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パキスタン情勢(その1):ムシャラフの非常事態宣言と暫定憲法命令第1号

11月3日の非常事態宣言と暫定憲法命令を資料として掲載します。今回の事態にいたった状況についてのムシャラフ側の言い分などが書かれています。
なおパキスタン憲法では、大統領に非常事態宣言を出す権限はありますが、ここまで広範な非常事態宣言が許容されるのかどうか、疑問で、大統領によるクーデタとの評価にも一理あります。

I、(パキスタンの)非常事態宣言(2007年11月3日)(全文)

過激派の活動に目に見える増加があり、テロ攻撃の事例(自爆、手作り爆弾の爆発、ロケット発射と爆弾爆発を含む)と武装集団の連合形成は、パキスタン市民の生命、財産に深刻な脅威を与える前例のない水準まで、かかる活動を推し進めてきたがゆえに、
また、国家のインフラと法執行当局に多数の攻撃があったがゆえに、
司法府の一部の者がテロリズムと過激主義との戦いにおいて行政府や立法府と反対の目的を持って活動し、それによって、政府、国家の決意を弱め、この脅威を統御する行動の効果を薄めているがゆえに、
政府の政策に司法府の一部の者による増大する干渉があり、特に経済成長を阻害しているがゆえに、
テロ活動の統御、経済政策、価格統制、公団の規模縮小、都市計画を含み、かつそれに限られないものに対する常なる干渉が、政府の令状を弱いものとし、警察は完全に士気を喪失し、テロとの戦いでの有効性をどんどん失ってきており、諸情報機関はその活動を妨げられ、テロリスト追及で妨害されているがゆえに、
逮捕され、調査中の筋金入りの武闘主義者、過激派、テロリスト、自爆攻撃者を釈放せよとの命令が下され、そのように釈放された者がその後、人命と財産の喪失につながる憎むべきテロ活動に関与し、そのようにして、国中の武闘派が奨励され、法執行機関が抑制されているがゆえに、
何人かの判事が司法当局の枠を踏み外し、行政・立法の機能を接収しようとしてきたがゆえに、
政府は司法の独立と法の支配にコミットし、最高司法府を尊敬するが、尊敬する判事たちが、その活動を司法機能に限定し、行政の負担を負わないことが最重要性をもつがゆえに、
重要な憲法上の制度、最高司法評議会が、最近の命令で、まったく時代遅れのものとされ、それにより、判事たちが、自らをその行動についての調査から免除し、説明責任のないものとしたがゆえに、
裁判所の手続きで、司法府のものが政府の役人に対して、決まったことのように与える侮辱的な取り扱いは、文民官僚と上級政府役人の士気を壊し、彼らが困惑をさけるために行動を避けるように仕向けているがゆえ、
国内の法と秩序の状況と経済が悪い影響をうけ、力の3分立が侵食されているがゆえ、
そうして、国の政府が、憲法に従って続けることを不可能にする状況が出現し、憲法がこの状況への解決策を提供していないので、非常かつ異常な措置によってしか、この状況から脱する道はないがゆえに、
首相、4つの地方の知事すべてとの会談、統合参謀委員会議長、諸軍の参謀長、パキスタン陸軍の陸軍参謀と軍団司令官との会談で、状況の検討を行ったがゆえに、
それゆえに、いま、これらの会談の討議と決定を履行するため、
1、 私、ペルヴェズ・ムシャラフ、陸軍参謀長は、パキスタン全土に非常事態を宣言する。
2、 ここに私は、パキスタン・イスラム共和国の憲法は一時停止されることを命令し、宣言する。
3、 この宣言は、直ちに効力を発する。

II、2007年暫定憲法命令第1号(11月3日)(抄訳)

 2007年11月3日の「宣言」の履行として、・・・次の命令を発する。
1、・・・
2、(1)憲法規定の一時停止にかかわらず、・・パキスタンはこの命令と大統領の出すその他の命令に従うことを条件に、出来る限り、近い形で、憲法に従って統治される。
しかし大統領は、時宜に応じて、命令で、憲法を改正できる。また9条(生存権)、10条(逮捕者の権利)、15条(移動の自由)、16条(集会の自由)、17条(結社の自由),19条(言論の自由)、25条(平等権)の基本権は停止される。
(2)・・・憲法のイスラムの命令を具現化したすべての条項は引き続き効力を有する。
(3)・・・すべての裁判所は、引き続き機能する。ただし最高裁判所、高等裁判所・・は、大統領、首相・・に反対するいかなる命令も行う権限を有さない。
(4)この命令の直前に最高裁判所、連邦シャリア法廷、高等裁判所の判事としての職にあったすべての者は、2007年(判事)職務宣誓命令、および大統領が出すかもしれない追加の命令により管理され、それらに従うものとする。
(5)・・・議会と地方議会はひきつづき機能する。
(6)・・・
3、(1)最高裁判所、連邦シャリア法廷、高等裁判所・・を含むすべての裁判所は、この命令、11月3日の非常事態宣言、2007年(判事)職務宣誓命令、およびその履行のために出される命令を問題にしたり、問題とされることを許してはならない。
(2)大統領、首相および大統領に指名される当局に反対して、いかなる裁判所、法廷によっても、いかなる判決、布告、令状、命令、手続きもなされたり、発出されてはならない。
4、・・・
5、・・・(了)

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