国際情報センター

的確な国際情勢判断をする国民、それが国の進路を誤らない最大の担保です。

北朝鮮情勢

[ リスト | 詳細 ]

記事検索
検索

北朝鮮の核問題

北朝鮮核問題

1、 4月14日、北朝鮮は4月5日のロケット発射に関する安保理議長声明に反発して、外務省声明を発出したが、朝鮮中央通信の報道、次の通り。

朝鮮民主主義人民共和国(以下DPRK)外務省は、米国とその追随者が、平和的目的のためのDPRKの衛星発射を非難するために、国連安保理を乱用して最終的に発出した、山賊的な「議長声明」を全面的に拒否する声明を火曜日に発出した。
国連安保理がその歴史において衛星発射を問題にしたことはなかったと言いつつ、声明は続けている。
第1:DPRKはDPRKの主権を理不尽に侵害し、朝鮮人民の威厳を深刻に傷つける国連安保理によってとられた不正な行動を断固として拒否する。
第2:DPRKがこれまで参加してきた6者協議を開催する必要はない。
6者協議がDPRKの主権を侵害し、DPRKが自ら武装解除することを強制し、その体制を引き摺り下ろす舞台になった現在、DPRKはもはや協議に決して参加しないし、6者協議のいかなる合意にも拘束されない。
第3:DPRKは自衛のためにあらゆる方法でその核抑止力を強化する。
DPRKは6者協議の合意の下で無能力化された核施設をその元の状態に回復させ、その操業を通常の軌道に乗せるための措置をとり、その一部として実験原子炉から出てくる使用済み燃料棒を完全に再加工する。(朝鮮中央通信英文版よりの翻訳)

2、 このDPRKの反応は予告されていたものである。6者協議プロセスのこれまでの合意には北朝鮮が拘束されないというのであるから、6者協議の成果は無に帰したことになり、かつ今後も6者協議は開かれないことになる。これまで北朝鮮に与えてきた重油などの支援、テロ国家解除、金融制裁の解除に伴う便益などは取られ損になる。
今後、北朝鮮以外の6者協議参加国は、6者協議の再開を求めていくだろう。米朝、中朝の話し合いがどうなるのかが注目点であるが、それが6者協議の再開につながる可能性は低いと判断される。

3、 6者協議はあたかもそれで北朝鮮の核問題を解決できるかのような幻想を与えるというマイナス面があった。その幻想がなくなったことで、幻想のない対応として何があるのかを考える時がきたと言える。それで上手くいく保障もないが、6者協議から安保理に場を移し、6者協議の成果を反古にする今回の北の声明について討議し、より強い制裁を加える以外に、対応策はないと思われる。
なお、北は査察官をすでに追い出したようであるが、更に核実験を行うとする可能性が高いと判断される。
(文責:茂田 宏)

開く トラックバック(1)

北朝鮮のロケット発射と安保理の対応(雑感)

1、 4月5日の北朝鮮のロケット発射を受けて、安保理がいかなる措置をとるべきかをめ
ぐって、新たな制裁決議の採択を主張する日米を中心とする諸国と、6者協議での北朝鮮の非核化を優先して考え、決議よりもプレス声明のようなものを出すべしとの中ロの対立が続いている。

2、 一番好ましくないのはこの対立ゆえに、安保理が行動しなかったり、行動が著く遅れ
たりすることであると私は考える。
更に安保理が分裂したままでいる結果として、決議1695号と決議1718号の有効性に疑問符がつくようなことは避けられなければならない。
新たな制裁を加える決議の採択が望めず、これら両決議の確認がせいぜいであるというのであれば、これら決議は既に存在しているのであるから、それを再確認する決議には特段の意味がない。議長声明やプレス声明でそれを再確認することで十分である。
正確な状況判断をできるほどの情報を持ち合わせないが、最善を求めたがために、かえって妙な結果を招来しないように注意する必要がある。

3、 なお私は、6者協議で北朝鮮がその核兵器を放棄する可能性はゼロに近いと判断して
いる。北朝鮮に圧力を加えて北朝鮮が崩壊し、その結果として非核化が実現する可能性も小さいが、ゼロに近いとまでは言えない。したがって対北強硬策も対北取引策も非核化につながる可能性は少ないが、どちらかといえば、対北強硬策が6者協議による対北取引策よりも非核化につながる可能性がより大きいと考えられる。
日本の独自制裁の強化はその意味で正しい方向を向いた措置といえる。
(文責:茂田 宏)

