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■ 国選弁護制度論
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コメント欄に質問があったから、ちょっと書くね。
コメント欄にも回答した部分は重複になるけど、我慢してくれ。
【質問】
(1)被疑者段階で裁判所かかわってないときはしょうがないけど
勾留とかでかかわってるときは
(2)裁判所に出すことになってる方が自然に思えるがなんでそうなってない? (3)裁判所から検察とかに連絡するのが面倒だから?
【回答】
(1)被疑者段階で裁判所かかわってないときはしょうがないけど
勾留とかでかかわってるときは
被疑者段階で、裁判所はピンポイントでしか事件に関わらない。
裁判所は、逮捕状とか、差し押さえ令状とか
関わる瞬間はあるんだけど
継続的に関わることがない。
だから、裁判所は、
起訴されるまでは、記録(ファイル)を作らないのですね。 逮捕状も、出したら、出しっぱなし。
実際に逮捕されたか、なんて管理はしてないし、
勾留状も、出したら、終わり。なのです。
勾留を延長する場合に、勾留状のときのファイルを取り出して
なんて出来ないのです。ファイルがないから。 (2)裁判所に出すことになってる方が自然に思えるがなんでそうなってない?
被疑者段階(起訴前)に
裁判所に、弁護人選任届を差し出しても
裁判所は、ファイルに綴じることが出来ません。
保管に困ってしまいます。
だから、受け取りたくありません。
実際、起訴されても、係属部が決まらないと
弁選を受け付けてくれませんよ。
起訴前なら検察庁に差し出せばいいけど
起訴前後のギリギリの時間だったら
裁判所の事件受付(訟廷事務)に行って
配転先を確認することになる。
とくに、起訴直後に保釈請求するときなどは
弁選を検察庁に差し出して、裁判所が気付かない
なんてことがないように、裁判所に出す方がよいな。
(3)裁判所から検察とかに連絡するのが面倒だから?
仮に裁判所が、弁選を受け付けて、
受け付ける度に、警察署や検察庁に連絡しなければならない。
としたら、それは作業量も多く、反対意見が出るでしょう。
現状、警察、検察が弁選を受け付けているわけだけど
受け付ける度に、裁判所に連絡する制度はありません。
被疑者段階では、警察、検察、裁判所は、
この事件に弁護人が付いているのか、いないのか。
弁護人がいるとして、氏名、住所、電話番号を
常に把握している必要はない。
弁護人が何かアクションを起こしたときに、
こいつ何者?本当に弁護人?
と確認できればよい。
基本的に検察庁で、弁選を管理して
警察署や、裁判所からの問い合わせに対応することになっている。
コンピュータ管理されているよ。
弁護人の知恵として
弁選を提出する際には、コピーを持参して
検察庁で受付印を貰うのは、刑事弁護士の常識だな。
検察庁の受付さんも心得ていて、ハイハイって押してくれるよ。
日付入りの受付印だ。
だから、弁選を書いて貰ったら、直ぐに提出しないで
まず、コンビニに行ってコピーするんだぞ。
気の利いた受付さんは、
検察庁のコピー機でコピーして受付印を押してくれるが
毎回期待はできないから、弁護人が自分でやること。
法律事務所の事務員に提出に行かせるときも
受付印を忘れないように念を押すこと。
受付印を貰った弁選を常に持参していれば
弁選を保管していない警察署や裁判所に行ったときに
私が弁護人です。
と胸を張ることが出来るぞ。
それから、被疑者段階で
警察の持ち時間は長くて3日
検察の持ち時間は通常(?)20日
送検後は、弁選を検察庁に提出することになるから
警察が受け付ける頻度は高くない。
だから、慣れない警察官は、
弁選を受け付けることは出来ません。
検察庁に提出して下さい。
とトンマで間抜けな応答をすることがあるけど
送検前だったら、ただしく警察に受け付けられるように
ゴリ押しして、ねじ込むことが大切だぞ。
以下は、蛇足
コメント欄のコピー
裁判所には、逮捕状も、勾留状も、控えが保管されていないのです。
だから、勾留状謄本請求が出されると、裁判所から、検察庁に
「あの事件の勾留状のコピーをくれたマイ」
と連絡して、取り寄せてから勾留状謄本を作成するので
以前は、弁護人が勾留状謄本を入手するまで、数日を要したのです。
(最近は、被疑者国選が始まったりした関係で、さすがに勾留状のコピーは、裁判所で保管するようになり、謄本も、ほぼ即日発行になった)
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そもそも「弁護人選任行為」って何だろう?
