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アジア情勢

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ミヤンマー、2014年ASEAN議長国就任へ

1、 11月17日、ASEAN首脳会議はミヤンマーを2014年のASEAN議長国とすることを決定した。
 ミヤンマーはASEAN議長国就任を強く望んできた。
 3月のテイン・セイン大統領の就任後、アウンサン・スー・チーとの対話の開始、政治犯を含む収監者の釈放、メディアの自由の拡大、議会の審議状況の公開など、注目する動きが見られる。ASEAN首脳がそれを評価し、今回の決定になったものと思われる。

2、 欧米諸国では、対ミヤンマー強硬派はミヤンマー亡命者団体の評価にも影響されてこの「民主化」は全く形だけで評価に値しないとしている。ASEAN内でも議長国就任の目的を達すれば、また元に戻るとの懸念を表明するひとがいる。
 他方でミヤンマーの動きを評価して議長国就任を認めることが「民主化措置」をさらに促進するとの意見もある。
 私は後者の意見に賛成である。
 政治プロセスは一定の方向に動き始めるとそれ自体の力学が働いてその方向に進むことがある。もちろんそうでない場合もある。しかし強硬派の人たちはプロセスが一定の方向に進む可能性を過小評価し過ぎる嫌いがある。
 私はゴルバチョフがグラスノスチやペレストロイカを言い出した時に、体制内改革としてそれを過小評価するとの過ちを初期に冒したと反省している。
 その上、ミヤンマー制裁や孤立化はミヤンマーを中国しか頼れない状況に置き、中国の対ミヤンマー影響力の増大をもたらした。国際政治の観点からも、ミヤンマーが国際社会と相互作用する状況にすることが適切で、またそれがミヤンマーの変化にもつながるであろう。
 ASEAN議長国としてミヤンマーは他のASEAN諸国の意見に耳を傾けざるを得なくなるし、域外諸国ともASEANを代表して話し合いをしなければならなくなる。

3、 ミヤンマーが短期間に民主主義国になるとは期待しない方がよい。しかし「最善は善の敵」という言葉があるが、最善を要求し過ぎて、悪い状況を継続させる結果となることは避けるべきである。

4、 なお私はミヤンマーには一度短時日の訪問をした経験しかないが、他国でのミヤンマーの外交官との接触などから、ミヤンマー人は韓国人やモンゴル人に似た系統の人々で、きちんとしているとの印象を持つ。タイ人やフィリッピン人が持ついい加減さ(これにはよい面も悪い面もある)を持っていない。
それ以上に、ミヤンマーはインドと中国の間にあり、ミヤンマーは地政学的に見て、重要である。
(文責:茂田 宏)

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米豪防衛協力の強化

米豪防衛協力の強化

1、 11月15日付ワシントン・ポスト紙は「豪州訪問で、オバマは軍事プレゼンスについての協定を明らかにするだろう。米はアジアにおける兵力態勢の見直しの一部として基地へのアクセスを得るだろう」との記事を掲載している。その概要、次の通り。
 オバマは11月16日から2日間豪州を訪問する。その際、ダ―ウインの軍施設でギラード首相とともに米海兵隊が訓練と上陸演習のためにそこの基地を使うことを可能にする計画を発表する予定である。
 専門家は在日米軍が一部グアムに再配置される中で、「兵力態勢」を再検討する最初の小さな一歩であるとしている。
 中国の軍事力などが成長するなかで、アジアでの米の同盟国は南シナ海などでの潜在的脅威をバランスさせるために支援を求めており、豪州は東南アジアに近い位置にある。
 更に専門家は豪州の基地は中国の弾道ミサイルの射程外になるとしている。
 ウイラード太平洋軍司令官はこれは南アジアをも含むアジアでの米軍にとっても有益であると述べた。
 豪州のロウイ研究所の2010年の世論調査では、豪州人の55%が米軍基地を豪州に置くことに賛成している。豪州人の44%が中国は次の20年で軍事的脅威になり、77%が豪州は自分では紛争時に防衛しきれないと考えている。

2、 最近、米豪軍事協力は強化されてきている。
 背景は中国の軍事力増強にある。豪州の米軍基地は南シナ海やインド洋に近く、かつ中国の接近阻止・地域拒否のためのミサイル、DF-21の射程外になるとのメリットがある。
 更に豪州には、沖縄におけるような反基地感情はほぼ皆無である。
 米国内ではアジアでの兵力配置について中国の接近阻止・地域拒否兵器を懸念し、オフショア戦略と称して、中国のミサイルの射程外に主要な兵力配置を移すべしという議論がある。さらに北東アジアに集中している米軍を分散させるべしとの議論もある。
 日米が普天間移転でもめる中で、こういう動きがあることに日本としても注意する必要がある。在日米軍基地は日米双方の利益に合致するが、米には、他の選択肢もあるということは頭の片隅に置いておく必要があろう。
(文責:茂田 宏)

