうやって戻ってきたのか。」
「ボビイも一緒か。」
「ボビイは何処に居る。」
「ねえ、私のボビイは何処に居るの。」
「ボビイの姿が見えないぞ。」
「サニーの後ろに居るのか。」
「おおい、サニー。」そう言うと、鶏達は一斉に掛けていった。そして、サニーと抱き合って喜んだ。ピンクもジョンも、サニーと抱き合って喜んでいた。
「お前、元気だったのか。そうか元気だったのか。」
そう言いながら、ピンクもジョンも飛び上がって喜んでいた。

 ローラは辺りを探し回っていた。ナイフも辺りを見回していた。そして、そこにはサニーだけしか居ないことに気がついた。
「サニー、私のボビイは。」
ローラが、今にも泣きそうな声でサニーに聞いた。
ピンクもジョンもハッとして我にかえった。
『そうか、ボビイが居ないのか。』
サニーが元気で帰った事を知って、サニーの事しか頭には無かったのです。
『ローラ、御免。』ピンクもジョンも心の中でローラに謝った。しかし、それはもう遅かった。
「ボビイ。」
そう言うとローラは倒れてしまった。
気を失ってしまったのです。
ナイフも動揺していました。
「サニー、ボビイは如何した。」ナイフは怒ったように、サニーに怒鳴りつけてしまったのです。
ナイフは、ピンクとジョンの喜びようを見て悔しくなってしまったのです。
「俺のボビイは何処に行った。」
サニーはそこに座り込むと、低く頭を下げた。
「済みません叔父さん。ボビイは私の不注意で川に落ちて、それで僕は必死になって探したけれど見つける事が出来なくて、済みません叔父さん。僕が、僕がもう少し注意していればこんな事にはならなかったのに。」
「当たり前だ、俺達はお前に留守を頼んで出掛けた。それなのにお前は子供達をあんな危険な処迄連れて行きやがった。」
「済みません叔父さん。」
「お前と言う奴は。」
「済みません。」
ジョンもピンクも、ナイフの気持ちが分かりましたので何も言えませんでした。
「済みません叔父さん。僕を殴ってください。」
サニーがそう言うと、ナイフは本当にサニーに殴りかかろうとしました。それを見たジャックとガンが中に割って入った。
「ナイフ、落着け。良いか、サニーはボビイを助けようとして、あの激流に飛び込んで行ったのだぞ。お前、そのサニーを殴ろうとするのか。落着けナイフ。」
そう言われてみれば、あの激流に飛び込むということは、よほどの覚悟が無いと出来ないこと、それをしたサニーを殴ることなど出来るはずもない。
ナイフは、止めてくれたジャックとガンに心の中で感謝した。もしもそのまま殴りかかっていたら、自分は情けない父親に戻ってしまっていただろう。
落ち着きを取り戻したナイフは、
「そうだったなサニー。済まなかったな、怒ったりして。それで、やはりボビイは見つからなかったのかい。」
「済みません。とても広い川まで行ったのだけれど、ボビイには会えませんでした。済みません。」
「そうか。ボビイは居なかったのか。分かった、もう良いよサニー。お前だけでも帰って来てくれて良かったよ。良かったと思うよ。ありがとうなサニー、良く今まで探してくれたよ。」
そう言うとナイフは、倒れているローラを抱き上げて、
「ローラ、さあ帰ろうか。もうボビイは戻って来ないよ。」と言い、寂しそうにローラを支えながら戻って行ったのです。

 皆はその姿を黙って静かに見つめていました。ナイフとローラの寂しそうな後ろ姿を、いつまでも見つめていたのです。
『ローラ、御免なさい。サニーだけが戻って来て御免なさい。』ピンクはローラに心に中で詫びていました。ローラの気持ちが分かっているから、とても辛い気持ちでした。
サニーが戻ってきたことで、鶏達の生活は少しずつ明るさを取り戻していましたが、ローラとナイフの寂しさだけは、誰もカバーしてやることが出来ませんでした。
それでも鶏達の生活は少しずつ安定してきました。

 秋も半ばになりかけたこの頃には、そろそろ厳しい冬の為の食べ物探しとか、寝床を温かくする為の、枯れ草集めなどの冬支度をする必要があるのです。
 ここでの生活は安定してきたものの、厳しい冬の事を考えると不安も有りました。その不安は、生活しているこの場所と、その穴の大きさです。
 この場所は確かに見通しは良く、危険が近づいたら直ぐに分かるけれど、それはその分風通しも良いという事です。冬の激しい吹雪の中では、この穴の生活では耐えられるかどうか心配でした。
そして、穴も小さく浅かったのですから、もしも深い雪になったら、そこは埋まってしまうかも知れないのです。さらに浅いその穴では、気温の低下が直接穴の中にまで影響されるのではないかと心配されるのです。
鶏達はそんな事を考え始めていました。

