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 G7財務相・中央銀行総裁会議

1、 8月8日、G7は財務相・中央銀行総裁の電話会談を米国債の格下げなどに伴う金融市場の不安定化に対処するために行った。その後に出された共同声明、次のとおり。
金融市場の新たな緊張に直面し、我々G7の財務大臣・中央銀行総裁は、緊密な協力と信頼の精神に則り、金融安定化と成長を支えるために、必要なあらゆる手段を講じることにコミットすることを確認した。
我々は、財政赤字・債務・経済成長に関する現在の課題から生じる緊張に対して対処することにコミットし、米国及び欧州で講じられた断固たる行動を歓迎する。米国は、中期的に大幅な赤字削減を実施する改革を採択した。欧州では、7月21日のユーロ圏首脳会議において、主に欧州金融安定化ファシリティー(EFSF)の柔軟化を通じて、ギリシャや資金調達の緊張に直面しているその他の国々の状況に対処するための包括的なパッケージが決定された。我々は、現在、達成された合意の早急かつ完全な実施に焦点を当てている。我々は、フランスとドイツの声明を歓迎する。また、 我々は、ECB理事会による声明を歓迎する。
 我々は、必要な場合には流動性を確保し、金融市場の機能や金融の安定、経済成長を支えるために、協調行動をとることにコミットしている。
 これらの行動は、財政規律へ向けた継続的な努力とともに、長期的に財政を持続可能とするだろう。スペインとイタリアが直面する最近の金融的な緊張は、ファンダメンタルズの変化によるものではない。我々は、イタリアとスペインによって発表された、財政規律を強化し経済活動と雇用創出の回復を支えるための追加的な政策措置を歓迎する。ユーロ圏サミットの声明において明確に述べられた通り、ギリシャにおける民間セクターの関与は、ユーロ圏の他のいかなる国にも当てはまらない独自の状況下での例外的な措置である。
 我々は、強固で安定的な国際金融システムが我々の共通の利益であること、及び、市場において決定される為替レートを我々が支持することを再確認した。為替レートの過度の変動や無秩序な動きは、経済及び金融の安定に対して悪影響を与える。我々は、為替市場における行動に関して緊密に協議し、適切に協力する。
 我々は、今後数週間緊密に連絡を取り、適切に協力をし、金融市場の安定と流動性を確保するため行動をとる準備がある。

2、 この声明は東京で市場が開く前に、G7政府が金融市場の安定のために強いメッセージを出すことを目的としていたが、東京では円高の傾向が続き、日経平均株価は200円以上下げた。市場はこの声明に具体的な政策がないということで、反応しなかったといえる。

3、 私はこういう問題に関しては専門家ではないが、経済のファンダメンタルズの変化がかかる円高や株安をもたらすほどのものとは思われない。米経済はまだ、プラス成長しているし、ギリシャなどの財政破綻問題もドイツを中心として、安定化の努力が行われている。
市場の側は更なる具体的措置をとるように求めて、メッセージを出している感があるが、金融緩和措置や為替への介入が今後ありうるので、またこの騒ぎを乗り越えて、金融市場はその騒ぎ前程度の安定度を取り戻すように思われる。
1格付け会社が米国債を格下げしたからと騒いでいるが、この影響は小さくなるだろう。
中国は、米がドル価値を維持するように求めて米を批判をしている。ロシア・プーチンは、米国を「基軸通貨に寄生している」と批判している。

(なお8月8日、G20財務相・中央銀行総裁も次の声明を発出している。
 我々、G20の財務大臣・中央銀行総裁は、協力と信頼の精神に則り、金融安定化を支援するとともに、より力強い経済成長を促進させるために必要なあらゆるイニシアティブを調和的に実行することにコミットすることを確認した。我々は、今後数週間緊密に連絡を取り、適切に協力し、金融の安定と金融市場の流動性を確保するため行動をとる準備がある。さらに我々は、「成長のためのG20フレームワーク」の文脈において、強固で持続可能かつ均衡のとれた成長を支援する具体的な結果を達成するために、今後数週間、集中的な努力を継続する。)