北朝鮮の核とミサイル

北朝鮮の核とミサイル

1、 3月27日付ワシントン・ポスト紙は「北朝鮮の核実験:増大する可能性」と題して、
概要次のとおり報じている。

 北朝鮮は国際的警告を無視して長距離ミサイルを発射しようとしている。この打ち上げが特に心配なのは北朝鮮がミサイルに搭載可能な小型核弾頭を既に作ったか、あるいは作ろうとしているからである。
 軍情報局長官メイプル中将は今月上院軍事委への証言で、北朝鮮は「弾道ミサイルに核弾頭を搭載できる可能性がある」と述べた。科学・国際安全保障研究所所長オルブライトは、北朝鮮は日本を標的とする中距離ミサイルに「粗雑な核弾頭を多分搭載しうる」と書いた。北朝鮮の創設者故金日成はミサイル建設者を「育成し」、日本を叩き、朝鮮半島に米が介入することを止めるために、44年前軍アカデミーを作った。その息子金正日はそれを続け、日本の大部分を攻撃できる200以上のノドン・ミサイルを作った。
北朝鮮は通信衛星の打ち上げと主張しているが、ブレア米国家情報長官はこのタイプの3段ミサイルは米大陸を攻撃しうると上院で述べた。
北朝鮮は今週、この打ち上げに国際社会が制裁を加えれば、6者協議の合意を破棄する、この平和調査が撃墜されれば、戦争であると脅した。
2006年北朝鮮は小さな核装置を爆発させた。その後、彼らは57ポンドのプルトニウムすべてを「兵器化した」と宣言した。専門家によると、4−5個の爆弾になる。しかしそのミサイル搭載のための小型化はいまひとつの技術的ステップである。科学者も政府も北朝鮮がこの目標にどれくらい近づいているか、意見が一致していない。日韓政府は、北は核弾頭の小型化に成功していないといっている。しかし日本の防衛省は北朝鮮がそれに近づいているかもしれないと結論している。
MITの専門家ポストル教授は「2006年の実験だけで3年以内に“進歩した設計”の核弾頭を小型化するのに成功するとは信じがたいが、TNT数百トンと同等の爆発、2006年の実験に似た爆発を起こす試験されていない核弾頭を作った小さい可能性はあるとしている。ノドンは不正確でそれに核弾頭を載せるのは非効率な使用方法であるが、東京はかなり大きな目標なので、小さな爆発力でとてつもない死者や破壊をもたらしうる」と述べた。正確さはそれほど必要ではない。
専門家によると、北は開発途上国でのミサイルやその技術の最大の輸出国になっている。イラン、パキスタン、シリア、エジプト、リビヤ、イエメンにミサイル技術を売ってきた。先月、イランはサフィール・ミサイルで小さな衛星を軌道に乗せることに成功したが、これは北朝鮮の部品と技術支援でなされたとされている。1987年から1992年まで北朝鮮は5つのミサイルを開発してきたが、ソ連崩壊で部品、技術、専門家が流れたことによる。韓国は先月、北がグアムに到達中距離ミサイルを配備したと発表したが、これはSS−N−6と呼ばれていたソ連の潜水艦発射ミサイルの改良版であるとされている。
韓国の議員、ソン・ヨン・スンは「北朝鮮は全面戦争になるようなことはしない。彼らは注目と経済援助を求め、人々を神経質にさせることを望んでいるのだ」と述べた。

2、 この記事の見出しは核実験の可能性の増大であるが、特段の情報はない。
しかし核弾頭の小型化なしにミサイルは意味が無い。したがって北朝鮮が核弾頭の小型化のために核実験をすることは十分に考えられることである。
このロケット発射に対する国際社会の反応を踏まえ、北朝鮮が6者協議をボイコットし、再度の核実験を行う可能性が高いことを示唆する記事であるので、取り上げた。

3、 北朝鮮の核兵器がノドンなどに搭載可能なほど小型化されているかは議論がある。
私は、北朝鮮は核兵器の小型化にある程度成功していると考えている。
パキスタンのカーン博士の核資料・技術売買ネットワークはCIAがスイスでその関係者を抱きこむことに成功し、摘発につながった。ここで売買されていた情報の中に、核弾頭の小型化技術がインターネットでアクセスしうる資料としてあったとされている。情報関係者は通常こういうネットワークを泳がせておき、どういうところからアクセスがあるかを調べ、その全貌を把握しようとするが、この核弾頭小型化技術情報はその流出に伴う危険があまりに大きいので、早めの摘発にまずスイスで踏み切り、この情報を破壊したとされている。
北朝鮮とカーン・ネットワークの関係は緊密であったことが知られており、私は北朝鮮がこの情報に破壊前にアクセスした蓋然性が高いと考えているからである。
貴重なプルトニウムを費消することにはなるが、更なる実験で小型化技術を進歩させること、かつ北の核弾頭がノドンなどに搭載可能であることを示すことは、北朝鮮に有利であるとしてそれを北朝鮮が選好することが考えられる。
(文責:茂田 宏)