 そんな矢先に、又、新たな問題が発生しました。
                          つづく

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チキンの冒険・第4章

八、サニー

 サニーは生きていました。
サニーはアンを引き上げると、ボビイがそこに居ないことに気付きました。気付くと、何の躊躇も無く激流に飛び込みました。その激流がどれほど危険なものか、激流に飛び込むという事が、死をも意味するという事を考える余裕すら有りませんでした。ただ、ボビイを助けなければならないという、それだけを考えていたのです。
 飛び込んでみると、その流れはとても激しくて、サニーはその流れの中に沈んでもがくばかりでした。もがいていると、一瞬水面に顔を出す事が出来て、その時に息をしました。そうすると、又、激しい流れに体を吸い込まれて行きました。サニーは、どれほど多くの水を飲んだか分かりません。自分は、この流れの中で死んでしまうと思いました。そんなでしたから、飛び込んだものの、ボビイを探す事など出来ませんでした。ただ、流れに逆らわず流されただけなのです。それでも、どうにか川岸に打ち上げられるという幸運に恵まれました。

 サニーはグッタリとしていたが体を起こして、その打ち上げられた処から更に下流に探しながら下って行きました。ジョン達が探しに来た時には、サニーはもっともっと下流で探していたのです。
 サニーも必死にボビイを探しました。それは、サニー自身が自分の責任を感じていたからです。自分が、ボビイとアンの事にもっと注意していれば、このようなことにはならなかったという責任感が有りました。サニーは自分を責めていました。その為にボビイを探して川下へと移動していったのです。
 ジョン達が諦めて帰った後も、サニーはボビイを探していました。それは、二週間近くも探しながら、川を下っていったのです。そうすると川の流れは緩やかになり、その幅も今までの川とは全く違う広々としたものに変わりました。そうです、そこは海に近づいていたのです。しかし、それを見た事もないサニーにとっては、それは未知のものでした。
そして、遂に河口まで来てしまいました。
『もうこれ以上行けないのか。』
サニーもここまで来て、ボビイを探す事を諦めかけていました。
『ボビイ、お前は何処まで行ってしまったのか。』
「ボビイ。」
サニーは、海に向かって大きな声で呼びかけましたが、帰ってくるのは波の音だけでした。
悲しくなってきました。そして、そこに座り込み、海の彼方を見つめていました。
『それにしても、ここはなんと広い川なのか。』
それが海とは知りませんでした。とてつもない広い川だと思っていたのです。
『こんなに広い川ではもう探す事は出来ない。ボビイ、御免。俺がお前達を見ていなかったばかりに、こんな事になってしまって。ボビイ、済まない。』そう思いながら眺めていました。

 やがて夕刻になり暗くなってきました。
疲れ果てたサニーは、そのままそこに倒れるように寝込んでしまいました。その夜は、一度も起きる事無く眠り込みました。そして、朝を迎えたのです。
朝日と共にサニーは起きました。
サニーは、今までに見た事もない、美しい日の出を見ていました。
『ああ、美しい。』
『ああ、何て美しいのか。このように美しい日の出は初めてだ。』
海が、太陽に反射してキラキラと輝いていました。海が、朝日で染まっていました。
『ボビイはこのように美しい処迄行ってしまったのか。』そのようにも思っていました。
「ボビイ。」
再び大きな声で呼びかけました。そして、暫くその日の出をボンヤリと見ていました。
暫くたってから、サニーは自分の足元にふと目をやりました。そこには多くの貝や海草が、岩に一杯付いていました。そこら中の岩にびっしりと付いていたのです。しかし、この時は未だ、これが食べ物になるとは考えていませんでした。
『何だこれは。』
そう思ったサニーは、その貝を突いて貝殻を広げました。するとその中には美味しそうな貝の身が入っていたのです。
『これは美味そうだ。』
それを口に入れました。
『美味い。こんなに美味い物は初めてだ。』
その美味さにとても驚きました。
海草も食べてみました。
『美味い。これも美味いぞ。』
サニーが食べたその貝は岩牡蠣でした。ふっくらとしたその肉質には甘みがありました。
『こんな美味い物がこれほど有るなんて。』
辺りの海岸の岩に、それは一面に付いていたのです。見渡す限り、貝に覆われた岩浜になっていました。
『世の中にはこのような処が有るのだなあ。ここならば食べることには、何の苦労も無いなあ。』そんなふうに考えていました。
暫くそこに留まり、多くの貝と海草を食べて元気を取り戻したので、サニーは皆の処に戻ることにしました。
『ボビイの事を、どのように説明したら良いのか。』そんな事を考えながら戻って行きました。
サニーは、ボビイをこのような事にさせてしまった責任は、全て自分に有ると考えていた。
帰ったら、自分の判断の甘さ、未熟さを素直に謝ろうと考えていました。
重い足取りで皆のところに戻って行ったのです。