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エアー・シー(Air・Sea)戦闘概念

1、 11月9日、ペンタゴンは記者ブリーフィングを行い、グローバル・コモンでの接近阻止・地域拒否能力に対抗するために空・海共同作戦概念を開発することになったこと、海兵隊、陸軍もこの概念の開発に今後含まれること、米軍は接近阻止・地域拒否能力で活動範囲を狭められないように対抗し、その場所に居残り戦うことなどを明らかにした。
 ブリーフィングによると、8月12日にそのためのオフィスが立ちあげられ、作業をしてきたが、今回、パネッタ長官よりこれまでの作業は信頼性があるので、その実施に移ることに青信号が出たと言うことである。

2、 中国は接近阻止・地域拒否能力を強化するために努力している。これに直接的に対抗しようと言う概念である。
ただ対中考慮からと思われるが、中国が対象であると言うことはブリーフィングでは避けられ、どこにおいても接近阻止・地域拒否能力のあるところで適用可能な概念であるとの説明がなされた。
しかし説明の中でこれまで米軍は二つの反乱抑圧作戦(Counter Insurgency::Coinという)を行ってきたが、今後は接近阻止・地域拒否への対抗が重要になるとしており、中国が主たる対象であることは明らかである。

3、 11月10日付ワシントン・タイムズ紙は「戦闘概念、中国に対する冷戦的姿勢を示す」という見出しで、このブリーフィング内容と国防省筋の発言を報じている。
 この記事はまた、国務省中国専門家の次の発言を引用している。
「この空・海戦闘概念はワシントンが遂にアジアにおいて中国が敵対的な軍、海軍、核強国として現実の脅威になったということに直面していること、中国とのバランスをとる唯一の方法は、アジア・太平洋の同盟国の地上軍に米の空軍・海軍力の重みをつけることであると考えている証左である。」
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4、 Air・Sea Battle戦闘概念は長らく議論されてきたものであり、その有効性が承認されたということである。
 これが今後どう発展するかはまだ今後の進展によるところが大きい。
(文責:茂田 宏)

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日本によるポツダム宣言受諾とソ連の態度

1、 最近、二つの興味深いソ連側文書を入手したので、ご参考まで。
(1) 1945年8月10日24時・極秘
モロトフは無条件降伏に関する日本の声明に対し彼らの政府がどういう態度をとるかを質すために大使たちを招請したと述べた。もしカーとハリマンが現在、情報を持っていないのであれば、モロトフは彼らの政府に照会するように求めた。
カーはモスクワ時間23時まで彼は日本政府の声明について何らの公式の情報を受け取っていないと答えた。これについて彼が知っていることはすべて日本の通信社が配布した通報から知った。しかしクレムリンに出発する直前に、カ―はロンドンからの短い電報を受け取った。そこには日本の通信社の通報が再生産されており、そしてカーに日本政府の声明、特に天皇の関係についてソ連政府の見解を明確化するように委任されていた。
モロトフは彼は東京のソ連大使からの電報を受け取ったと答えた。そこでは東郷が朝大使を招請し、声明を行ったと述べられている。そのテキストは日本の通信社が配布した通報と同じである。ソ連政府に関して言うと、ソ連政府は降伏についての日本人の声明に懐疑的な態度をとっている。
ハリマンは自国政府からまだ何の情報も受け取っていないと述べた。
カ―はソ連政府の具体的な立場はどういうものかと尋ねた。日本人の声明への懐疑的な態度とはソ連政府は日本人の提案を拒否すると言う意味に理解してよいか。
モロトフはソ連政府は日本人に攻撃の続行で答えたと答えた。これがソ連政府の具体的な回答である。
カ―は日本には天皇が存在し続けるのかと尋ねた。
モロトフは他の事と同様、日本の声明では明確ではないと答えた。
会談のその時(1945年8月11日0時15分)に、ハリマンにワシントンからの電報が届けられた。ハリマンはモロトフにそれを読みあげた。電報のテキストは次の通り。
(日本の最終的な政府の形態はポツダム宣言に従い日本国民の自由に表明された意思によって決まるとの8月12日の連合国回答と同文なので省略)
(2) 1945年8月11日2時・極秘
 モロトフは、日本政府への回答についての米政府の提案についてのソ連政府の回答を手渡すために、大使たちを招請したと述べた。
ソ連の回答:
ソ連政府は米政府が提案した降伏に関する日本政府の声明に対する連合国の回答案に同意する。ソ連政府は上記回答は日本と戦争をしている主要国の名において出されなければならないと考える。
またソ連政府は日本政府の肯定的な回答の場合、連合国は天皇および日本政府が従属するであろう連合国最高司令部の代表者の候補者について協議(最初の案文では合意となっていたと思われる)しなければならないと考える。
ソ連政府の委任により。         モロトフ
ハリマンは通訳が読み上げた回答を聞いた後、彼はこのソ連政府回答は留保付き同意であると考える、と言うのはソ連政府は連合国最高司令官の候補に対し、拒否権を要求しているからであると述べた。
モロトフは拒否権についての話ではない、連合国が自らを代表する最高司令官について合意すべしということであると述べた。
ハリマンは連合国の最高司令官が誰になるかについて自分は何の疑問も持っていない、マッカーサーが最高司令官になると述べた。
モロトフは連合国を何人かの最高司令官が代表することが出来ると述べた。マッカーサー将軍に並んで、ヴァシレフスキーもなりうる。
カ―は、英国はアメリカ人が極東において主要な役割を果たすことに一般的に同意する、そこでアメリカ人は主要な戦争の負担を担ってきた、と述べた。しかし連合国は当然、彼らを代表する最高司令官の候補者について協議しなければならないように思われる。
ハリマンはソ連政府の回答は留保付きの同意であると述べた。ハリマンはこの回答のなかの「合意する」が「協議する」との言葉で置き換えられ、かついくつかのではなく一人の候補についてでなければ、ワシントンではこの回答を受け入れられないと見なすと信じると述べた。苛立った調子で、ハリマンは、ソ連は日本との2日間の戦争の後でこういう要求を出すことはできないと追加した。米国は日本の兵力の自由を奪い、ソ連にとり最も困難な時期に日本人にソ連を攻撃する可能性を与えなかった。
モロトフはハリマンのそういう発言は完全に不適切なものと考えると述べた。モロトフはそういうことなら、ハリマンに欧州戦争の例を持ってくることが出来る。そこでソ連は3年間、1対1で戦闘を行った。
モロトフはハリマンに、米政府にソ連政府の回答をハリマンが受け取った形で伝達するように要請した。
ハリマンはもちろんそうするだろうと答えた。
(この会談録はスターリン、ミコヤン、ベリヤ、マレンコフ、ヴィシンスキー、デカノゾフ、ロゾフスキーに配布された)