短期的に基軸通貨の役割を担える通貨はドルしかない。日本は、米に批判的な中露とは一線を画くし、米国債を引き続き購入する姿勢を示し、米国債の格下げに伴う影響を相殺していくのが良いと思われる。
為替に関する文言は具体性を欠くが、過度の変動や無秩序な動きについて「協議し、適切に対処する」とされたことは、円高阻止の協調介入の可能性を高めたように思われる。

4、貿易の自由化のメリットは、リカルドの生産費の比較優位論で説得的に示されているが、金融の自由化のメリットは良く判らない。金融が実体経済に悪影響を与えることがこう続くと、金融関係者の行動やお金儲けの自由を厳しく制限することが世界経済のためによいのではないかとさえ思われる。
 いずれにせよ、中・長期には、米が生産以上の消費をし、中国などが米に売り込んで、外貨を溜め込むという不均衡は是正していかなければならないと思われる。
〔文責:茂田 宏〕

日本の政治についての論説(雑感)

1、5月7日付本ブログの記事で、4月30日―5月6日号の英エコノミスト誌が「日本の助けにならない政治:日本を再建、あるいは壊しているのか」との記事を掲載していることを紹介した。
今は、震災と原発事故への対応で与野党が力を合わせる時期であるが、日本の政治は菅内閣不信任案の提出、菅・鳩山間の理解の行き違った文書の締結によるその否決、その後の菅首相の退陣時期をめぐるごたごたなど、政治闘争に明け暮れている。
海外メディアは大体あきれているが、米で日本の立場を世論に説明し、日本は力のある国であるから無視してはいけないとの論陣を常に張ってきたマイケル・オースリン(AEI)さえも「日本は破綻国家なのか。それは問題なのか」と題する論説をナショナル・レビュー(オン・ライン)に書いている。日本の政治への外国の見方がこれほど否定的であった時期はないように思われる。

2、なぜこういうことになり、その今後への影響はどうか。
第1:小沢元代表は菅総理の原発や震災への対応を批判しているが、そのポイントがよくわからない。どうすればよいという代案を全く示さず、菅総理では乗り切れないと主張している。鳩山前総理も同じである。政策面で不満がある、こうすべきだと言うのであれば、判るが、この時期に信頼できないということで総理を変えようとする動きは理解しがたい。
小沢元代表は菅首相と違い、国民との約束であるマニフェストを守れと主張しているが、震災後の現状でそんなことが出来るわけがない。
原発の状況は、冷却がうまくいかず炉心が溶解し、放射能物資が次々に「自然現象」として出てきているということである。水をかけて冷却する以外に手はない。その汚染水をどう処理できるかの問題である。小沢氏は「自然現象」を政治主導で別のものに変えられるとでも思っているのか。
国際社会が日本内部のごたごたを単なる権力闘争と見ているのは、それが政策論争や路線論争ではないことを見抜いているからで、無理はない。
第2:オースリンが指摘していることであるが、民主主義国日本が失敗することは、自由民主主義世界にとり損失である。中国は共産党独裁制で容赦のない人権弾圧で安定を確保し、経済成長や軍備増強をしている。アジアにおいては、中国モデルと日本モデルがいわば競争関係にある。日本の民主主義が機能しないことを世界に示している現状は、こういう状況の中で不都合と言わざるを得ない。このままでは日本は民主主義の失敗例を世界に宣伝することになりかねない。ASEAN諸国も、社会のモデルとして中国より日本を念頭に置いている。現在の日本の政治家には、そういう意味で民主主義を機能させる責任があるし、それをやれないと国際的な悪影響があると言うことである。
第3:私が菅総理の対応で不満に思うのは、この国難の時期にパーフォーマンスをすることである。ご本人は意識されていないかもしれないが、浜岡原発停止要請がその例である。これは、法的権限もなしに民間の企業活動に介入したと言う点で法治国家の総理のすることではない上に、震災、原発後の日本にとっての最大の問題、電力の確保に逆行することである。福島原発の件で我々は原発の危険性をいやというほど感じたが、同時に計画停電で電気なしには産業も生活も大きな影響を受けることも実感した。原発への不安心理に訴えて、かつ根拠のない30年以内に87%の確率での大地震(地震は確率的にも予知不能)とパニックを煽り、電力供給を減らした行為は非難に値すると思われる。
こういう菅総理のやり方の結果として、現在運転中の原発や定期点検中の原発が、従来通り再稼働できるか否かに疑問が出てきている。これは日本の電力が約30%減ると言うことである。日本はGDP1単位当たりのエネルギー消費量が少ない国である。電力量の30%減がGDPの30%減につながるかどうか、私は専門家ではないのではっきりはわからないが、日本でのエネルギー消費量の削減は乾いたタオルを絞るようなものと言われていたので、その可能性は十分にあると思われる。
短期的に代替エネルギーを手当てをする必要があるし、原発の再稼働を政治の意思で法に従いやるべきであろう。太陽光発電増強は結構であるが、時間がかかる。
日本国民はGDP30%減、一人当たり所得30%減になることは望んでいないと思われるし、日本が世界経済回復を遅らせることになるのは避けるべきであろう。