という根源的な疑問を持ったことはあるかい?
ないだろうな。それが普通だから、安心したまい。
でも、今日は、それを考えてみるぜ。
今日は、とりあえず、私選弁護人だけを取り扱うよ。
国選弁護人の選任は、また、後日な。 (タイトルと齟齬するけど、気にしちゃダメだよ)
悩んだときは、まず、条文だ。
刑訴法 第4章 弁護及び補佐
いの一番に規定されている条文がこれ。
例の如く、条文を分解してみよう。
1項は、こうだ。
(ア)被告人又は被疑者は、
(イ)何時でも
(ウ)弁護人を選任することができる。
これを読むと、選任主体は、被告人又は被疑者だけど
選任される弁護人の側についての規定がない。
弁護士には、選任を<受諾する・受諾しない>の自由はないのか!
選任行為は、被告人又は被疑者の一方的な行為なのかな。
選任の事実が、当該弁護人に到達する必要があるか。
という問題も生じるだろう。
刑事訴訟法上は、そういう扱いかも知れないが
実際には、同時に、弁護士との間で
私法上の委任契約を結んでいることが殆どであろう。
そうでなければ、弁護士が、実際に弁護活動をしてくれないからね。
ただ、私法上の委任契約がなくても、
刑訴法上の弁護人選任が無効になることはない。
(手形行為の無因性を思い出して欲しい)
ところで、
私法上の委任契約は、諾成契約だろう。
口頭の「口約束」でも成立する。
一般的には委任契約書を作成するだろうし
弁護士会は契約書の作成を奨励しているはずだ。
でも、刑事事件ってのは、時間が勝負。
委任契約書を作成するより、まず、行動することが大事。
ってことで、委任契約書は後回しで
とりあえず、弁護人選任届だけ署名して貰って
ということが多いかも知れない。
そうだ。そうなんだよ。
私法上の委任契約は、諾成契約だけど
弁護人選任には、様式があるあるじゃないか。
ここで、また、条文を確認してみるよ。
今度は、刑事訴訟規則ね。
(被疑者の弁護人の選任)
第十七条 公訴の提起前にした弁護人の選任は、弁護人と連署した書面を当該被疑事件を取り扱う検察官又は司法警察員に差し出した場合に限り、第一審においてもその効力を有する。 (被告人の弁護人の選任の方式)
第十八条 公訴の提起後における弁護人の選任は、弁護人と連署した書面を差し出してこれをしなければならない。 被疑者の場合と、被告人の場合では、規定方法が違ってるね。
どちらの条文にも、弁護人と連署した書面ってのが出てくるね。
この書面は、疑うことなく、弁護人選任届だな。
連署ってからには、複数の人間が署名するんだね。
条文上は、弁護人が連署することになっているけど
もう一人は、被告人又は被疑者の本人
あるいは、親族などによる選任の場合には(法30条2項)
その選任をする親族など。ということだ。
弁護人が連署するんだから
弁護士が、弁護人になることを受諾していること
が必要になるんだな。
つまり、実体的な規定として弁護士の受諾を必要とする規定はないが
手続き上の規定(それも刑訴規則)から、解釈で導き出されるんだ。
これで、あたなも、あなたの知らないところで
いつのまにか弁護人にさせられていた。
という畏れがないから、安心してくれたまい。
受諾してないのに、うっかり連署してしまわないように注意しようね。
その場合には、弁護人選任の無効主張とか
前代未聞の恥ずかしい訴訟をしなければならなくなるかも・・・
ま、そんな人、いないよな。
個別に検討するよ。
18条の被告人の場合を確認すると
弁護人選任届を差し出さなきゃいけないんだな。
つまり、被告人の場合には、
弁護人の選任は、依頼者と弁護士の間では、
<口頭で成立するか・弁護人選任届に連署で成立するか>
という問題はあるものの、
最終的には、裁判所に差し出すことで完了する。
※差し出し先は裁判所。というのは、18条に規定がない。
しかし、実務上、裁判所に提出している。
組織法上の裁判所(東京地方裁判所とか、旭川地方裁判所)ではなく
裁判体としての裁判所(東京地方裁判所刑事第1部など)に出す。
これは、もちろん解釈なのかなあ。
裁判所に差し出されていない場合は、
裁判所は、弁護人がいないと取り扱うことになるし
弁護士も、裁判所に対して、弁護人としての活動をすることができない。
例えば、弁護士さんが、
私は、被告人から選任された私選弁護人です。
弁護人として、法廷に出廷して、弁護活動をします。
と言ったとしても
裁判所は、
いやいや、弁護士さん、弁護人選任届が出てないから
あなたを、被告人の弁護人と認めることはできません。
ダメです。
と断ることになる。
例えば、
刑訴法36条により被告人が国選弁護人の選任を請求した場合
裁判所が、同条但書き
(被告人以外の者が選任した弁護人がある場合は、この限りでない。)
の適用があるかを確認するには、
弁護人選任届が差し出されているか、否かを確認すれば良く
弁護人選任届は出ていませんが、
実は、口頭で選任しているなんてことはありませんか?