 サニーが居なくなってから、既に四週間が過ぎていました。
鶏達は、既にサニーもボビイも死んだものと考え諦めていました。
鶏達の生活は、サニーとボビイが居なくなってからは、とても寂しいものになっていた。
誰かが、その寂しさを紛らわそうと何かをするのですが、それも一時の会話で終わってしまい、再び寂しさに襲われるのです。
ローラもチッチも、思い出しては泣いている事が有りました。
ピンクは元気そうにしていましたが、内心は寂しくて仕方がなかったのです。
ピンクもローラのように泣きたかったのです。でも皆を困らせないようにと思い、必死に泣かないようにしていたのです。
 ジョンはそんなピンクの気持ちを知っていました。
「ピンク、おいで。」そう言うとジョンはピンクを抱きしめた。
ピンクはジョンに抱かれると、直ぐに体を小さく震わしていました。声を出さないで泣いていたのです。そしてそれを分かって、優しくしてくれたジョンの気持ちも嬉しかったのです。
『ジョンは私の気持ちを分かっていてくれている。ありがとうジョン。』
ピンクは思い切り甘えて泣いていました。
ジョンは、そんなピンクの頭を優しく撫でていました。
『ピンク、そんなに頑張らなくても良いよ。泣きたい時は泣いても良いのだよ。』
心の中でそう言っていました。
                        つづく

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チキンの冒険・第4章

七、絶望

 ジョン達は岩の下とか倒木の陰を覗き込み、草を掻き分け、水草を退けて、サニーとボビイを探しながら川を上って行きました。
 川を下って探していた時は、急いでいた事と、なんとか早く探して助けたいという願いから、その行動はとても素早いものでしたが、今となっては諦めの気持ちになっており、その足取りはとても重くて遅いものでした。皆、項垂れて、肩を落として探していたのです。この頃には、もう見つからないだろうと思っていましたが、それでも諦める事はできず、探し続けていたのです。
「サニー。」
「ボビイ。」
「聞こえたら返事をしてくれ。」
そう言いながら探しました。
勿論、何の返事も有りませんでした。それでも呼び続けました。そうするしか無かったのです。返事が返ってくることは無いと分かっていたのです。
上りのその行動は、下りが二日間でここ迄探しに来たのに、サニー達が落ちたその場所まで来るのに、四日間も掛かりました。それ位に疲れ果てていました。絶望感が、いっそうの疲れを誘っていたのです。

 ナイフは、「ボビイ、ボビイ」と呼びながら泣いていました。ジョンも、ナイフと同じ様に泣きたかったのですが我慢をしていたのです

 ジョンは考え込んでいました。
チッチが亡くなり、今度はサニーまでもこのような事になってしまう。何故こうなってしまうのか。幸せが本物になりかけたと思うと、その幸せが突然の出来事で去って行ってしまう。それは何故なのか。そんな事をジョンは考えていました。考えても、考えても、答えは見つかりませんでしたが、それでも考え続けていました。

 サニーとボビイが、川に落ちた処迄戻ってきました。結局、何の手がかりも見つける事ができませんでした。
鶏達は、岩の上に座り込み、その激しい川の流れを見つめていました。誰も何も言いませんでした。どの鶏も黙って見続けていました。とても静かに時間が過ぎて行きました。川の音と、風の音だけが寂しく聞こえていました。
 数時間はそこに居たのではないでしょうか。ガンが静かに話し始めました。
「ジョン、ナイフ、もう良いだろう。帰ろうか。きっと皆も心配しているよ。帰ろうよ。」
「・・・・。」
ジョンもナイフも、川を見たままで返事をしませんでした。まだ諦め切れないのです。
ジョンが川を見つめながらポツリと言いました。
「サニー、もうお前に会えないのか。」
その言葉を聞いたナイフが、また大きな声で泣き始めました。誰をはばかる事無く、大声で泣いたのです。
「ボビイ、何でお前は俺を置いて行ってしまう。」
そう言いながら泣いていました。
悲しくて泣いている二人を、静かに見ていたジャックが言いました。
「お前達の辛いのは分かるが、もうこれ以上探しても見つからないだろう。だから・・ピンク達も心配していると思うから帰ってやろうよ。な、ジョン。」
「うん。」
「俺もチッチの事を思うと辛いよ。この事をどうやって説明してやればいいのだ。チッチはまだ子供を生んで間が無いのだよ。それなのに、ジョージの父親が死んだなんてどう言えばいいのか。辛いよ。ジョージは、父親の顔を殆ど知らなくて・・。」そう言うと、ジャックの頬に大きな雫が落ちた。そして「ウウッ。」と言って頬を歪めると、その後はナイフと同じ様に大声で泣き始めた。
ジョンも泣きました。
ガンも泣きました。
 