2、 このやり取りはソ連外交の厚かましさ、粘り強さをよく表している。
ソ連はこの回答後も対日攻撃を継続した。千島最北の島、占守島に赤軍が上陸攻撃したのは8月18日である。ソ連もその後のロシアも、生易しい相手ではないということである。
(文責:茂田 宏)

韓国・北朝鮮関係

韓国・北朝鮮関係

1、 10月8日付朝鮮中央通信が南北将軍級軍事会談首席が南側に送付したと報じた警告文、次の通り。
 南側は、肯定的に発展しつつある状況の傾向に逆行して、我々の水域への侵入および軍事境界線に沿った地域での反朝鮮民主主義人民共和国(DPRK)パンフレット散布において向う見ずになってきている。
 DPRKの軍と人民は募る怒りを抑えつつ、南側がその向う見ずな行動の後、何を追求しているのか、これまで警戒心を持って見守ってきた。
 はっきり言うと、寛容の限界を超えた南側の挑発は、戻りつつある和解の雰囲気を冷やすものであり、民族の前でその履行を約束した南北間のすべての合意の公然たる背信であり、また世界の眼前で署名された休戦協定の全体的な違反であるような、民族と平和に反する犯罪である。
南側は北側の水域への侵入と北側に対する文書の散布は単なる挑発ではなく、北側に対する公然たる戦争行為であるとの事実を決して否定しないであろう。
北側は今一度南側にDPRKの軍と人民は既に世界に明らかにしたように、かつそのためにの完全に準備を整えて、南側の終わることのない挑発的戦争行動に対し物理的報復を行うことを余儀なくされていることを想起させる。
南側は現存する状況に直面すべきであり、和解と協力かあるいは物理的な対決かの分かれ道で賢明な選択を行うべきである。
南側は朝鮮人民軍の最後的通告を再度考えるように忠告されるのがよいであろう。
(10月9日、朝鮮中央通信はコメンタリーを発出、10月10日が労働党創立記念日に当たることを指摘しつつ、同様の警告を行った。)

2、 10月10日、韓国内の脱北者らからなる「自由北韓運動連合」などは臨津閣で北朝鮮に向け、約20万枚のビラを大型風船で飛ばした。北の上記警告を無視した。

3、 北朝鮮が今後どういう行動に出るのか、わからない。
韓国側は天安号事件、延坪事件で自制をしてきたとの認識であり、次の挑発にはその内容にもよろうが軍事的に対応する腹を固めている模様で、米にもそういう対応について理解を得ているとされる。
 南北関係は一触即発の状況になっている。ここしばらく緊張が続くことは確実である。

4、 なお李明博大統領は10月11日より15日まで国賓として米国を訪問し、オバマ大統領とかなり長時間にわたる会談を行う予定である。
(文責:茂田 宏)


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