などと確認する必要はない。
では、規則17条の被疑者の場合は、どうなんだろう。
このように規定されているよ。
当該被疑事件を取り扱う検察官又は司法警察員に
差し出した場合に限り、第一審においてもその効力を有する。
17条は、
被疑者段階で「当局」に差し出した弁護人選任届が、
<第一審においても効力がある>
ことを定めた規定なんだね。
注意深く読み直してみよう。
<第一審においても効力がある>
って規定されているよ。
被疑者段階で「当局」に差し出した弁護人選任届は
<第一審においても効力がある>
ということは、
<第一審以外に効力があることは勿論として>
ということだな。
第一審以外に効力があると言っても
法32条2項があるから
(公訴の提起後における弁護人の選任は、審級ごとにこれをしなければならない。)
控訴審にも効力があるはずもなく
つまりは、被疑者段階に効力がある。
という当然の理(ことわり)が読み取れるだけだ。
規則17条の反対解釈で明らかになるのは
被疑者段階で、「当局」に差し出さなかった弁護人選任届は
第一審には、効力がない。とうことだ。
しかし、われわれが知りたいのは
被疑者段階で、「当局」に差し出さなかった弁護人選任届は
被疑者段階に<効力があるのか・ないのか>ということだ。
形式的に見ると、17条は、この点について沈黙している。
なにも規定していない。
具体的には
口頭で弁護人に選任され、それを受諾した弁護士が
弁護人選任届を「当局」に提出する前に
弁護人としての、法律上の行為をすることができるか。
たとえば、勾留に対する準抗告を申し立てられるか。
などが問題となり得る。
被告人の弁護人選任について、こういう確認をしたよね。
弁護人の選任は、依頼者と弁護士の間では、
<口頭で成立するか・弁護人選任届に連署で成立するか>
という問題はあるものの、
最終的には、裁判所に差し出すことで完了する。
被疑者の場合にも、これと同じ解釈をするしかない。と思う。
裁判所に差し出すところを
「当局」(当該被疑事件を取り扱う検察官又は司法警察員)
に読み替える必要はあるのだが。
被疑者から、国選弁護人の選任請求があったとき
担当裁判官は、法37条の2、1項但書き
(被疑者以外の者が選任した弁護人がある場合・・・、この限りでない。)
を確認しなければならないのだが
この条文の解釈としては、
「当局」に差し出された弁護人選任届の有無を確認すれば足りる。
とされている。 今日のところは、この程度で。
私選弁護人の辞任と解任についても書かないとナア。
リクエストがあったら、コメント欄にね。
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弁護人を選任手続の観点から分析してみる。
今日も、マニアックだぜ。
(1)
私選弁護人
国選弁護人
言うまでもなく、
被疑者、被告人、その親族らが選任するのが、私選弁護人
裁判所、裁判長、裁判官が選任するのが、国選弁護人だね。
(以下、裁判官等ということにするよ)
条文を確認しよう。
私選弁護人選任の根拠規定は、
国選弁護人選任の根拠規定は、沢山ある。
おいおい説明していくけど、一覧したい場合は、ここを見てくれ。
(2)
被疑者、被告人本人が選任した弁護人
被疑者、被告人本人以外の者が選任した弁護人
こんな区別、あるのかとお思いでしょうが、あるんです。
条文を見てみよう。
第三十六条 被告人が貧困その他の事由により弁護人を選任することができないときは、裁判所は、その請求により、被告人のため弁護人を附しなければならない。但し、被告人以外の者が選任した弁護人がある場合は、この限りでない。
第三十七条の二 死刑又は無期若しくは長期三年を超える懲役若しくは禁錮に当たる事件について被疑者に対して勾留状が発せられている場合において、被疑者が貧困その他の事由により弁護人を選任することができないときは、裁判官は、その請求により、被疑者のため弁護人を付さなければならない。ただし、被疑者以外の者が選任した弁護人がある場合又は被疑者が釈放された場合は、この限りでない。(2項省略)
ほらね。
本人以外とは
(ア)法定代理人、保佐人、配偶者、直系の親族及び兄弟姉妹(30条2項)