 ジョンは、泣きながら立ち上がるとフラフラと歩き始めた。皆が心配しているので戻る事にしたのです。
ナイフも、よろよろと立ちあがって歩き始めました。ジャックも歩き始めました。ガンも歩き始めました。
皆、泣きながら歩いて行きました。
「ワアワア。」と泣きながら歩いたのです。
そして、母親達の処に戻って来ました。
その様子を見た母親達は、その結果がどのような結果であったのかは直ぐに分かりました。
出迎えた母親達も泣きました。泣き崩れてしまいました。
チッチも、小さな子供を抱きしめて泣いていました。
アンもメアリーも泣きました。
皆は抱き合いながら泣き続けました。泣いて、泣いて、泣き続けました。そうするしかなかったのです。
涙が枯れるまで泣き続けました。
悲しい悲しい夜になりました。とても寂しい夜になりました。その夜は、ほとんど誰も眠る事が出来なかったでしょう。
夜はとても永い時間でしたが、それでもいつしか朝になりました。
ジョンは、朝になって母鶏達の姿を見て驚きました。その姿は想像も付かない姿でした。
この数日は、殆ど何も食べずに、ジョン達の帰りを待っていたのではないでしょうか。
たったの数日のことであったのに、皆、げっそりとやつれ、変わり果てていたのです。
特にやつれ方のひどかったのはローラでした。ローラは、顔の羽が抜け落ちているようにも見えました。それ位に激しく痩せていました。
ジョンはその姿を見て、皆がどれくらい心配していたのか、それが良く分かりました。
勿論、ピンクも同じでした。立っているのがやっとのことの様でした。立つ力も無くなるほどに心配していたのです。
ピンクは、食事は勿論、水の一滴も取っていなかったのです。心配で食べたり飲んだりすることは出来なかったのです。
それは、他の鶏達も同じだったようです。

 ジョンはその様子を見て『これではいけない。なんとかしなければ母親達まで倒れてしまう。』そう考えた。
そう考えるとジョンはナイフに言った。
「ナイフ、俺達は泣いてはいられない。この様子を見てみろ。皆が死んでしまうぞ。」
ナイフも、ローラの様子を見てそう思っていました。
それはジャックも同じでした。『このままではチッチや幼い子供まで死んでしまう。』
と思ったのです。
「皆、悲しいのは良く分かる。それは誰だって同じだよ。でもな、泣いていてばかりじゃ駄目だ。そんな事をしていては、皆が病気になってしまうぞ。そんな事は、サニーもボビイも喜ばないぞ。いいか皆。これからはサニーやボビイの分まで俺達が生きよう。そうする事が死んでしまったあいつらに。」そこまで言うとジョンは涙を拭いた。話しながら涙が出てきたのです。そして、
「サニーとボビイを悲しませないように、俺達はサニーとボビイの分まで頑張って生きて行こう。」天を見上げてそう言いました。
皆はまた泣き始めた。大きな声で泣き始めた。
「ジャック、ナイフ、ガン、思いっきり美味しい物を探しに行くぞ。思いっきり美味しい物を腹一杯に食べるぞ。」ジョンは大きな声で父親達を励ました。
勿論、鶏達はジョンの気持ちや、言いたい事は直ぐに分かりました。
「そうだ。美味い物を採って来るぞ。サニーとボビイの好物を採って来るぞ。」
その言葉で雌鶏達は又泣きました。
「採って来るぞ。採って来るぞ。」
「待っていてくれ。採って来るから待っていてくれ。」そう言うと父親達は出掛けて行きました。