3、今回の菅降ろし騒動は日本の国際的評判を大きく傷つけたが、ことここに至った以上、政治家は早く大連立でもして、政治を前に進めて、名誉挽回をしてもらいたいと考える。

4、なお鳩山前首相はツメの甘い人との印象を私は前から持っているが、今回の確認事項はその典型であった。この人が海千山千のロシアを相手とした外交に意欲を燃やすなど、日本にとっては危険極まりないことである。
(文責:茂田 宏)

日本政治についての論説〔雑感〕

1、 エコノミスト誌(4月30日―5月6日号)は「日本の助けにならない政治:日本を再建―或いは壊しているのか。国にとっての不安な将来、しかしその政治家は自分のことにかまけている」との記事を掲載している。その概要、次の通り。

 福島第一原発の原子炉を損なった3月11日の地震と津波の直後、その地域での放射性物質を測定する装置が一つを除いて機能停止になった。それで当局は放射能漏れがどれほど危険かを評価する計器を載せた車両を派遣した。困ったことにこの車両は渋滞で動けなくなったと細野豪志氏(最近東電を監督するために任命された政治家)は述べる。その後、車両は津波でガソリン不足の状況の中でガス欠になった。それで政府はこの派遣を断念した。その後、政府は福島事故が25年前のチェルノーブイル事故と同じレベルと宣言した。しかし細野氏によると、政府が漏れ出している放射性物質の量について信頼できるデータを入手するまでに7-10日かかった。その間に部分的な炉心溶解が、少なくとも1つの原子炉で起こったことが明らかになった。
こういう話は、日本の核の窮地への対応が如何にでたらめなものであったかについて、人々を仰天させかねない。当時、福島の近くに行っているジャーナリストでさえ、幹線道路でガソリンを入手できた。しかし今日まで、菅総理が日本の第2次大戦以来の最大の挑戦である一連の災害の対処を、総括的に誤ったと示唆する具体的な告発はない。中野上智大教授は、人々は菅氏が直ぐ怒るとの印象を持ち、それを好んではいないが、「彼の行動が恐ろしく損害を与えたというはっきりした事例はない」と述べた。
にもかかわらず、菅総理の党と野党の政治家は菅総理を追い出すために謀っている。これは日本の政治家たちが、どれほど驚くほどに自分のことだけにかまけているかを示すいまひとつの証左(もしまだそういう証左が必要であるとして)である。
4月26日、鳩山由紀夫前総理は与党民主党の反菅議員64名のフォーラムを開いた。彼は9ヶ月足らず総理でいたが、ひどい総理であるとわかった。辞任後、彼はそういう記憶を捨て、自分の後継者にますます憤りを募らせているようである。彼はこのフォーラムを「震災に取り組む大連合のための調和ある連帯」と名づけた。が、しかし、調和を推進するのからはほど遠く、その目的は党内で菅氏に対するクーデタの機運を高めることである。
自民党は2009年までの政権与党として原発の安全基準が緩かったことに責任の一端を負うが、同様に菅総理の早期辞任を求めている。他の野党と不信任案を出すかもしれない。
国民が今一人の回転ドアの首相に興味を示していないのに、こういうことが起こっている。核危機と人道問題への対処に焦点が当てられるべき時に、陰謀や指導者のための闘争にかまけている政治家連中を除き、すべてのものにはこれは気違い沙汰に見える。主要政党は被災からどう復興するのかについて拒否しがたい案を出していない。これは民主党も含む。危機を改革の機会とするのに程遠く、岡田幹事長は党が復興案、新エネルギー政策、復興財源としての消費税アップを提案する前に、事態が「落ち着く」必要があるとしている。
しかし、全く希望がないわけではない。菅総理の復興構想会議では諸案が出されている。又、菅総理は4月26日福島原発事故調査委員会を設立すると発表した。核担当役人は、日本は、特にベントの遅れがあった津波直後の夜何があったのかなど、国際的な専門家を含む迅速で徹底した調査を必要とすると述べた。彼らは特に東京に近く、首都への危険があり、福島第一とタイプや使用年数で似ている静岡の浜岡原発についてもっとも心配している。
復興構想会議と核調査が日本での物事のやり方に深い変化をもたらすか否かは、菅総理の指導力にかかっている。もし一般市民が変化のために強い声を上げれば、助けになるだろう。しかし東電に対する散発的な抗議とは別に、一般国民はつまらない政治家を越えて自らの声が聞かれるようにまだしていない。