開く トラックバック(2)

北朝鮮の衛星打ち上げ

北朝鮮の衛星打ち上げ

1、 3月24日、北朝鮮(以下DPRK)外務省報道官が光明星2号の打ち上げに関連
し、米などの批判に関連して発出した声明、次の通り。ご参考まで。{朝鮮中央通信英語版よりの訳}

 宇宙を探査し平和的な目的に利用するのは地球のすべての国家に平等に与えられている正当な権利である。
しかし彼らはDPRKの衛星打ち上げは彼らに脅威を与える、なぜならば衛星を運ぶロケットに使われている技術は長距離ミサイルの技術と区別できないからと言明し、国連安保理がこの件を取り上げることが必要であると主張している。
DPRKに対し最大の犯罪を犯した日本はこの反DPRK騒ぎで指導的な役割を果たしている。これは泥棒の一人が「泥棒を止めろ」と叫んでいることを思い起こさせるように、初歩の理性と慎重さをなくしたものの行動の高まりとしか解釈できない。
米と日本を含むDPRKの衛星打ち上げを批判している国は、DPRKの前に衛星を打ち上げている。
衛星打ち上げの技術は長距離ミサイルのための技術と同じであるとのこれらの国の主張は、彼らが誰よりも前にミサイル技術を開発し、誰よりも多くのミサイルを保有していることを物語っている。
彼らは望むだけの衛星を打ち上げられるが、DPRKはそういうことをすることを許されてはならないという山賊のような論理は、DPRKへの敵意の暴露である。
彼らの主張は彼らに敵対的な国は自衛のための手段へのアクセスさえ持つべきでなく、平和的な目的のためにも何も開発すべきではないということである。
彼らがこれらの鉄面皮で傲慢で恣意的なやり方がDPRK[に効果があると考えているならば、彼らは悲しいかな、間違っている。
世界には衛星を打ち上げた国々がいくつもある。しかし国連安保理は他の個々の国が打ち上げた衛星を討議したり、問題にしたことはない。何故ならば安保理は平和的な目的のための宇宙の開発と利用への主権国家の独立の権利に介入する権限を持っていないからである。
これらの国が行っている上記主張は台所の包丁と銃剣はお互いに似ているので軍縮の対象にすべきであるとのこじつけの主張と全く同じである。
6者協議の当事者である日本と米国の、平和目的のために宇宙を利用するDPRKの権利を否定し、差別的な措置としてその主権を侵す試みは、真正面から朝鮮半島の非核化に関する9月19日共同声明に盛り込まれている「相互尊敬と平等の精神」に反している。
もしそういう敵対的な行為が国連安保理の名においてなされるならば、これは正確に上記の声明の否定を意味する。
上記声明の廃止は6者協議からその存続の基盤あるいは意味をなくさせるだろう。
6者協議はいま日本の約束の不履行、核武装のための理由づけを見つけだすために半島の非核化を遅らせようとする意図、のために崩壊の瀬戸際にある。
上記協議がいくつかの参加国の敵対的行為により崩壊の危険にある今日の現実は、敵対的な関係が終結されない限り、100年経ってもその核兵器を廃棄できないとのDPRKの立場の正しさを今一度証明している。
話し合いの行き詰まりの責任はすべてまず第1に日本に、そして9月19日共同声明に盛り込まれている「相互尊敬と平等の精神」を拒否しているその他の国にある。もし対話により敵対関係に終止符を打つことが不可能であるならば、それなら敵対行為を抑止するために筋肉を強める以外の選択はない。

2、 DPRKの金英逸首相は3月17日より同21日まで温家宝首相の招待で訪中した。
胡錦祷主席などと会談した。会談の内容は明らかにされていないが、この声明はDPRKが各国からの停止要求を容れず、衛星打ち上げを行うことを明らかにしている。衛星打ち上げは行われるであろうと判断される。
日本と米国は衛星打ち上げの場合、安保理でそれを問題とするとしているが、その結果として、DPRKは6者協議への参加を拒むであろうと思われる。
6者協議プロセスはしばらく動かないと思われる。
北朝鮮は核についてもミサイルについてもその開発を続けて行くことになる。
(文責:茂田 宏)