(イ)裁判官等(つまり、国選弁護人)
があるね。
この区別は、国選弁護人選任要件の「貧困」を判断するのが
被疑者、被告人本人だけだ。ってことに関連してくるのね。
本人にお金があるときは、基本的に、自分のお金で私選弁護人を依頼しなさい。
親族などは、たとえお金があっても、本人の私選弁護のために、そのお金と使いなさい、とは強制できません。
だから、親族などがお金を持っていても、本人の国選弁護人選任には関係させませんよ。
でも、もし、お金を出す気持になったら、私選弁護人を選任してあげてね。
その場合には、国選弁護人は請求できないことにしておくね。
ということなんだな。
(なんて、マニアックなんだ)
ここから先は、国選弁護人の区分になるよ。
(3)
請求選任
職権選任
被疑者、被告人からの請求に基づき弁護人を選任するのが請求選任
裁判官等が、自らの発案で、国選弁護人を選任するのが、職権選任
いわゆる職権発動ってやつね。
請求選任は、すでに引用した36条、37条の2があるね。
職権選任は、たとえば、こんな規定がある。
第三十七条 左の場合に被告人に弁護人がないときは、裁判所は、職権で弁護人を附することができる。
一 被告人が未成年者であるとき。
二 被告人が年齢七十年以上の者であるとき。
三 被告人が耳の聞えない者又は口のきけない者であるとき。
四 被告人が心神喪失者又は心神耗弱者である疑があるとき。
五 その他必要と認めるとき。 (4)
義務的選任
裁量的選任
裁判官等が国選弁護人を「選任しなければならない」のが義務的選任
裁判官等が国選弁護人を「選任することが出来る」のが裁量的選任
36条は「弁護人を附しなければならない。」
37条の2は「弁護人を付さなければならない。」
と規定しているから、義務的選任。
(文言が違うのは、条文の生年月日の違い)
裁判官等には、<選任する・しない>の自由はありません。
他方、この条文は、裁量的選任だね。
第三十七条の四 裁判官は、第三十七条の二第一項に規定する事件について被疑者に対して勾留状が発せられ、かつ、これに弁護人がない場合において、精神上の障害その他の事由により弁護人を必要とするかどうかを判断することが困難である疑いがある被疑者について必要があると認めるときは、職権で弁護人を付することができる。ただし、被疑者が釈放された場合は、この限りでない。
「付することができる」になっているでしょ。
(ア)第三十七条の二第一項に規定する事件である。
(イ)被疑者に対して勾留状が発せられている。 (ウ)弁護人がない。
(エ)精神上の障害その他の事由により弁護人を必要とするかどうかを判断することが困難である疑いがある。
(オ)必要があると認める。
という5つの要件が整っていても、
裁判官に、<選任する・しない>の自由(裁量)が委ねられているんだ。
立法論としては、(オ)の要件があるのに、さらに裁量を認める必要があるのか、って議論があるんだけど、現行法規の解釈としては、裁量選任と言わざるを得ないんだな。
(5)
必要的選任
任意的選任
従来から、刑訴法289条1項に定める一定の重罪のことを、必要的弁護事件と呼んできたわけだけど、この必要的弁護ってのが、実は、よく分からないんだ。
とりあえず、条文を見てみよう。
第二百八十九条 死刑又は無期若しくは長期三年を超える懲役若しくは禁錮にあたる事件を審理する場合には、弁護人がなければ開廷することはできない。
2 弁護人がなければ開廷することができない場合において、弁護人が出頭しないとき若しくは在廷しなくなつたとき、又は弁護人がないときは、裁判長は、職権で弁護人を付さなければならない。
3 弁護人がなければ開廷することができない場合において、弁護人が出頭しないおそれがあるときは、裁判所は、職権で弁護人を付することができる。 2項3項を見ると、
(1)選任主体が、裁判長、裁判所であるから国選弁護人である。
(2)省略
(3)本人からの請求を必要としない職権選任である。
(4)2項は「付さなければならない」義務的選任
3項は「付することができる」裁量的選任
これら以上の特徴が見当たらない。
なにが「必要的」なんだか、よくわからない。
善解すると「職権選任」×「義務的選任」=「必要的弁護」なのかなあ?
