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尖閣諸島問題

尖閣諸島問題

1、 9月7日、海上保安庁は尖閣諸島の領海で漁業に従事している中国漁船を取り締まろうとしたのに対し、同漁船は巡視船に体当たりをするなどの行為に出た。
海上保安庁はこの漁船を連行し、船長を逮捕した。
中国外交部は丹羽大使を9月7、8日と中国外務省に招致し、抗議するとともに、船長の即時釈放と漁船の返還を要求した。さらに9月10日には、楊外相自身が丹羽大使に同じ要求をした。

2、 中国外交部報道官は9月9日記者の質問に答える形で見解を表明しているが、その概要、次の通り。
釣魚島とその付属諸島は中国の固有の領土である。日本がこの水域で中国の漁船に日本の国内法を適用することは馬鹿げており、違法であり、無効であり、中国にとり全く受け入れがたい。日本が更なるエスカレーションを避けるために即時に乗組員と漁船を釈放することは必須である。・・
領土と主権に関する紛争は高度にセンシティブであり、その不適切な取扱いは中日関係の全体的利益に深刻な影響を与える。日本はそのことについて明確な理解を持つべきである。
日本の不法な中国漁船と乗組員の拘束は中国の公衆の強い反応にあっている。日本は問題の深刻さを直視し、事態の悪化とエスカレーションを避けるために、即時に無条件で乗組員と船を釈放すべきである。
釣魚島問題についての我々の立場は一貫していて明確である。釣魚島と付属島嶼は古代から中国の固有の領土であり、中国はそれに論議の余地のない主権を有する。中国政府は主権と領土的一体性を維持する決心と決意において揺らぐことはない。釣魚島の主権問題について中国と日本が紛争を抱えていることは客観的な事実である。我々は事実の尊重のもとで交渉により適切な解決をすることを堅持する。
(衝突後、3日もたつが、どういう条件下で「さらなる措置」をとるのか)
ここ2−3日、外交部と駐日大使館は何度も日本側に申し入れをした。・・大使館は乗組員を訪問するチームを既に送った。現在、彼らは安全で良い状況にあり、家族とも連絡を取った。
 中国は漁業生産と中国漁業者の生命と財産の安全を守る目的を持って中国法に従う漁業行政活動を行うために漁業監視船を関連水域に派遣した。
(監視船派遣は衝突ゆえか衝突後か)
 詳細については関係当局に聞いてほしい。

3、 今回の衝突事件発生の背景については、船長の独自判断による偶発的なものか、または中国が意図的に日本の尖閣諸島への実効支配に挑戦してきているのか、よくわからない。
 しかし事件の発生の背景よりも、中国側がこの事件を今後どう取り扱うかにより、この事件の日中関係に与える影響は決まってくる。
 楊外相が抗議の前面に出てくること、漁業監視船を派遣することは中国がこの事件を契機に日本の実効支配に挑戦する意図をうかがわせる。
 もしそうであれば、日本としても毅然たる対応をする必要がある。
 本年6月、インドネシアのナツナ諸島海域でインドネシア海軍が中国漁船を拿捕した際、中国の漁業監視船が、その漁船を釈放をしない場合インドネシア海軍の艦船を攻撃すると脅し、それに対しインドネシア側も応戦の姿勢を示すとの事件があった。これは衝突には至らなかったが、そういう状況が出てくることも予期しておく必要がある。
 中国のこういう場合のやり方には一つのパターンがあり、漁船を送り込む、その後、武装した監視船や海軍艦船を送り込むというものである。
 中国は共産党支配下にあるが、共産党は戦略目標は堅持しつつ、レーニンの「一歩後退、2歩前進」という戦術をとる。
 今回の件がどうおさまっていくかはまだはっきりしないが、中国側の出方をよく観察分析するとともに、日本としても尖閣問題についての対応ぶりをよく考えておく必要がある。
(文責:茂田 宏)

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