 食べ物は沢山取れました。サニーとボビイの好物も採れました。
そして父親達は戻ってきました。
その頃には、母親達はもう泣いていませんでした。泣き疲れて夢遊病者のようにグッタリとしていました。
「さあ食べるぞ。食べて元気を取り戻すぞ。サニーやボビイを悲しませないように食べるぞ。」
「ピンク、お前も食べよ。サニーの為にも食べよ。お前がこのままではサニーも悲しむよ。さあ食べよう。」
「うん。」
「さあ、これを食べよ。」そう言ってジョンはピンクに食べ物を差し出した。
ピンクは食べ始めましたが。食べ始めるとまた泣き出した。泣きながら自分の涙と一緒に食べていました。
「良いんだ、それで良い。とにかく食べよ。食べないとお前が倒れてしまう。食べてくれ。」
「うん。」
「俺も食べるぞ。腹一杯に食べるぞ。」
「うん。」
「サニーの分まで食べるぞ。」
「うん。」
「うん」と頷くとピンクはジョンの顔を見た。
ジョンの瞳にも涙が浮んでいました。
その顔を見て、可笑しく思ったのかピンクがニコリと微笑んだ。
ジョンも口一杯に食べ物を放り込んだまま笑い返した。
「ウフフ。」
「アハハハハ。」
ジョンも笑った。
 その様子を、周りの鶏達は不思議そうに見つめていた。
子供が死んで、気でも狂ってしまったのかとも思ったが、それを切欠に皆も笑い始めた。
「フフフ。」
「へへ。」
「アハハハ。」
「ハハー。」
訳が分からず笑いました。笑って食べました。口汚く散らかして食べました。腹一杯に食べました。もう食べられないと思う位に食べました。
誰かがゲップをしました。
そして食べるのを止めました。
「もう食べられないな。これで十分だ。」
「そうね、もう食べる事はできないわね。」
「そうだよ。だってサニーとボビイの分まで食べたのだからなあ。」ガンが言った。
「そうね・・・。」ピンクの寂しそうな返事を聞くと、ジョンはガンを睨み付けた。
「ガン、もうサニーとボビイの事を言うな。」
「ああ、すまない。」
「ピンク、御免。」
「うん、良いわよ。」
「これからは気を付けるよ。」
「・・。」
ピンクの頬を、一筋のとても大きな涙が流れたのでした。

                           つづく

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チキンの冒険・第4章

六、パニック

 アンとメアリーは「サニー、ボビイ。」と悲鳴とも聞こえる叫びで呼び続けましたが、この声は激しい水の流れの音にかき消されてしまいました。
「サニー、ボビイ。」
「兄さあん。」尚も呼び続けましたが、返事は返って来ません。
アンとメアリーは、事の重大さに気付くと、急いで引き返すことにしました。助けを呼びに急いで帰って行きました。
「アン、急いで。お父さんのところに。急いで。」メアリーは必死で駈けて行きました。

 戻ってきたメアリーは気持ちがとても動転していたので、事の重大さを正確に伝えることが出来ません。
「ママ、大変。ボビイが川に。」
「ボビイが如何したっていうの。」
「川に、川に。」
「川に如何したの。」
「落ちた。」
「それで、今、ボビイはどこに居るの。」
「居ないの。」
「どう言うことよ。居ないってどう言う事なの。」
「川に落ちて居なくなったのよ。」
「居なくなった。」
「大変よ、助けて。」
ローラは、やっとボビイの身に危険な事が起きたと察しました。
「それでサニーは如何しているの。」
ピンクも、サニーの事が心配になり問い掛けました。未だこの時は、サニーはボビイを探しているのだろう・・位に考えていた。
「サニーも居なくなってしまったの。ボビイの後を追い、川に飛び込んだの。そしたら、サニーも居なくなってしまったの。」
その話を聞いたピンクとローラの慌てようは大変なものでした。心臓が止まってしまうかのように驚きました。実際、ローラは目が眩んで倒れてしまいました。
「ママ、如何したの。」
突然倒れこんだローラを見て、メアリーは叫んだ。
「ママ。」
「しっかりして、ローラ。」ピンクは、ローラにしっかりするように言いましたが、ピンク自身もショックで倒れそうになっていました。
「お兄ちゃんが、居なくなってしまった。」アンが泣いていました。
その話を聞いていたリリーもチッチも、自分が何をしたら良いのか分からなくなるくらいに驚いていました。

 チッチにしてみれば、未だ子供が生まれたばかりなのです。それなのに、父親であるサニーがいなくなるなんて、考えることも出来ませんでした。
「リリー、ジョン達を探しに行ってきて。急いで。」大きな声を上げた。
ピンクは我に戻ると、リリーに父親達を探しに行くように言いました。そして更に、
「アン、貴女はここでジョンが戻って来るのを待っていて。戻って来たらサニーが川に落ちた処に急いで案内するのよ。分かったアン、出来るわね。」
「うん。」
「メアリー、私をその川に連れて行って。ローラ、貴女も来るのよ。」
ピンクの指示は素早かった。
「分かったわ。案内するわ。」
メアリーはそう言うと急いで走った。
「チッチはここに居て。」ピンクとローラはその言葉を残して、メアリーの後を追って行きました。
チッチは泣いていました。泣いてオロオロとしていました。気が動転して、どうしたら良いのか分からなかったのです。若い母親には、未だ的確に自分が何をしたら良いのか判断することができなかったのです。

