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化け物を人に戻すのは至難の技だが人を化け物にするのは至極簡単だ。
私の天敵である化け物を長年研究した結果、ある育て方が要因ではないかという仮説を導き出した。 それを今日は記したい。 まず彼ら彼女らは幼児期に高ストレス環境で育てられている。場合によっては育てられてもいない。 虐待やネグレクトを受けている場合も散見される。 彼ら彼女らにとって親は甘える存在でも擁護してくれる存在でもなく抑圧者、誹謗者でしかない。 彼ら彼女らはそれを嫌うがそれが人である唯一の糸なので簡単に断ち切れない。 そんな彼ら彼女らも思春期に入ると友人や異性といった関係を構築しようとする。ここで青年期を経て友人や家族を得ることができればまだ化け物になる確率は少ない。 大抵の場合、彼ら彼女らは同族か心ない人間か私の眷属と知り合いになる。 だが我が眷属と化け物は似て非なるものだ。 我が眷属はなるべく天敵にならないよう振る舞うだろう。彼ら彼女らに優しく寛大な態度をみせるだろう。希望に満ちた詞を紡ぐだろう。 心ない人間が嫉妬するぐらいに。何故我が眷属はそうするのか。 彼ら彼女らにとって 一番の餌は絶望だ。 何度も与える度に彼ら彼女らは傷つき心身を削りながら化け物に近づいていく。 だから希望を与えるふりをして絶望を与えては絶対にいけない。心ない人間がよくすることだが彼奴らは贄になる路を歩んでいるだけだ。 意外に同族で共鳴し合うことは珍しい。むしろ無関心か不幸自慢を始める。 私の長年の経験でも共鳴したのは一例しかない。 共鳴すれば化け物へ突き進むがかなり珍しい現象であろう。 気をつけなければいけないのはやはり化け物にしないことである。発現している場合、関わらないという選択肢は将来キルリストに名前を残すだけである。つまり関わるしかない。 逆説的だが化け物に関わらないために関わらなければいけない。 以上ではあるが むやみに人を化け物扱いしないほうが当然良い。 なかには我が眷属を化け物扱いしたり聖なる存在を化け物扱いする心ない人間もいる。 いずれ気付き後悔するであろう。大事な人を失うことによって。 気付いていてなお関わろうとしないならばその報いがある。それはいずれにも言えよう。 |
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