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日系米人について

日系米人について

1、 2月4日付ニューヨーク・タイムズ紙は「是松の日」と題する社説を掲載している。その内容、次の通り。

 1月30日、カルフォルニアは最初のフレッド・是松の日を祝った。貴方は彼のことを聞いたこともないかもしれないが、憲法学における彼の役割の重要性のみが彼のゆるぎない個人的勇気にふさわしい。
第2次大戦中、是松対米合衆国の判決において最高裁判所は、彼が何か悪いことをしたと認定することなしに、国家安全保障への脅威と考えられた12万の他の日系米人とともに収容所に入れられることを拒否した廉で、米政府が是松を有罪にすることが出来るとの判決を下した。
是松判決は裁判所がいわゆる厳格な審査を適用して人種差別的な法を是認した唯一の例である。最高裁はこの深く欠陥のある裁定をひっくり返したことはないが、主流の憲法学はこの判決を拒絶し、そのことによって定義されている。
是松の有罪は事実的根拠を理由に1984年連邦判事により無効にされた。歴史研究は政府側の証拠が安全保障上の脅威について「意図的な虚偽」を含むと述べた司法省の文書を明らかにした。そんな脅威はなかった。1998年、彼は大統領の自由勲章を授けられ、今年の休日はこの遺憾な出来事が終わったかのように祝われた。
是松はよりよく知っていた。2004年、彼は最高裁に敵性戦闘員が裁判所でその拘留を問題にする権利を持つことを支持する文書を最高裁に提出した。この文書は政府の立場の「極端な性格」を自分の事例を引きながら強調している。彼とその弁護士は国家安全保障の名において政府は市民的自由を「必要以上に」制限し、「司法的審査」を排除しようとしていると論じている。
裁判所は敵性戦闘員は連邦裁判所でその拘留を問題にしうると判決を出した。しかし大統領は人々を敵性戦闘員と定義し、適正手続きなしに敵のように彼らを取り扱う権限を保持したままである。是松は敵のように見えるということで何人も牢屋に入れられることがないように望んできた。9・11以後、彼はそんなことが2度と起こらないことに確信を持っていない。彼は警戒心を持っている。我々すべてが彼のようにあるべきである。

2、 2月3日付ニューヨーク・タイムズ紙は「バニー・ハジロウ、名誉勲章受章者、94歳で亡くなる」との記事を掲載している。その概要、次の通り。
兵卒バニー・ハジロウが第2次大戦中、一人で二つのドイツ軍の機関銃陣地を掃討し、勇敢な攻撃で二人の狙撃兵を殺した後、上官は彼を名誉勲章に推薦した。彼は日系人部隊を象徴している。指揮官の報告は1944年10月東フランスにおいてハジロウが機関銃陣地を掃討する前に、弾丸の降り注ぐ中を100ヤード走り、罠が仕掛けられた地域を歩き抜け、「自殺の丘」を「万歳」と叫びながら攻撃の先頭に立ったとしている。彼は4度撃たれたが、40人の他の負傷者を先に撤収してほしいと固執した。
 この部隊の一員であったダニエル・井上上院議員同様、彼は推薦された名誉勲章を当初受け取らなかった。56年後、ペンタゴンの見直しの後、2000年、クリントン大統領が軍の最高勲章をハジロウ、井上議員、他の20名のアジア系アメリカ人兵士に授与した。クリントンは人種偏見が戦後そういう式典を妨げたと述べた。
 2月2日、井上議員は「ハジロウはよい男だった。彼は自慢をしなかった。彼はするべきことをやっていたにすぎないと言うだろう」と述べた。
 ハジロウは1月21日ホノルルで94歳で亡くなったが、最高齢の名誉勲章保持者であった。
 この442連隊戦闘チームはその規模や勤務期間に比し、最も多くの勲章を得た連隊と呼ばれることになった。1万4千人が9486個のパープル・ハート、8の大統領表彰、52の顕著な功績十字(軍の第2番目の勲章)を受けた。ハジロウはこれらの勲章3個を授与された。彼やその仲間は「失われた部隊の救出」として知られるこの連隊の最も輝かしい作戦で勲章を受けた。
 ペンタゴンの見直しで、22名のアジア系米兵が名誉勲章を受けたが、フィリッピン系一人と中国系一人を除き、すべて日系米人であった。
 ハジロウは仏のレジョン・ドヌール勲章も与えられた。

3、戦時中、日系米人は苦労をした。しかし是松にせよ、442連隊の人にせよ、気高く勇敢に生きたといえる。戦前の日本文化に何か良い点があったのではないかと思われる。
 このニューヨーク・タイムズ紙の記事は、日系人の名誉のために貢献するだろう。
 トルーマン大統領がこの日系人部隊に「あなた方は敵に勝利しただけではない。あなた方は偏見にも勝利した」と述べたことは知っていたが、勲章のことがクリントン時代に是正されたということを私は寡聞にして知らなかった。
(文責:茂田 宏)

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