 ピンクとローラとメアリーはサニー達が落ちた処に来たものの、何もする事が出来ませんでした。おろおろとして大きな声で泣くばかりです。
「サニー。」
「ボビイ。」
その叫びは空しく響きました。
「サニー、何処に居るの。」
「ボビイ、返事して。」
倒れこんで泣き叫びました。

暫くの間、泣いて叫んでいると、ジョン達が走って駆けつけて来た。
「ここか。ここから落ちたのか。」
「サニーはここから飛び込んだの。ボビイはあそこから落ちたの。」
「ここからか。ここから落ちたと言うのか。」そう言うと父親達の行動は素早かった。
この激しい流れの中に落ちたと言う事が何を意味しているのか、ジョン達にはその重大な意味が分かっていました。
「良し分かった。お前達はもう戻れ。戻って待っていろ。良いかどこにも行くな。」
ジョンはそう言うと更に、
「良いか良く聞け。俺達は暫く戻らないかも知れない。それでもどこにも行くな。必ずそこで待っていろ。食べ物が無くなった時だけ、協力して近くで探せ、決して遠くには行くな。それ以外は動くな。外にも行くな。良いか、分かったか。」険しい顔になっていました。厳しい表情です。張り詰めたものがありました。

 ジョン達は事の重大さが分かっていたのです。この川の、激しい濁流に飲み込まれればどうなるのか。今、サニーとボビイの身に何が起きているのか、冷静に判断する事が出来ていました。
サニーとボビイの生死は、この一瞬に決まりつつあることも分かっていたのです。一時の猶予もありません。探し当てる事が最も重要なことなのです。
ピンク達も、父親達のその険しい表情を見て、今、何がどうなっているのか分かりましたので、素直に戻って行きました。
「ジョン、お願い、必ず助けて。探してきて。」
「ああ。」そう答えたものの、その難しさは既に分かっていました。ある程度の覚悟が必要なことも分かっていました。それ位に厳しい状況でした。

 ピンクたちを見送ることもなく、ジョン達は川下へと急いだ。岩の淵や下を覗き込んだり、川淵の草を掻き分けたりしながら下っていった。
「サニー。」
「ボビイ。」
そう叫びながら、捜し歩きました。
呼びかけても何の返事も有りませんでした。
それでも探し続けました。日が暮れて暗くなっても探し続けましたが、見つける事は出来ませんでした。

 朝になりました。一晩中捜し歩いて、一睡もしていませんでしたのでクタクタに疲れていましたが、それでも探し続けた。
食事も取らずに朝から夕刻まで探し続けていましたが、何も手がかりを見つける事が出来ないで、その日の一日も空しく終わり、暗くなってきました。

 どれ位の距離を探したのか、誰も分からなくなっていました。自分達が何処まで来たのかも検討もつきません。そしてジャックが遂に倒れこんでしまいました。疲れと、一睡もしていない眠気と、空腹とで立っていられなくなってしまったのです。
ジャックが倒れると、それに引きつられてナイフもガンもジョンも倒れこみました。
ナイフは「ボビイ。」と言うなり大声で泣き出した。
探し始めてから今まで、誰も一言も何も言わないで探していたのです。それが、疲れでへたり込むと、一気に糸が切れたように泣き始めました。探しても見つからないということがどう言う事か、皆は分かっていました。
それは、口にするにはとても恐ろしいことなのです。
そのことは誰も言いませんでしたが、現実にその事が確実になりかけていたのです。
「ボビイ。」ナイフは、岩に手を打ち付けていました。大粒の涙がその岩に落ちていました。それはジョンも同じでした。ジャックもガンも泣いていました。
「サニー。」
「ボビイ。」
「サニー、出てきてくれ。頼む、生きていてくれ。」
それは空しい願いでした。
「サニー。」
「ボビイ。」
暗闇に、悲しく叫び声が木霊していた。
疲れきって、項垂れて、へたり込んで、倒れたままで朝を迎えていたのです。

 既に鶏達はその恐ろしい現実を理解していた。理解していたから、誰もその事を言いません。
もやは、探すところは有りませんでしたが、ジョンは言いました。
「もう一度、ここからサニー達が落ちた処迄探しながら上がって行こう。」
「ああ、そうしよう。」
そう言うと重い足取りで、今探しながら来た上流の方に戻り、フラフラと歩いて行きました。
それは、とても辛くて悲しい行進でした。
既に、ジョン達は探しても見つからないだろうと覚悟をしていた。仮に見つかったとしても、それは悲しい姿になっているだろうと・・。
そう考えていたから、その行動はとても辛い悲しい行動だったのです。
絶望的な行動でした。
                          つづく

