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なぜ,50万円を分岐点にすることにしたのか。
これは,政令で決まった金額だ。
つまり,法務省が決めた。
決める前には,HPでパブリックコメントを募集したりしていた。
事実上,日弁連にも意見照会があった。
50万円の根拠は,おおむね,こんな感じだ。
一般的に弁護士に事件の弁護を依頼するには
着手金が必要だ。
刑事事件の場合,着手金の金額は,いくらくらいだろう。
日弁連は,昔,弁護士報酬基準規定というものを定めていた。
それによると,
事実関係に争いのない簡易な事件については
30万円を標準とすることになっていた。
弁護士報酬基準規定については
独占禁止法などの観点から疑問が出されて
規定は廃止された。
だから,弁護士会が決めた標準報酬額は存在しない。
日弁連が取った報酬アンケートが公開されている。
それによると,全国の弁護士たちの報酬のおおよそが分かる。
簡易な刑事事件の着手金について
20万円から30万円が多いとなっている。
他方,
弁護士に着手金を払った後の生活の安定も必要だ。
一般の家庭が生活していくのに必要な金額は
どのくらいだろう。
これも,データがあり
1ヶ月20万円から30万円の間にあるらしい。
以上を総合して
平均的な着手金20万円から30万円を払って
その後の1ヶ月の生活費20万円から30万円を
確保できる経済力はいくらか
と考えたとき
40万円から60万円ということになる。
その間を取って,50万円と設定された。
これは,あくまでもモデルケースを考えただけで
実際の生活感が反映されたものとは思われない。
しかし,そういう考えの基で
50万円と政令で決められたのであった。
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