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生活保護の減額

「生存権保障」崩壊の恐れ

 厚生労働省は、来年度の予算編成に向けて生活保護費のうち、食費や光熱水費に充てる生活扶助の基準を引き下げる方向で検討している。ケースによって保護を受けていない低所得者層が保護世帯より生活費が下回っているため、勤労意欲の減退につながらないよう是正が必要というわけだ。

 確かに、年金生活者や、働いても楽な生活ができないワーキングプア層の中には、保護世帯より所得が下回っている現実がある。国の生活扶助基準の設定は、一般国民の消費水準と比べて均衡を図る考え方に立ち、国民の消費動向や社会経済情勢を総合的に判断して改定するとされている。要するに、低所得者層の所得の最低ラインが引き下がってきたから、扶助基準もそれに合わせて見直すべきだとする理屈である。

 時々の国民の暮らし向きに、扶助基準が規定されてくるのは当然だろうが、実際に生活保護を受ける人たちの現実の生活を直視し、それが憲法でうたう「生存権保障」にかなうか、といった視点からの検証が国の検討から欠落してしまっているのが気になる。

 生活扶助は食費を中心とした第一類、光熱水費などの第二類からなり、第一類は世帯人員が増すにつれ支給額が増える。そのため単身者で自炊もままならないお年寄りの場合は、現行基準でも厳しい生活といわれる。これを補う高齢加算は昨年三月に廃止された。

 生活保護を受けるある男性(77)=横浜市在住=の実質生活費は、受給額から光熱水費、住宅の共益費などを除いて月約六万円。自炊ができない。一日二食分の市販弁当とお茶などを買えば一日分の生活費二千円はほぼ尽きる。「これ以上(生活扶助を)減らされたら一日一食かな」と男性。服や運動靴はこの数年買っていない。

 男性は燃料費名目の冬期加算(月額三千九十円)も、必要な雑貨品購入や理容代に回し、寒くてもストーブをつけない。実態を知る民生委員は「石油高騰の影響から、今冬は凍死するお年寄りだって出かねない」と心配する。

 中流層が裕福、貧困の二層に急速に分かれる社会にあっては、生存権を保障するセーフティーネットが欠かせない。「健康で文化的な最低限度の生活」の中身が議論され、例えば「バランスのいい栄養価の一定の食事が一日に三回取れる費用」といった具体的な最低限度の生活ラインを示すべきだろう。生活扶助の基準はその保障ラインであり、それよりも低い低所得者層にも救済策が必要だ。

 厚労省は来年度予算で社会保障費の伸びの二千二百億円抑制を迫られており、診療報酬の薬価引き下げなどでは足りず、生活保護費まで手をつけようとしている。受給者の生活苦の実態を踏まえない扶助基準引き下げは、生存権保障の崩壊につながりかねない。

神奈川新聞社の社説
 妊婦健診を一度も受けず、生まれそうになってから病院に駆け込む「飛び込み出産」が増えている。今夏、奈良など各地で妊婦の搬送受け入れ拒否が発覚したが、病院側が断った理由の一つは「未受診」だった。医師からは「妊婦としての自覚をもって」と悲鳴が上がる。一方で、未受診には分娩(ぶんべん)できる施設の集約化や格差拡大による経済苦なども背景にある。


 「出血が止まらない。たぶん妊娠している」

 仙台市立病院(若林区)に9月上旬の日曜日、30代女性が飛び込んできた。

 健診を受けたことがなく、妊娠何週目かも分からない。診察したところ切迫早産で、胎児の体重は2千グラムをわずかに上回る程度と思われた。

 「緊急帝王切開が必要。出産後にすぐに新生児集中治療室(NICU)もいる」と判断されたが、医師がほかの処置中だったため、別の病院に搬送した。赤ちゃんは無事に生まれたが、「もし受け入れ先がなかったらどうなっていたか」と同病院の産婦人科部長は振り返る。

 神奈川県産科婦人科医会が、周産期救急搬送システムの八つの基幹病院を調べたところ、03年に20件だった飛び込み出産は、07年1〜4月に35件。通年では100件を超える見込みだ。

 妊婦の救急搬送の受け入れ拒否の原因として、医師やNICU不足のほかに、「未受診」があるといわれる。未受診に特徴的なのは、リスクの高さと出産費用の未払い問題だ。

 日本医科大多摩永山病院の中井章人教授が、97年1月〜今年5月に同病院で飛び込み出産をした妊婦41人を分析したところ、子が死亡したのは4例。周産期(妊娠22週〜生後1週間)の死亡率は、通常の約15倍だった。

 未受診だった理由で最も多かったのは、「経済的な理由」で12人。41人のうち11人は出産費用を病院に支払わなかった。

 搬送受け入れ拒否問題を受け、奈良県立医大が緊急調査をしたところ、同大学病院への飛び込み出産は98〜06年に50件。妊婦・新生児ともに異常は多く、妊婦の胎盤早期剥離(はくり)は2人で通常の10倍、呼吸障害など治療が必要な新生児は19人と通常の約20倍だった。小林浩教授(産婦人科)は「未受診だとリスクが非常に高い。妊婦さんも家族もそのことをよく知って、必ず健診を受けてほしい」と話す。

