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「つぶそう司法支援センター通信」第1号についての検証は、ついに最終回です。 国選弁護報酬は、支援センターが機械的に算出できるように報酬基準が定められている。国選弁護の現場で起こる全ての場合を想定して報酬基準が定められたとは言い切れないので、指摘のように報酬がゼロになったりして不合理な場合もありうる。 それは、支援センターの問題でもあるが、支援センターと協同して報酬基準のあり方を検討してきた日弁連の問題でもある。 いろいろな事態にも対応できる、きめ細やかな報酬基準が求められる。 不都合な事例があったら、支援センターや日弁連に報告して頂きたい。今後の改訂の参考としていくことが可能となろう。 なお、報酬算定には不服申立が可能である。問題事例については積極的に利用して頂きたい。 問題が報酬基準そのものにあり、算定された報酬額は、報酬基準に従って正しく計算された結果であれば、不服申立をしても結論が覆ることはない。しかし、同様の事例について不服申立の数が増えることで、支援センターに対して報酬基準の見直しを求める推進力となることも事実である。 <通信から引用> 極限まで切り詰めた報酬の矛盾は、今後も全国で噴出するだろう。支所長は弁護士ではなかったのか。 <引用終わり> 報酬の矛盾は、支所長の責任ではない。報酬基準を作成した責任は本部にある。(なお、支所長という役職はない。地方事務所長の誤りである。) 地方事務所長が弁護士であっても、報酬基準を勝手に変更することはできない。報酬基準に違反した報酬を支払うこともできない。地方事務所長が弁護士であっても、「つぶそう通信」が指摘した報酬ゼロの事案で、いくらかの報酬を支払うことは不可能である。 「つぶそう通信」は、地方事務所長の権限に属しない事項について、改善されないのは地方事務所長の責任であり、その地位に弁護士が就任しているのに、その弁護士が怠慢で、役に立たないと非難するものである。
そのような論法は地方事務所長に対して、大変に失礼であるし、一般会員に対して誤った情報(地方事務所長なら、報酬額を変更することができるかの印象)を与える、という罪も犯している。 |
■ テラスのため息
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通称,法テラス。ボクは,この組織が好きではありません。
なんとかして,国民からも,弁護士からも,その他の法律隣接士業からも,そして,財務省からも愛される組織になって欲しいものです。
なんとかして,国民からも,弁護士からも,その他の法律隣接士業からも,そして,財務省からも愛される組織になって欲しいものです。
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「つぶそう司法支援センター通信」第1号が、弁護士の手元にFaxで送られている。 その内容を検証することにする。 全国で契約弁護士数が伸びていないことは事実といえるであろう。 しかして、その理由が、「つぶそう通信」が指摘するとおり、支援センターが法務省監督下にあることだ、と短絡的に捉えることは間違えていると思われる。 多くの会員は、低額な国選弁護報酬に不満を持ちつつも、目の前の被告人のために国選弁護活動をボランティア的に行ってきた。 民事事件等で忙しく手一杯なので、できるならば国選弁護はやりたくないのだ。という考えを持つ弁護士が少なくない。 新しい国選弁護制度になると、新しく契約を結ばなければならないらしい。面倒だ。支援センターという存在には良からぬ噂もある。これを機会に、国選弁護の世界から足を洗ってしまいたいなあ。 そういう弁護士が、国選弁護人契約の締結に躊躇しているのが実情である。 契約をしないのは、心底、支援センターとの契約を嫌がっている人達だけではないのである。そのような、いわば中立の人達をも、自分たちの同胞だと、取り込んでしまうのが「つぶそう通信」の論理である。 <通信より引用> 東弁では契約者は被疑者563人(11%)、被告人1380人(24%)に過ぎない。 <引用終わり> まず確認しておくべきことは、東京の数字だけの着目するのではなく、地方の単位会の契約率も考慮すべきことである。 国選弁護人契約100%に近い達成率の単位会が多数存在する。会員数が少ない中で、地域の弁護士が一丸となって国選弁護制度を支えてきた自負と責任感に裏打ちされている。「俺がやらなきゃ、誰がやる。」 そういう地域が多数存在することに、あえて言及しない「つぶそう通信」は偏跛の誹りを免れないであろう。 また、東弁の契約率は、それほど低いものではない。 東京という地域性により、国選事件数に比較して、弁護士数が多い。全員が国選弁護人契約を締結しなくとも、国選弁護制度は崩壊しない。ボクがやらなくても、誰かがやってくれる。国選弁護活動に対する個々の弁護士の責任感が希薄なのである。 低契約率は打破されるべきで、大多数の弁護士が国選弁護を担当する方が望ましいとは思うものの、やむを得ない面もある。 なお、被疑者国選の契約者、被告人国選の契約者という分類は存在しないので、「つぶそう通信」は形式的な誤りを犯している。契約者中、被疑者国選の担当者、被告人国選の担当者、という分類が正しい。 <通信より引用> 二弁では、どう試算しても足りないため、「本来であれば登録しているはずの会員」を「潜在的な契約弁護士」などと言って、数あわせに必死だ。 <引用終わり> 二弁が数あわせをしている、という指摘は、一面正しいが、一面正しくない。 当職は二弁所属ではないので、正確に理解していないかも知れない、とエクスキューズを先にしておくが、二弁の論理は以下のように理解すべきであろう。 国選弁護人となるには、国選弁護人契約を締結する必要があるが、その方法として、事前に契約をしておく方法と、事件ごとに契約する方法がある。契約してしまえば、どちらも契約弁護士であることに変わりはない。 具体的な事件を担当する際には、国選弁護人契約を締結して国選弁護人となることを前提に、当番弁護士登録等をしている弁護士は、潜在的な契約弁護士ということができる。 数あわせでも何でもなく、実際に国選弁護を担当する弁護士の数を正確に把握するためには、既に国選弁護人契約を締結した弁護士数だけではなく、潜在的な数も視野に入れることは当然と言える。 <通信より引用> すでに契約した方も、契約を強いられた新人も、どんどん解約して支援センターを崩壊に追い込もう。 <引用終わり> 自ら契約しない弁護士、どんどん解約する弁護士は、無責任である。 その人たちが国選弁護を行わない。その分を、他の弁護士が引き受けざるを得ない。 彼等の「契約しない運動」「契約解除運動」は、その他の弁護士に国選弁護の負担を押しつけることで成り立っている。 ボクがやらなくても、誰かがやってくれる。 弁護士数の多い都会だけに見られる無責任な政治活動である。 それよりも、何よりも、目の前の被疑者、被告人の弁護をすることが先決ではないだろうか。
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