開く トラックバック(1)

北朝鮮によるロケット発射と日本の対応(雑感)

1、 北朝鮮は人工衛星「光明星2号」をロケット「銀河2号」で4月4日より8日までの間の
午前11時より午後4時の間に打ち上げることを国際海事機関に通報し、ロケットの落下予定地域として秋田沖西方約300KMの海域と太平洋の一定海域を指定した。これを見る限り、ロケットは日本の上空を飛翔する予定と思われる。

2、 公海の一定地域を軍事演習やロケット発射に関連して危険区域に指定することはよく行わ
れる。各国には、公海自由の一環として公海で軍事演習などをする権利がある。しかし他国の公海使用の自由もあるので、それをいたずらに侵害してはならない。しかし今回北朝鮮が通告した程度の期間の危険水域の指定は国際法上は合法的であろう。航空機、船舶航行は迂回を余儀なくされるが、それは甘受されることになる。

3、 北朝鮮によるロケット発射について日本政府はミサイル防衛システムでの迎撃を示唆し、
その場合、北朝鮮は最強の手段で報復すると宣言している。また麻生総理は3月13日、日本の上空通過は認めないと記者に語ったと報道されている。こういう日本側の対応にはいくつかの問題がある。
第1:麻生総理の日本の上空通過を認めないとの発言である。北朝鮮のロケットは日本列島を横切る形で飛翔する。しかし領空を侵犯する際には、日本として認めないといえるが、国際法上、宇宙空間であれば、日本の上であろうが、通過は構わない。領空と宇宙空間の境目は諸議論があって、どこまでを領空とし、どこからを宇宙空間とするかについて国際的に合意されたものはないが、人工衛星が軌道に乗る空間は宇宙空間とされている。通過するのは宇宙空間ではないか。
第2:発射されたロケットを迎撃するという点についても、発言や実際の措置についてもっと慎重な発言があって然るべきである。
日本に落下する場合にはということかと思っていたが、上記1の麻生発言を読むと、ロケットが上昇段階あるいは中間飛翔段階にある時に迎撃する方針とも読める。浜田防衛大臣は国民の生命、財産を守るのが政府の責務であるといっており、単に落下段階での迎撃を言っていることを明瞭にしていない。実施部隊への指示がどうなっているのか、知らないが、落下段階での迎撃のみが実際上、許容されるものと思われる。推進段階や中間飛翔段階で日本に落下するものと判断することはきわめて難しい。それをもっと説明すべきであろう。
北朝鮮は最強の手段での報復を宣言しているが、今北朝鮮が保有している最強手段は核兵器である。それに必要な注意を払う必要がある。
第3:技術的に迎撃は出来るのか。イージス艦搭載のスタンダード・ミサイル3(SM−3)は中間飛翔段階での迎撃に向いている。これを使うとなると、中間飛翔段階での迎撃になり、それに伴う諸問題がでてくる。落下という最終段階での迎撃はパトリオットー3で行うことになる。これに伴う問題は、まずパトリオットー3が迎撃できるのはかなり低い高度であり、上手く行くのかどうかの問題があるほか、破壊されたミサイルの部分がより多くの物体になり、迎撃点の下の地域に落下してくるという事情がある。核兵器が落ちてくる場合に比較すると、破壊した方が損害は少なくなるが、衛星が間違って落ちてきたのを破壊・飛散させるようなことがいいのか、一考すべきではないかと思われる。

4、 いずれにせよ、ロケット発射を止めろと要求している時に、発射された場合こうする
ああすると、声高に議論するメリットはあまりない。警戒態勢をとり、日本の上の宇宙空間を通過するのであれば、見逃すしかないのではないかと思われる。
冷静に対処すべきである。そうでないと、思わぬ事態を惹き起こしかねない。
なお米は私の知る限り迎撃をすると言っていない。米と良く話し合うべきであろう。
(文責:茂田 宏)

開く トラックバック(1)


よしもとブログランキング

もっと見る

[PR]お得情報

いまならもらえる!ウィスパーうすさら
薄いしモレを防ぐ尿ケアパッド
話題の新製品を10,000名様にプレゼント
ふるさと納税サイト『さとふる』
11/30まで5周年記念キャンペーン中!
Amazonギフト券1000円分当たる!
いまならもらえる!ウィスパーWガード
薄いしモレを防ぐパンティライナー
話題の新製品を10,000名様にプレゼント

その他のキャンペーン


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事