 ただ、未受診の背景にあるのは経済苦だ。生活保護の出産扶助を利用した人は、97年は全国で839人だったが、06年は1396人に増えた。

 健診費用は1回5千円〜1万円程度。厚生労働省によると、健診は14回程度が望ましく、最低5回は必要とする。だが自治体の公費助成は平均2.8回にとどまる。

 茨城県立医療大学の加納尚美教授(助産学)は「国は妊娠・出産に関し最低必要な医療内容と費用を算出し、その部分は公費で手当てしてほしい」と話す。
 日本赤十字社(東京)が全国で運営する92病院のうち、8割強の76病院で計614人の医師が不足していることが13日、日赤の調査で分かった。24病院では、医師がゼロの診療科を抱えていることも判明。日赤医療事業部は「自助努力の限界を超えており、地域医療のほか、災害時の医療救護活動にも影響が出かねない状況」と危機感を募らせている。

 調査は4月に実施。昨年4月に比べ、不足病院数は14病院、不足医師数は177人それぞれ増えた。診療科別では、内科系が191人(昨年149人)と最も不足。次いで産婦人科系62人(同52人)、小児科50人(同42人)、麻酔科43人(同32人)、外科系42人(同23人)など。
 医師不足の病院の割合は、地域別では中国・四国が92・3%と高く、北海道、中部は90%。東北、関東(山梨、新潟含む)、近畿は80%台だった。一方、九州・沖縄は50%。
 病床数が600床以上の21病院のうち、不足しているのは18病院で、昨年よりも倍増。大病院でも深刻な状況になっているという。

 医師がゼロの診療科は、呼吸器科が5病院で最も多く、次いで循環器科、皮膚科、リハビリテーション科(各3病院)など。日赤は「これらは休診となっている可能性が高い」としている。
 医師不足になった理由(複数回答)としては、「(医師が)大学に戻ったあと補充困難」「他病院に行ったあと補充困難」「大学医局の人材不足」など、大学医局人事と関係する回答が目立った。
 日赤は同日、厚生労働省に調査結果を報告した。
 国民年金に加入している自営業者らが年金を上積みできる国民年金基金で、2007年3月末時点で8140人分計約11億2000万円の年金が未払いとなっていたことが15日、国民年金基金連合会の調べでわかった。

 調査から半年後も、半数以上が請求していないこともわかり、本人が年金を受給できることを知らない恐れがあるという。

 国民年金基金と、転職などによる同基金の中途脱退者の年金を管理する国民年金基金連合会には、計約98万人が加入している。年金の受給は65歳からで、年間で約17万9000人に約410億円が支払われている。

 同連合会によると、未払いになっていた8140人のうち3689人は年金の請求手続き中で、半年後の07年9月末の追跡調査時には受給が決定していた。一方、残りの4451人は手続きをしておらず、未払いのままで、未払い額は計約8億8600万円に上った。

 同連合会は未払いの理由について、<1>加入期間が短く、本人に受給資格があるとの認識がない<2>住所を把握しておらず、本人に通知を送付できない―ことなどを挙げている。
 産科医不足の深刻化に伴い、昨年4月以降に出産の取り扱いを休止した病院が、全国で少なくとも127か所に上ることが読売新聞の全国調査でわかった。出産を扱う病院がこの1年半で約1割減ったことになる。休止は、地域医療の中核を担う総合病院にも及び、お産の「空白地帯」が広がっているほか、その近隣の病院に妊婦が集中し、勤務医の労働環境がさらに悪化する事態となっている。

 調査は、各都道府県が休止を把握している病院の数に、ホームページなどで休止を周知している病院への取材結果も加えて集計した。それによると、2006年4月以降にお産の扱いを休止した病院は132病院だったが、このうち5病院は、その後、産科医を確保するなどして再開にこぎつけた。また、来春までに休止方針を打ち出している病院も12か所あった。

 国は3年に一度、出産を扱う病院数を調査しており、直近の05年10月現在では1321病院だった。これを母数とした場合、すでに休止した127病院は全体の9・6%に相当し、来春までの休止予定も含めると、10・5%の病院がお産の扱いをやめることになる。

 都道府県別では、兵庫の10か所が最多。北海道の9か所、福島、東京、新潟の6か所、千葉、神奈川、山梨、長野、大阪の5か所と続く。主な休止理由は、〈1〉医師不足に伴い、大学医局からの派遣医を引き揚げられた〈2〉労働条件の悪化を理由に、勤務医が開業医や(お産を扱わない)婦人科に転身してしまい、その穴埋めができない〈3〉産科医不足対策の一環で、近隣病院に産科医を集約化することになった――など。

 お産の空白地帯が広がった結果、「(県内に11ある)2次医療圏のうち、出産できる病院が一つもない医療圏がある」(愛知県)、「ハイリスクの出産では2時間かけて救急車で搬送するケースがある」(岩手県)といった状況が生じている。各自治体では、産婦人科を優先した研修医への貸付金制度や、公募医師をへき地の公立病院に派遣する「ドクターバンク」制度を創設するなどしているが、医師確保が追いつかないのが実情だ。

 1994年に1万1391人いた産婦人科医の数は、2004年には1万594人と約7%減った。

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