289条に規定する重大事件を必要的弁護事件って呼んでたよね。
つまり、
死刑又は無期若しくは長期三年を超える懲役若しくは禁錮にあたる事件
のことだね。
良くある誤解なんだけど(ボクも、してた誤解)
この種の事件には「かならず弁護人がいなければならない」
と誤解してないかい?
条文をよく読んでみよう。
1項ね。
「審理する場合には、弁護人がなければ開廷することはできない。」
となっているぞ。
反対解釈をすると「審理しない場合には、弁護人がいなくても開廷できる」
まず、法廷がないときは、そもそも弁護人がいなくても良い。
審理がなければ(判決言い渡しだけ)弁護人がいなくても開廷できる。
もちろん、開廷が予定されない被疑者段階には適用がない。
(※勾留理由開示公判は、どうなるんだ?)
弁護人が「常に」いなければならない。というのは都市伝説だったんだ。
だから2項3項の規定になるんだな。
今にも開廷したいんだ、ってときには、義務的選任
開廷の準備を万端整えたい、ってときには、裁量的選任
もちろん、直前に弁護人に選任されても、
弁護の準備ができないから、余裕を持って選任すべきだ。
だから、起訴後、ただちに選任するのが実務だよ。
今回は、弁護人選任の条文を網羅してないので
こっちも、見ておいてね。
明日以降の予定記事(目次)
国選弁護人選任主体としての裁判所・裁判長・裁判官の違い。
被疑者国選弁護人の選任手続を分析する。
36条の3「あらかじめ」なんたらを読み解く。
国選弁護人の解任と辞任。
リクエストがあったら、コメント欄に書き込んでな。
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平成16年刑事訴訟法等改正で、
被疑者国選弁護が始まったのは、みんな、知ってるよな。
まずは、基本知識だ。
法学部の学生以上(法科大学院、修習生、法曹)は
確実にマスターしてなきゃ、ダメだぜ。
根拠条文は刑事訴訟法37条の2だよ。
第三十七条の二 死刑又は無期若しくは長期三年を超える懲役若しくは禁錮に当たる事件について被疑者に対して勾留状が発せられている場合において、被疑者が貧困その他の事由により弁護人を選任することができないときは、裁判官は、その請求により、被疑者のため弁護人を付さなければならない。ただし、被疑者以外の者が選任した弁護人がある場合又は被疑者が釈放された場合は、この限りでない。
2 前項の請求は、同項に規定する事件について勾留を請求された被疑者も、これをすることができる。 導入当初(第1段階)は、被疑者に国選弁護人が選任されるのは
死刑又は無期若しくは短期一年以上の懲役若しくは禁錮に当たる事件
という重罪だけだったけど
今は、変わってるんだから(第2段階)、忘れちゃダメだぜ。
現行刑訴法上、被疑者国選の対象となるのは
死刑又は無期若しくは長期三年を超える懲役若しくは禁錮に当たる事件
この変更は、改正法に最初から組み込まれていたんだから
知らなかったじゃ、すまないからな。
さて、選任要件と、資力要件と50万円が、
ゴッチャになっちゃた人が居るみたいだから
整理しておくよ。
37条の2も基本枠組みは同じなんだけど
国選弁護の基本条文である36条で説明するぜ。
第三十六条 被告人が貧困その他の事由により弁護人を選任することができないときは、裁判所は、その請求により、被告人のため弁護人を附しなければならない。但し、被告人以外の者が選任した弁護人がある場合は、この限りでない。
36条を分解するよ。
権利者は、被告人。
弁護人を選任するのは、裁判所。
選任の出発点は、被告人の請求。
選任の積極要件は、被告人が弁護人を選任することができないとき
同消極要件は、被告人以外の者が選任した弁護人がある場合
積極要件には、例示があるね。
「貧困」と「その他の事由」だ。
被告人が、自分のために弁護士を依頼したい。
と思ったときに、障害になるのは、なんだ?