2、 エコノミスト誌は日本国民の辛抱強さを称える一方で、それが政府の対応の不手際を許容しているのではないかとするなど、震災後の日本に比較的厳しい見方をしてきた。私はそういう見方に全面的に賛成ではないが、エコノミスト誌のもつ英語圏での読者に対する影響力に鑑み、同誌の記事は注目する必要があると考えてきたので、この論説をご参考までに紹介した。

3、 日本の政治家の震災後の振る舞いについては、私は残念ながらこのエコノミスト誌の評価に同意せざるを得ない。特に小沢、鳩山両氏の言動はこの国難に際して、権力闘争を行うというとんでもない行状である。こういう政治家には速やかに引退してもらうべきであろう。
国難の際には、菅総理にも問題はあるにしても、時の総理のもとに結集し、対応に不満があれば具体的な代替策を提起すべきである。それが入れられない場合、国民にそれを訴え、菅総理の退陣を求めるのが筋である。小沢氏も鳩山氏もそれをしていない。自民党についてもそうである。
震災後、皇室は国民と共にいることを示した。被災地の国民は秩序だった行動と辛抱強さで世界の賞賛を博した。世界各国はこれまでの日本のODAなどを通じる援助への恩返しなど、様々な理由で、日本に大きな支援を提供した。米は「友達作戦」で、同盟国としての頼りがいある存在であることを示した。自衛隊は困難な状況の中で立派にその任務を果たした。若者もボランティアとして他人の苦難への共感を示した。これらは忘れてはならないことである。
政治家も、もっと立派な振る舞いをしてもらいたいと考える。同時に我々国民が選んだ政治家である以上、我々自身も反省をする必要がある。
(文責;茂田 宏)

世界の原子力発電の現状

1、 福島原発事故に関連し、知人より原子力発電の現状について2008年1月1日現在の資料を入手したので、掲載する。少し古いが、御参考まで。

 米国:稼働中 104基 計画中 1基  出力 10726万キロワット
仏: 稼働中 59基  建設中 1基  出力  6765万キロワット
日本:稼働中 55基  建設・計画中 14基 出力  6700万キロワット
露: 稼働中 27基  建設・計画中 13基 出力  3484万キロワット
韓国:稼働中 20基  建設・計画中  8基 出力  2731万キロワット
中国:稼働中 11基  建設・計画中 16基 出力  2501万キロワット 
独: 稼働中 17基  計画中 0基  出力  2137万キロワット
ウクライナ:稼働中 15基 建設中 2基 出力 1583万キロワット
印: 稼働中 17基  建設・計画中 14基 出力  1408万キロワット 
加: 稼働中 18基  計画中 0基  出力  1342万キロワット
英: 稼働中 19基  計画中 0基  出力  1195万キロワット
瑞: 稼働中 10基  計画中 0基  出力   938万キロワット
台湾:稼働中  6基  建設中 2基  出力   786万キロワット
西: 稼働中  8基  計画中 0基  出力   772万キロワット
白: 稼働中  7基  計画中 0基  出力   612万キロワット
フィンランド: 稼働中 4基 建設中 1基  出力   450万キロワット
ブルガリア: 稼働中 2基 計画中 2基   出力   400万キロワット
チェコ: 稼働中 6基 計画中 0基  出力   386万キロワット
ルーマニア: 稼働中 2基 建設中 3基   出力   353万キロワット
スイス: 稼働中 5基 計画中 0基  出力   337万キロワット
伯: 稼働中 2基 計画中 1基  出力   335万キロワット