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五、危険な遊び

 鶏達の生活が、楽しく続いていたのは言うまでもありません。
可愛い孫まで生まれたジョンとピンクは、こんなに幸せな生活を送っていて良いものだろうかと思う程でした。それ位に楽しい生活になっていたのです。最初に、鶏小屋から出て来た時には、想像もできない事でした。この長い旅で、今が一番の幸せを感じる時でした。

 ジョンもピンクも、余りにも幸せが大きくて、今までの辛かった、苦しかったことなど全て忘れてしまったかのようでした。そして、この幸せが何時までも続くと、安易に思ってしまうのです。
 しかし、現実はそんなに甘いものではありません。常に、繰り返しが起こるのです。その繰り返しが、直ぐ近くにまで迫っていました。それは、その幸せから、心に緩みから発生した事によるものなのかも知れません。

 大人のように大きく成長したボビイは、体を持て余していました。自分も大人達と同じ様にしたかったのですが、時々食料探しに連れて行ってもらえる以外は、大人達の仲間入りをさせてもらえなかったのです。その原因は、ボビイの性格によるものでした。
 ボビイと一緒に行動する大人達は、ボビイの協調性の無さ、落ち着きの無さに少し嫌気が差していたのです。その為に、ボビイを誘い出して一緒に行動するのを嫌がっていました。ボビイが一緒に居ると仕事が捗らないばかりか、ボビイの自分勝手な行動を見張っているだけで疲れてしまうのです。ボビイのその性格は、小さな子供の頃からの、甘やかした子育てによって生まれたものでした。その性格は、親達が注意しても、もう直らないところまできていました。
 この頃には、ナイフもローラも、自分の子育てが失敗だったと気付いていました。しかし、それに気付いても、もうそれは遅かったのです。

 ある日のことでした。
ボビイが、サニーに言いました。
「兄さん、どこかに遊びに行こうよ。」
サニーは、その日は食べ物探しに出掛けていなかったために、特にやることは無かったのでした。朝から体を持て余してのんびりとしていたのです。
「そうだなあ。天気も良いからどこかに行こうか。」時間つぶしに丁度良いのかと安易に考えて、返事をしてしまいました。
「行こう、行こう。」ボビイは退屈をしていたのですから、『待ってました』とばかりに喜んだのは言うまでもありません。
「他の子供達も行くか。」サニーは、アンとメアリーにも声を掛けました。
「連れて行ってくれるの。嬉しいわ。」
「ワア、兄さんありがとう。」メアリーとアンは大喜びです。
 そして、サニーはチッチに「子供達と遊びに行ってくるからジョージを頼むよ。」と言い残して出て行ったのです。

 ピンクは、ボビイが一緒という事で少し気がかりになりましたが、その時は、それ程大きな問題が発生するとは考えてもいませんでした。これが平和ボケと言うものなのかも知れません。それ程に、平和感を感じていたのです。もしもこの時に、ジョンや他の父親達が居たのなら、少しは状況が変わっていたのかもしれません。父親達がその場に居たら、行き先の確認とか、ボビイの行動にについて事前に注意とかをしただろうし、サニーに対しても心構えをハッキリとさせただろうと思われる。父親達は、その日は全員出かけていて、誰も居なかったのです。
 今までとても慎重に皆の事を世話していたピンクでさえ、この時ばかりは気の緩みがありました。この気の緩みが、取り返しの付かない事件を発生させるのです。

 サニーと他の子供達は、川の下流の方に遊びに行きました。下流は川幅が狭くなっており急流もありました。平原を流れる川は、流れがそれ程急では無いのですが、その流れは平原から森の中に流れており、森の中では川幅も狭くてとても早く、激流になっていました。そこで遊ぶ事はとても危険なことです。子供達にとっては、その場所は初めて来た場所です。そこは、子供達にとって、とても興奮する遊び場所でした。ボビイにしてみれば、荒々しいこの流れが、何時もの鬱憤を晴らすのに丁度良い感覚だったのです。それは、メアリーもアンも同じでした。