お金がない。
弁護士に知り合いがいない。
が大きな理由だろう。
貧困のため弁護士を選任することが出来ない。
弁護士なんて知らないから選任出来ない。
他にもあるかも知れないから、想像力を働かせてくれたまい。
他の理由も、全部、「その他の事由」ですくい取ることが可能だよ。
じゃ、法律が予定している「貧困」って、どの程度なんだろう。
ただの「貧困」じゃないんだよ。
「貧困により」と「弁護人を選任することができない」
が結びついているわけだから、
弁護士を依頼するには、お金が足りない程度の貧乏だね。
多くの人が、誤解しているのが、
現金等の流動資産で50万円持っていない人が貧困で
貧困だから、国選弁護人の選任請求できる。
50万円以上持っている人は貧困じゃないから国選は無理。
というヤツね。
念のため、条文を確認してみようね。
第三十六条の二 この法律により弁護人を要する場合を除いて、被告人が前条の請求をするには、資力申告書(その者に属する現金、預金その他政令で定めるこれらに準ずる資産の合計額(以下「資力」という。)及びその内訳を申告する書面をいう。以下同じ。)を提出しなければならない。
第三十六条の三 この法律により弁護人を要する場合を除いて、その資力が基準額(標準的な必要生計費を勘案して一般に弁護人の報酬及び費用を賄うに足りる額として政令で定める額をいう。以下同じ。)以上である被告人が第三十六条の請求をするには、あらかじめ、その請求をする裁判所の所在地を管轄する地方裁判所の管轄区域内に在る弁護士会に第三十一条の二第一項の申出をしていなければならない。(2項省略) 36条の3に規定されている基準額を
政令で定めたのが50万円なんだよ。
条文のどこを読んでも
貧困とは、資力が、基準額未満である場合を言う。
という定義はないのです。
ビックリした?
手続上も
資力が基準額未満の場合には、国選弁護人を選任する。
という規定もありません。
ビックリした?
じゃ、なんで基準額なんてものを設定したのかというと
基準額のお金を持ってない人は
まあ、普通に考えて、貧困だと思って良いんじゃねぇの。
国選弁護人を選任する裁判所に最終判断は任せるけど
まあ、その辺りを斟酌して、よろしくね。
ということなんだ。
ここには、法律上の推定すらないんだよ。
ビックリした?
あと、これも間違えやすいんだけど
資力が基準額以上でも以下でも、
国選弁護人の選任を請求するからには
資力申告書を提出しなければならないんだよ。
基準額未満の人だけが、提出しなければならない。
と思っている人が多いらしいけど、
ちゃんと条文で確認してね。
横道から、元に戻るけど
資力が基準額以上の人は、貧困じゃないだろう。
という事実上の推定をされちゃうことになるな。
そうすると、その他の事由により弁護人を選任できない
っていう事情があるかを判断する。ってぇことになるわけだ。
その場合には、36条の3の規定ね。
「あらかじめ」なんとか。っていう条文。
今回は、簡単にザックリと説明する。
要するに、弁護士会に弁護士を紹介して貰いなさい。
ということだ。
すでに確認したけど
弁護士を依頼したいんだけど依頼できない2大要素は
お金がない。
弁護士を知らない。
だったよね。
お金がない。50万円未満の場合は、
まあ、おおよそ貧困だろうと事実上の推定が働いて
国選弁護人を選任して貰えるだろう。
もう一つ。
弁護士を知らない。
その場合には、紹介して貰えばいい。
弁護士会にお願いして、弁護士を紹介して貰いなさい。
紹介して貰った弁護士さんに、依頼を断られたら
国選弁護人を選任してあげますよ。
という仕組みになっている。
弁護士さんが依頼を受けてくれない理由は、いろいろあるだろう。
あなた60万円を持っているけど
あなたの事件は殺人事件で弁護活動は大変だな。
弁護費用は200万円だよ。
60万円では、お引き受けできないよ。
という場合もあるだろう。
この人は、弁護士を依頼することができない貧困だ。
ということもできるだろうし
弁護士に依頼を断られた可哀想な人(その他の事由)
ということ可能だろう。
どっちも法律効果=国選弁護人選任は変わらないから
どっちなんだ、と追求することに、あまり意味はないね。
あ、そうそう、資力基準を満たす。満たさない。というのも
分かりにくいよね。
「基準を満たす」という場合には
基準を満たしたことにより、なんらかの恩恵を受ける場合だね。
国選弁護人選任の場合
「資力が基準額未満」の場合に、手続き上の恩恵がある。
基準額が50万円で
資力が40万円だと基準を満たして、手続き上の恩恵がある。
資力が60万円だと基準を満たさないから、手続き上の恩恵がない。
満たす、満たさないが、逆になっちゃうから混乱だね。
だから、この用語は、あまり使わない方がよいと思うよ。
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