これ以外に、出力250万キロワット以下の原発を保有する国はスロバキヤ、ハンガリー、南アフリカ、リトアニア、メキシコ、アルゼンチン、スロベニア、オランダ、パキスタン、アルメニアである。
現在、原発を建設・計画中の国はイラン、インドネシア、エジプト、イスラエル、トルコ、カザフスタン、ベトナムなどがある。

2、 福島第1原発の事故は、取りあえず上記の国々のエネルギー政策のあり方に影響を与えるであろう。G8、G20の大きな議題となる。
(文責:茂田 宏)

福島原発事故の国際関係への一波紋

1、 福島原発事故は世界的に原発建設を難しくし、地球温暖化対策にも影響を与えることは必定であるが、国家間の関係にも影響を与えている。

2、 3月22日付Memri(中東報道研究機関)の記事、概要次の通り。
サウジ英字紙アラブ・ニュース(3月18日付)は、専門家がイランの核施設の安全性について問題点を指摘したと報じた。
イランのブシェール核施設はサウジ・クエート国境から湾を隔てて250kmのところにあるが、その安全性についてサウジとクエートの専門家は深刻な懸念を表明した。イランも地震がある国である。日本の施設は最高の建築基準で造られているのに対し、イランはそういうレベルにはないと指摘されている。
 湾岸は北西の風が吹くので、ブシェールが爆発した場合、一番影響を受けるのはアブダビとドバイである。サウジの東部もバーレーンもカタールも影響を受ける。
 専門家は、サウジを始めとする湾岸協力会議(GCC)はイランに懸念を表明し、必要なら国連と国際原子力機関に問題提起すべしとしている。
 イランのアハマドネジャド大統領は、「日本の原子炉は40年前のものであるが、我々のは最新の安全基準を満たしている」と述べたが、専門家は疑問を表明している。ブシェールはドイツ企業により1975年に着工されたが、革命で中断、1995年からロシアの企業が引き継いだ。昨年8月、原子炉が完成したが、まだ稼働せず、ロスアトムが4つの冷却ポンプの一つが損傷したと言ったのは3週間前である。ロシアはコスト削減のためにドイツが供給した装置を一部使っているが、30年前の冷却システムを使って工事をしていると言われている。
 サウジを基地とする建設会社幹部は匿名で、「今回我々は巨大地震が原発施設に及ぼす破壊力を知った。これは世界一建築基準が厳しく、それを厳格に守っている国で起きたのである。ブシェールがこれと同じ基準で建てられているか、疑問である。この風下には住みたくない」と述べた。

3、 リトアニアはこれまでも、ロシアがカリニングラードと白ロシアのリトアニア国境近くで建設を計画している原発に対して、環境、安全を理由に強い反対を表明してきた。ロシアも白ロシアも聞く耳を持たなかったが、福島原発事故を受けて、リトアニアはドイツを含むEU加盟国に自国の懸念をより強く提起しうることになった。EU全体がリトアニアを支持すれば、これはロシア・EU間で大きな問題になる。

4、 湾岸でのサウジ・イランの対立はバーレーン情勢への対処でも出てきているが、今一つの懸案が出てきたと言える。ロシアとバルト諸国間関係には多くの問題があるが、ここでもいま一つの懸案が追加されたと言える。
 日本は島国で、大きな原発事故以外に他国に迷惑をかける可能性は小さいが、陸上の国境を持つ隣国や狭い海峡を隔てた国の間では、原発建設の立地は国際問題になり得る。
(文責:茂田 宏)

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