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ホルムズ海峡での商船三井のタンカーへの攻撃

1、 7月26日、商船三井のタンカー・M・スター号がホルムズ海峡で損傷を受けた。
MEMRI(中東報道研究機関)は、ジハディストのウエブサイトに掲載された犯行声明を掲載しているが、その内容、次の通り。
アッラーの御名を讃えよ。信徒を守り異教徒に屈辱を与える方、我等に勝利を約束し、異教徒に対するジハードに力を下さる方の御名を讃えよ。預言者達、ムジャヒディンのイマム(預言者ムハンマドのこと)とその家族そして同行者に平安あれ。
異教徒のグローバル体制は、ムスリムの地を支配し、その資源を略奪している。ムスリムは、異教徒のグローバル体制のアイドル(偶像)キングとそのおべっか使いによって抑圧され、アッラーのみを信仰する権利を盗まれ、土地を奪われている。
 アッラーのための一連のジハードは、この体制に打撃を与え、抑圧から解放し、盗まれた信仰の権利と土地を回復するためであり、その線上にある(今回の)行動は、殉教者アブドラ・アッザム旅団所属ユセフ・ウヤイル隊の兄弟ムジャヒディン達が、異教徒のグローバルシステムにとって重要な経済大動脈で果敢な攻撃をかけものである。そして攻撃は所期の成果をあげた…。
先週水曜日夜半過ぎ、殉教の道を行く英雄アイユーブ・タイシャンが(アッラーが本人を殉教者として受入れて下さいますように)首長国連邦とオマン間のホルムズ海峡で日本の原油タンカーM・STARに挺身攻撃をかけて自爆、タンカーに損害を与えた。国際通信社で報じられた通りである。
グローバル経済と石油価格に対する今回の英雄的行動は多大な成果をあげた。アッラーの敵共は、本作戦に関する事実を隠蔽するのに躍起である。なかには地震のせいにする者もいる。震撼させたという意味では正しい。アッラーの御慈悲と御加護によって、我が殉教志願者は、この高価なターゲットに接近し、固く閉ざされたドアをアッラーの友人達ムジャヒディンのために、こじあけたのである。今や如何なる警備組織や諜報活動も阻止できない。
アッラーの敵共は(メディアの)隠蔽をやったが、ムジャヒディンのタンカー攻撃が異教徒のグローバル体制に潰滅的打撃を与えたことを考えれば、隠蔽工作は驚くことではない。本船は最新、最大級のタンカーのひとつであり、200万バレルほども原油を輸送するのである。しかも、世界の海上輸送上最も重要な水域のひとつで、攻撃を敢行したのである。ホルムズ海峡は、異教徒のグローバル体制にとって最重要の経済大動脈であり、海峡一帯は敵艦船が蝟集している水域で、アッラーがムジャヒディンを守って下さらなければ、この鉄壁を突破するのは至難の技であったろう…タンカーをよろめかせた激震は、ひとりの殉教志願者によるものであり、この事実が知れたら原油価格が影響をうけ更には、ムジャヒディンの攻撃に対して異教徒の有する警備体制はうまくいかなかったことが世界中に知れ渡ってしまう。アッラーの敵共はその脆さを露呈したのである…。
アッラーの御意志により異教徒のグローバルな頭部が刎ねられる迄、休むことを知らぬ兄弟達、抑圧されたムスリムに、吉報を送りたい。兄弟達よ、勝利は近い。その日の近いことを認識し、彼等の兄弟達(ムジャヒディン)と共に果敢に行動しなければならない。ムスリムに対して開かれた(死後の)偉大な報酬を手にする機会である。
我々は、アッラーの御慈悲によって我等の英雄達が無事に基地へ帰投する迄、この声明の発表を控えたのである。
今回の襲撃作戦は、投獄されたラーマン(Sheikh Omar 'Abd Al-Rahman)にちなんで名づけられた。ジハードのたいまつをともす人が存在することをイスラム共同体に知らしめ、そして又、アッラーの御意志により本人の解放が近い予兆として、命名されたのである。
我々はムスリム共同体に対し、現代国際体制のアイドルキングによって隷属状態におかれている世界の全人民に対して、言いたい。ムスリムのなかのあなた、異教徒のなかのあなたを抑圧から解放することが、アッラーが我々に義務づけられたことであり、ムスリムと異教徒が共に正義によって支配されるようになる迄、アッラーが認められた権利をすべて受けとる迄、抑圧からの解放の戦いは続くのである。
我々は、「信仰なき者(フィトナ)がいなくなり、そして宗教がすべてアッラーに帰―する迄」(コーラン第8章39)、この道を厳守することをアッラーに誓う…。
アブドラ・アッザム旅団
ユセフ・アビリ隊
イスラム暦1431年第8月21日―2010年8月2日

2、 8月7日付ニューヨーク・タイムズ紙は「調査でタンカーの損傷は攻撃に起因すると判明」
との記事を掲載、M・スターの損傷を調べたアラブ首長国連邦高官が「手製爆弾によるもの」としたことを報じている。

3、 このアブドラ・アッザム旅団はその実体が良く判らない組織である。MEMRIによれば、2004年にシナイ半島での爆弾テロ、2009年のレバノンよりのイスラエルに対するロケット攻撃の犯行声明を出したほか、サウジのアルカイダ幹部で指名手配中のサリ・カラウイがこの組織の上級幹部と称して、レバノン以外にも支部があり、レバノン以外でも攻撃を行うと予告した由。 
この旅団の名前にあるアブドラ・アッザムはオサマ・ビン・ラーデンの思想上の師であった人であり、今回の攻撃は、現在米で服役中のシェイク・オマール・アブド・アル・ラーマン〔第1回世界貿易センター爆破事件の責任者〕にちなみ、ラーマン作戦と名づけられている。ユセフ・アビリは既に殺害されたサウジ出身のイスラム過激主義の理論家である。
この犯行声明は実行犯の名前を特定していることから、事件に便乗した犯行声明と言うより、信頼性のある犯行表明と評価される。ただし特に日本を狙ったとは言っていない。

4、 アルカイダは2002年にアデン沖でフランスのタンカー・ランブール号に自爆攻撃を行
ったことがあるが、ホルムズ海峡でのジハディストによるタンカー攻撃ははじめてである。
ホルムズ海峡は1日当たり1700万バレルの原油、世界の原油輸送量の40%が通過するとされる石油輸送の大動脈である。ここでテロリストの跋扈を許すと、石油価格の上昇など、世界経済の混乱要因になる。日本への石油もその多くが同海峡を通過している。
事態を重く見て、ここでのテロ攻撃を許さない国際協調体制を作り上げていく必要がある。
〔文責:茂田 宏〕

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