 サニーは子供達をここに連れてきた事が、それ程危険なこととは思っていませんでした。皆は、自分が見ていれば、危険にはそれ程近づかないと考えていたのです。否、自分の事は自分で守れる位に考えていたのかもしれません。そして、その判断が甘かったと反省するまでに、それ程多くの時間は必要有りませんでした。
「サニー兄さん、ここは凄いなあ。こんなところが有ったの。兄さんはここでも魚を捕っているの。」
「冗談を言うなよ。こんなところで魚を捕るわけ無いだろう。今日お前たちをここに連れて来たのは、この流れを見せてやりたかっただけだよ。」
「そう、でも凄いなあ。岩に当って、こんなに激しく水飛沫が飛ぶなんて始めて見たよ。」
「そうだろう。凄いだろう。」
「それに、ここは涼しいなあ。」
「それは水飛沫のせいだよ。涼しくてとても気持ちが良いだろう。」
「兄さんありがとう。」ボビイはその流れを見つめていました。
「怖い。」アンは流れの激しさに恐れをなして、怖がっていました。
メアリーはそんな流れには近づかないで、木陰で休んでいました。

 サニーは、ボビイやアン達をここに連れて来た事によって、少しばかりの優越感を感じていたのです。その優越感とは、『自分はお前達の知らない、このような処迄知っているのだ。俺は大人だ。』というものでした。
その優越感がとんでもない事になってしまうのですが。

 サニーには、明らかに気の緩みが有りました。
ボビイとアンは、サニーよりもほんの少し上流で遊んでいました。
サニーは、ボビイとアンの行動を、その時は見ていなかったのです。のんびりと岩陰で居眠りをしていたのです。
そして、事件は一瞬にして起きてしまいました。
ボビイとアンは、危険な岩場の上で遊んで居たのです。遊びに夢中になり、そこが危険な場所ということを忘れてしまっていました。
その岩場の岩は濡れていました。濡れていただけではなく、岩にびっしりと苔が生えていたのです。つまり、その岩場はとても滑り易くなっていたのです。
ボビイもアンも、苔の上に乗ると滑るという事をまだ知りませんでした。今までに、その様な事を学習する場面は無かったのですから、それは当然の事なのですが。
ボビイとアンは、その岩の上で楽しそうに遊んでいたのです。

 上流から、赤い実が付いた木の枝が流れてきました。
アンはその枝を見つけるとボビイに言いました。
「あれ、赤い実が付いているわ。こちらに流れて来るわ。」
「ああ、あれか。取ってやるよ。」
「ありがとうボビイ。」
それはとても危険な会話です。けれども、その会話はサニーには聞こえません。流れの激しさで水の音が大きくて、その話し声が消されてしまっていたのです。
「よし、アン俺の手を持っていてくれ。」
ボビイはそう言うとアンに自分の手を差し出し、もう一方の手で枝を取ろうとした。そして岩の淵まで来て、手を流れの方に差し出した。
枝はゆっくりと近づいて来たが、その枝はボビイが考えていたより、離れている処を流れて来たのです。
その為に、ほんの少しだけ手が届かないのです。
ボビイは、それを取ろうと思い切って体を差し出した。
その一瞬でした。ボビイの足がツルリと滑り、流れに落ちてしまったのです。それは一瞬の出来事でした。
アンも、ボビイの手を持っていた為に、一緒に流れに落ちてしまいました。
「ああ。」ボビイとアンが大きな声を発した。その声と一緒に「バシャ。」と言う大きな物が川に落ちる音がした。
メアリーはそれを見ていた。
「キャー、ボビイが。」メアリーが悲鳴を上げた。その悲鳴は森の中を響き渡った。
サニーにその悲鳴が聞こえた。
サニーの、その光景を見た瞬間の行動は素早かった。
激流の中の、入れるところまで入ると必死に手を差し出した。激しい流れに向かって体を差し出した。そして激流に揉まれながら流れて来たアンの手を必死に摑んだ。アンとボビイの手は握られたままでした。手を繋いで流れて来たのです。
サニーがアンの手を摑んだ事により、アンとボビイは岸に辿り着けるかと思ったが、アンには、その流れの強さに勝てるだけの握力は無かった。
アンはボビイの手を離した。
アンがボビイの手を離した事により、アンだけはかろうじて岸に上げ助ける事が出来た。
サニーは、自分の危険など全く考えることは無く、アンを助けたのです。正確に言うとするなら、何かを考える余裕も無く、救助に当ったということです。
そしてアンは助かりましたが、ボビイの姿は既に流れの中に消えていました。
サニーの、アンを助けた後の行動もとても素早いものでした。
サニーは、「ボビイ。」と大きな声で叫びながら、夢中で流れの中に飛び込んで行きました。
ボビイを追いかけたのです。
この激流に飛び込むということは、自ら死を選ぶと同じ位に危険で無謀な事なのです。でも、サニーには、その危険を考える余裕すら無かったのです。

 サニーの姿も、一瞬にして流れの中に消えてしったのは言うまでもありません。
                         つづく

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